亜玖夢博士の経済入門

  • 文藝春秋 (2007年11月29日発売)
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本 ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784163265209

感想・レビュー・書評

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  • 「無料相談 地獄を見たら亜玖夢へ」とチラシで人生のどん底に落ちた人を不条理な仕組みで救う、特に借金にまつわる仕掛け(更なる借金を重ね精神的な満足を与える方法)はブラックユーモア溢れる中々面白い理論の小説だ。最終的には皆家を失い、名前を変え路上生活者に成り果てるが、そこには金の亡者が居る。株でも投資でも同じで、現実の社会は金持ちはより金持ちに、貧乏人はその逆に。バカ儲けするものがいれば逆に全て失うもの、社会経済はそれで釣り合いが取れると言うのも不思議だ。

  • 図書館で借りた。これ、かなり面白い。

  • 担当:Hirakawa
    対象レベル:初級
    内容:
    第一講 行動経済学
    第二講 囚人のジレンマ
    第三講 ネットワーク経済学
    第四講 社会心理学
    第五講 ゲーデルの不完全性定理

    私はエンターテイメント的な側面を期待して読み楽しむことができたので★×5としたが、そういった側面を期待しない人にとっては評価は下がるかもしれない。

    カーネマンの行動経済学、ノイマンのゲーム理論、ワッツとストロガッツのネットワーク理論、チャルディーニの社会心理学、ゲーデルの不完全性定理について亜玖夢博士がシニカルな実例のもと面白く教えてくれる。

    「行動経済学」や「ゲーム理論」を扱った“入門書”は多いが、なんの知識もない人が興味を持ってスラスラ読めるレベルまで噛み砕き、かつ内容自体も十分に楽しめるので初学者でも必ず読みきることができるだろう。

    小説の舞台は新宿歌舞伎町の怪しい雑居ビルの一室で野外生活者や非社会的組織、外国人犯罪などを絡めて、グレーゾーンの経済についてわかりやすく解説してある 。

    サラ金、マルチ商法、自己破産、いじめ問題、風俗店などがその具体的な例となっている。 かなり面白かったためページ数も300ページ前後と読みやすく一日で読みきってしまった笑。

    本当によくこのようなストーリーを思いつくなぁと筆者には毎回脱帽させられる。

    本をあまり読まない人・経済学に興味を持てない人にぜひ読んでほしい一冊である。

  • p78

  • わかりやすいのかもしれないけれど、ベースになってる話題が好みじゃなくて、2話目で読むのおしまい…

  • 一つ一つの展開が短編集の様でも実は話が繋がっている。突拍子もないストーリーだが、裏社会の経済原則が学べる。主人公達の性格も個性的に描かれており、エンタメと割り切って読んだ方が楽しめる。橘氏も気楽に書いた本の部類に位置付けているのだろう。

  • 帯裏
    新宿歌舞伎町裏の亜玖夢研究所
    異形の博士が学識のすべてを傾け
    社会の底辺を這う人の、相談、のります

    多重債務 カーネマンの行動経済学
    利権争い ノイマンのゲーム理論
    いじめ ワッツとストロガッツのネットワーク理論
    マルチ商法 チャルディーニの社会心理学
    自分探し ゲーデルの不完全性定理

  • 橘玲らしい一冊。

  • 笑ゥセールスマンを思い出した第一話からすっかり虜。心理学、世の中の仕組みの転落方面のからくりを眺めつつ、はまったら抜けられないよなーと冷や汗が。最終話の救いは大好き。個性的なキャラ、特にリンレイの存在が重い話をエンタメに昇華しているので、さくっと読めるのがまた素敵!

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著者プロフィール

橘 玲(たちばな・あきら):作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。2002年、国際金融小説『マネーロンダリング』でデビュー。同年、「新世紀の資本論」と評された『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)、が30万部を超えるベストセラーに。06年『永遠の旅行者』(幻冬舎)が第19回山本周五郎賞候補。『言ってはいけない 残酷すぎる真実』(新潮社新書)で2017新書大賞受賞。著書に『「読まなくてもいい本」の読書案内』(ちくま文庫)、『テクノ・リバタリアン--世界を変える唯一の思想』(文春新書)、『スピリチャルズ 「わたし」の謎』(幻冬舎文庫)、『DD(どっちもどっち)論――「解決できない問題」には理由がある』(集英社)等多数。

「2024年 『親子で学ぶ どうしたらお金持ちになれるの?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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