私の男

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 4617
レビュー : 984
  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163264301

感想・レビュー・書評

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  • 上手く言えないけど、この小説何か嫌!
    嫌悪感をなでくりまわされるような感覚がずっとつきまとって離れない。
    この構成じゃなかったら絶対途中で挫折してたね…。
    あー、つらかった…。

    時間にルーズな主人公花、
    二股・三股かけても何も感じてない花の結婚相手、
    実の娘を抱く父親、
    と、キャラの性格も嫌なのに、更に行動も嫌なのだ。
    花が人の話聞かないでパエリアの米粒グリグリつぶしてるシーンとか「あー、やだなー」って。
    多分狙って書いてるんだろうけど、ここまで不快感煽れるのもなかなかすごい…(涎

    物語に漂う閉塞感も二人だけの世界に閉じこもろう閉じこもろうとするねっとりした意志が働いているようで読んでいて辛い。マジで辛い。
    近親相姦、という単語使ってしまえばそれで説明がつくような繋がりではないです。
    作中に出てくる「チェインギャング」という絵画が一番しっくりくるのかも。
    離れたいのに、離れられない。

    この内容で最後まで読ませちゃう構成と、情報量の出し方はやはり見事。
    淳悟と花の出会いがラストの章にあることで閉塞感は緩和されるものの、やっぱ嫌な感じがつきまとって離れないのでこの評価にさせていただきます。つらい…。

  • 同じ表現の重複が海馬を刺激、その点においては良作。

  • この作家さんの文章って上手いかなぁ。
    作中の北海道の景色や状況描写のディテールもリアルじゃないし、イメージとして伝える力が弱い気がします。直木賞作品は以前にも「容疑者Xの献身」でがっかりしたことがあるけど、この作品もイマイチ。
    主人公と主人公の父である二人、どちらにも共感できないし、魅力的にも感じなかったな。
    中盤以降、主人公の女性の高校時代・中学時代・小学校時代が一人称で語られるんだけど、全部成長して社会人OL風にしか聞こえない。
    そのへんもディティールの弱さなのかな・・・・

  • 読んだあと、吐き気がした。
    確かにある話かもしれない。
    その男と、娘の愛も、心は移入した。
    この作者、運びが新しい。と感嘆もした。
    たぶん好きかもと思った。

    でも、気分が悪くなる本。
    どう表現していいのか解らない。今も。

  • 2010年の最終作になってしまった。
    直木賞なのであまり期待してなかったけど、まあまあ面白いんじゃないかな?

  • う~~ん……何て言っていいやら。みたいな作品。一言で言うなら『ダメだろ?』ですかね。ただ、最後の最後を読んで、捻れた淳悟の愛に気付いた。生い立ちや環境は、どうであれ……アカン!て思った。私的には……『愛』ではないな。。と感じた。同情すら湧かない二人の間違った『家族愛』かな。正解や普通なんて私にも分からないけどね。 ただ……淳悟みたいな男が居たら確実に惚れちゃうかも…………血の繋がりがなければね。

  • 個人的には苦手な内容。相姦がどうのと言う前に2人の醸し出す雰囲気がそもそも歪んでいて、どう受け取っていいのか解らなかった。

  • ★★☆☆☆

  • 冒頭に出てくる花の婚約者は馬鹿すぎる。あの後、地獄を見るのかな。インセストタブーは種に備わった強い本能だと思う。幼少期のトラウマが書かれていた気がするが、そのタブーを乗り越える程のものだろうか。インセストタブーが日本文学に残された最後のブルーオーシャンであるなら、それに着目したのは筆者のマーケティングの勝利だろう。それにしても、えらいところに踏み込んだものだ。筆者にその覚悟があったのかどうか。津波、紋別、流氷など設定を凝らし、いかに美化しても、それは児童虐待でしょ、と言われたらおしまいである。

  • 嫌悪感が強いなぁ。
    これじゃあ淳吾のマザコンの埋め合わせをする為に花の実母が利用されたみたいでこの辺りのことがどうしてこうなったか気になった。
    子供は大人から世界がこうだと見せられればそれがどんなものでも適応するからね。
    ちょっと源氏物語⁈
    花が20代前半で関係を終わらせたけど、この後もあの関係が続いていたらホラーだな

  • 映画を観てから読んだ。
    震災孤児の花と若くして養父となる淳吾の、決して離れられない父娘の物語。
    映画とは違い、時系列が過去へと遡っていく。
    原作の方が、出会った時の無垢な愛情で終わるのでハッピーエンド感があって好き。

  • 現実にはあってはならない話。ありえない話。
    でも、こういう関係にしかなれなかった2人がとてもやるせない気持ちだった。
    ちょっと後味が悪かった。

  • 不思議で怪しい小説
    よく直木賞とったなって思う

    怪しいけど惹きつけられるものは確かにある
    先が読みたくなるし、この後も当然読みたいと思う

    悲しい話なのかな?
    多分違うんだと思う

  • 暗くさみしい話

  • 気分悪い。
    なんかべとべとしていて、じめじめしていて。
    でも、最後まで読ませる筆力には脱帽。

    「血は水よりも濃い。」
    だからこれだけ「水」があふれているのか、この小説には?

    みなしごの二人には「血」のつながりがあるお互いが唯一の父であり、母であり、息子であり、娘なんだろうけど・・・
    ちょっと自分の理解の範疇を超えてしまっていて、必然性も整合性にも欠けている部分があり、物語にきちんと入り込めなかったのが残念。

  • 父と娘の愛という禁忌の物語なのだが、何故父が娘に執着するようになったのか、娘が父をそこまで受け入れるようになったのはどうしてか、といったあたりがまったく描かれておらず、唐突感が否めない。別にこの相手じゃなくてもいいじゃないか、というような関係性にしか読み取れない。さらに言えば、そこまでお互いに執着していた関係なのに、何故娘が養父から離れたいと思うようになったのか、そこがさっぱりわからない。もうひとつ。北の冬の海の暗さと絶望感が、まったく表現できていない。北の海、という単語が実に空虚に感じる。

  • 映画化。親子。さかのぼっていく。桜庭さんの文章ってそんなに上手じゃないんだな…。でも二人が睦み合うところは妙にしっくりくる。いやらしさよりも必然さというか…どうしようもなさ。それでも絶望よりは幸せがそこにある気もして、よくわからない。

  • おとうさぁん、と繰り返される娘の声。波に呑まれていくようなふたりの生活。花はどうしてそこから抜け出したくなったのか、もう少し書いてほしかった。過去に戻っていくという構成ゆえそこに触れられなかったんだろうけど。事件を盛り込みすぎな点も気になった。

  • 2014.1.20再読
    直木賞受賞時に読んだときは拒否感半端なかったけど、こんな話だったっけな、今読むとまた違う印象が。何とも哀しい男と女。(図書館)

  • 読んだ。結局ジュンゴもハナも捕まらない。2人も死んでるのに。
    そして、気持ち悪い。いったい何なんだ、この本は。

  • 引き込まれる、闇の引力を感じました。

  • こういう話苦手なんです。
    でも現在からどんどん過去の話に逆行していくのは面白かった。
    でも妙に記憶に残ってしまいそうな予感。

  • 業の深い女と男の物語。現在から過去へと物語がさかのぼってゆく。梅雨時のべったりとはりつく汗の感覚だったり、オホーツクの冬の真黒な夜の海の感覚だったり少し後味が悪い。

  •  正直、よくわからないお話でした。いくら読んでも二人の感情が理解できない。人物、背景の描写の仕方とかうまいなーと思うんだけど、いかんせん話に入り込めないまま終わってしまった印象。 だんだん過去にさかのぼっていく手法も私には目的がよくわからない。あと人を殺す意味もあったのかな?

  • オホーツク海の描写がとても上手でした!!

  • この本をずっと読みたいと思っていたら、実家にあった。
    なんで読みたかったっていうと、マルレーネ・デュマの絵です。
    性的で魅力的な絵だなあって思う。お互いが渇望している感じ。
    このタイトルと装丁で売れたでしょうね。

    しかし、読んでがっかりした…。
    作者が書きたかったこと(近親相姦の性描写と「男」のヤサオトコっぷり)はわかったし、
    そのあたりの描写は上手だと思います。
    現在から過去へ遡る構成もミステリー仕立てでいいな、と思いました。

    しかし、ツジツマが合わなさすぎて、二人の近親相姦になった理由もなし! そこが知りたくて読んだのに、あっけなく終わって、怒りがこみ上げてきた。孤独な二人というだけで、近親相姦になったら世話ないよ。しかも、ちゃんと友だちや彼女がいるんだし。自分でおかしいという葛藤もなし。
    子どもが好きな事だけ書いてるんじゃないんだから…。375ページ分書いているのだから、きちんと書くべきところを書いて、ムダなところを省きましょうよ、と思いました。

    「ひとつになりたい」という近親相姦の濃厚な性描写、「私の男」=腐野淳悟の色気、ヤサオトコっぷりばかり頻繁に出てきて、(それはそれでかまわないが)
    淳悟と花の生い立ち(=トラウマ)を読者に委ね過ぎ。
    そこがないと、なぜ二人が「血縁」にこだわるのかがわからない。
    「ひとつになりたい」なんて普通の恋人同士だって思うんだから、なぜ近親相姦なのかが必要なのに。。
    好きな描写だけ並べて、桜庭さんの好きな?退廃的で世紀末的世界観はわかったわかった…って感じ。まあ、腐女子要素が多々ありますよね。自分も多少あるだろうから、「子ども虐待!」とは思わないけど、これは文学だと思っていたからね……。
    御曹司の婚約者が花に惹かれた理由も薄っぺらくて説得力に欠け、
    「淳悟と骨まで」と言っていた花が結婚を決めた理由もまったく描かれていなかった。
    さらに、死体が押し入れに何年もあるとか、
    ふたつの殺人シーンも漫画みたいな展開。
    あと、「おかあさん」「お………」という表現も、ないよねー!?
    いっぱつで「お母さんね」ってわかるし、伏せる意味があんまりないような。しかも、言葉にするかね? 外で。
    ツッコミどころが満載で、え? これ…直木賞取ったんだよね?
    と思ってしまった。

    まとめると、殺人は不要なネタで、一般の小説としてはふたりのトラウマネタこそ必要だから、女性用の官能小説として書けばいいんじゃないかと思いました。
    この装丁がとてもすきなので、手元に残しておこうかと迷います。。

  • 直木賞受賞作。何度か読むのをやめようと思ったけど、やめるほどの決定打はないから全部読んだ。ここまでしないと賞はとれないのかな?と思ってしまう。妊娠中だからかなあ。やりすぎ感があった。

  • 好き嫌いが分かれるかな。

  • 読みやすいです。サラッと読むことができました。
    しかし、近親相姦に関しては嫌悪感が沸くので、内容に関しては評価を下げさせていただきました。
    読んだ後の後味もあまりスッキリしないので…ごめんなさい。
    文学としては面白いと思います。

  • 正直な感想としては「気持ち悪い」。
    鬱になる小説というのも頷ける。

    「芸術であれ何であれ、本物の一流と呼べる物は
     常に太陽の方を向いた、明るいものだと思うよ」
    とは誰の言葉だったか。

    ストーリーにもツッコミどころ満載。
    1.淳悟は避妊をしていなかったと思われるが、あれだけの回数をこなしていて、花は妊娠しなかったのだろうか。
    2.大塩のおじいさんの事件は、警察の捜査が入れば、すぐに所持品のカメラは現像に回されるはず。→指名手配、逮捕。
    3.花のような育ち方をした女性が、美郎の結婚相手として父親に認められる可能性は低いのでは?
    …等々。

    本を持っているのも気持ち悪いのですぐ売却。しかし装丁は好きだった。

著者プロフィール

桜庭 一樹(さくらば かずき)
1971年、島根県生まれの小説家。
1999年「夜空に、満点の星」で第1回ファミ通エンタテインメント大賞小説部門佳作を受賞しデビュー。
『赤朽葉家の伝説』で第60回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編部門)、『私の男』で直木賞を受賞。他の代表作に『GOSICK -ゴシック-』『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』『赤朽葉家の伝説』などがある。
ゲームのノベライズやライトノベル作品や、山田桜丸名義でゲームシナリオを手がけるなど幅広く活躍している。

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