- 本 ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163261904
感想・レビュー・書評
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白石さんの本はとても好き
しかしまぁガンの話好きだよなぁって思います。
「神秘」と、他にも何かあったような気がする
「わしらは毎日生まれて毎日死によるんよ。それで明日生まれんのが死ぬていうことやろ」
あっちゃんの言葉がとても好きです詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
毎日生まれて毎日死によるんよ。明日生まれんのが死ぬていうことやろ。
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結婚のような人生のひと通りを経験した年代が
登場人物の本。
最初は私にとって大人っぽすぎてしまうかと思ったが、生と死についてをテーマに、
登場人物の交わりに面白みを感じた。
親友以上の関係だからこそ言えることや一言が
とても深みがあり感動した。
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身につまされる小説。
うつ病で地元福岡に帰ってリハビリ中の主人公と、高校時代の親友は癌が転移してしまい。二人の中年が本音で語り合い行動する。
自分が何らかの事故や病気で余命が限られる時が来るとか、精神的に追い詰められて社会生活が出来なくなるとか、今後そんなことが起こり得ないこともなく、今何をすべきか、過去と今にどう向き合っておくべきか、など考えてしまった。
でもいいなぁ、地元があって高校時代の同級生と本音で語り合える中年。自分には(親が転勤族で)故郷がないので羨ましい関係だ。 -
いやー引き込まれます。
僕にはいい作品 -
大人になっても支え合える友達がいるって
幸せなことだなぁ。
人間1人1人の人生って本当色々だし、
グチャグチャしてて嫌になる事もあるけど
自分を好きになって
今を肯定して前向いて生きていきたいな。
と思った。
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男同士の友情、タイトル永遠のとなり、なるほど。
女の友情よりさっぱりしてるのに、何故かすごく信用できる気がした。
男女のことも仕事のことも、健康に関してもなんでも話せて、本気で頼れて、無理な介入はせず、
幼馴染とか、学生時代からの友人って、育った家庭のことまで知ってたり、大人になってからの友人とはまた違って濃い感じ。 -
小学校以来の友人関係だった2人の男たちの友情を軸に、うつ病、ガン、人生についてストーリーが進んでいきます
作者得意の赤の他人なのに深く関わることになる人間関係も健在 -
禅問答のような静かな世界。内容はどろどろなんでしょうが、語り口が穏やかで激動という感じはまったくない。それぞれに勝手で共感できるわけでもないのだけど、後半はするすると読み進めることができた。
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うつ病を発症して退社、退職金を慰謝料として妻と息子に別れを告げ
療養のために地元へ戻ってきた。
職も見つからず漫然と過ごしていると幼なじみのあっちゃんが
他の女の家から帰ってこないと奥さんの久美さんから相談された。
2度もガンと闘病したあっちゃんは
自分助けのための人助けしかしちゃいけないのに、と言う。
装丁:大久保明子 写真:加藤アラタ
人間は生きたがる動物でもあり、死にたがる動物でもある。
たくさんの死に向き合う中で登場人物たちの考えは
とても研ぎ澄まされていったのだと思う。
いい言葉がそこかしこに出てくる本です。
結局主人公のうつ病は治らないし
あっちゃんのガンの心配も消えないけれどもいい終わり方をしている。
「私たちの欲望は次々と細切れにされ、その細切れごとに過剰なまでのサービスが用意され、充足させられていく。その一方で、もっと大きくて曖昧で分割のできない大切な欲望、たとえば、のんびり自然と共に行きたいだとか、家族仲良く暮らしたいだとか、本当に困ったときは誰かに助けてもらいたいだとか、病気をしたらゆっくり休みたいだとか、ひとりぼっちで死にたくないだとか、必要以上に他人と競いたくないだとか、そういった水や空気のように不可欠な欲望はどんどん満たされなくなっている。」
「生き延びること、前進するということはそれまでの自分を捨て去り、常に新しい自分に為り変わっていくことだと信じていた。そうした考え方は一見前向きのようにも見えるが、実はその反対だ。為り変わるとは、結局、それ以前の自分を全否定することに他ならない。過去の自分は現在の自分よりも駄目でつまらないものだと規定して生きてきたのだ。」
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