魔女の盟約

  • 文藝春秋 (2008年1月11日発売)
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感想 : 35
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  • 本 ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163266107

感想・レビュー・書評

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  • 賢い人間は概ね感情の
    動きが激しい。 

    更に賢い者はそれらを
    抑制する術も知ってる。

    感情を須く抑制すれば
    この世の中のすべては、

    俯瞰図の上のできごと
    である。

    自分の生死すら含めて。

    そこには怒りも痛みも
    なければ後悔もない。

    冷静というより機械的
    な情報処理。

    いかに感情を抑制する
    ことができるか。

    それこそが賢者とそう
    でない者を分かつ条件
    である。

  • 魔女の笑窪の続編。中盤以降は面白かったが、序盤のテンポが悪く、読書スピードも上がらず、かなり辛かった。

  • 『魔女の笑窪』の続編。
    地獄島から脱出した主人公・水原。
    警察からもヤクザからも追われる立場になった彼女は
    韓国に身を隠していた。
    ひょんなところから知り合った元中国警察の女性と共に
    日本に舞い戻り、自分をハメた相手への復讐へ乗り出す。

    とにかくダラダラと話が進み、読んでて何度も眠くなりました^_^;
    民族マフィアという観念は、日本人の私には理解できないものだけど
    この先そういうのが出てくる可能性ってあるのかも・・・

  • 図書館

    魔女の笑窪の続編。前作の続きで韓国から物語は始まる。

    主人公は韓国語も話せず、孤立無援の状態でいつもよりやれる事は少ない。いつものように先手先手で動けないのは、読んでいて少しつまらない。それでも、

  • 笑窪より筋がスッキリしてボリュームある長編だったけど一気に読んでノンストレス。これはまたボクちゃんが再登場する続編があるかも。良い加減幸せになってほしいけどなー。

  • 「魔女の笑窪」続編。「地獄島」での経験から男の真の姿を見抜くという能力がある水原。
    日本、上海、韓国を舞台に、やくざ、情報機関、公安、それぞれの利害が複雑に絡む抗争に巻き込まれる。
    今回は、水原の能力が生かされておらず、長くて複雑だった。
    (図書館)

  • 魔女シリーズ第2作品だ。前作の『魔女の笑窪』の完全な続編と言うか、この作品を読まなければ、完結しない。最初から、この『魔女の盟約』もストーリーに入っていた作品だ。日本、韓国、そして中国を巡る、民族主義今回は、朝鮮族つまり、日本の朝鮮人、中国の朝鮮人、韓国は当然だが、を含む、民族ネットワークを背景にした犯罪ネットワークの話だ。少し恐ろしい。と思った。逆に言えば、このような事が表面化した場合にまた、超差別主義を出てきそうで怖いのだが……

  • 前巻から韓国で匿われてたら、殺し屋がきて、間一髪で逃れでマフィアと抗争する話。

    主人公の水原の頭の回転が早くていい。
    とはいえ風呂敷が広がりすぎて、海外のマフィア事情まではついていけないところもありましたが。

    とりあえず無事生き残ったという感じだけど、
    この後恨みが残って生き続けるのが大変そうな。

    まだシリーズは続くらしいですが、手持ちにないので機会があれば!

  • おどろくほどつまらない。男性ハードボイルド作家が女のふりをして書いたのが丸出しで、しかも売春島みたいなところに15ぐらいから送られていた割には妙に明晰な分析などして、キャラクターの設定に不自然さと無理がある。

    中国へ行けばまるでバスガイドの如く観光パンフレットまがいの歴史から建物の正確な高さまで朗々と語ったり、不自然極まりない。おまけに中国朝鮮族の店に入ると店員が「オソオセヨ」ではなく「アンニョンハセヨ」と繰り返したり、どうもリサーチが不完全というか適当というか、ひどいものだ。

    読んでいて馬鹿らしくなり、何度本を投げ捨てようかと思った。当分彼の書いた本は読みたくない。確か「ミステリの書き方」みたいな本も書いていたはずだが、ふざけんな、という気がしてくる。

  • 一作目に引き続きとても面白かったです♪いつ死んでも、いつ殺されてもおかしくない状況が延々続くのに死なない水原がカッコ良すぎです。女性のハードボイルドがこんなにカッコ良いとは思ってもみませんでした。中国、韓国、日本を巻き込んで一人の女性の復讐劇に結果として手を貸すストーリー。各々の民族の考え方は興味深かったです。水原の度胸の座り方はハンパではなく、彼女が発する台詞一つ一つが小気味良く爽快でした。彼女の味方となる人も全員カッコ良い。特に京都の尼さんは最高でした。1度でいいから男性にこんなタンカ切ってみたい。

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著者プロフィール

1956年愛知県名古屋市生まれ。慶応義塾大学中退。1979年に小説推理新人賞を「感傷の街角」で受賞しデビュー。1986年「深夜曲馬団」で日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞、1991年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞長編部門受賞。1994年には『無間人形 新宿鮫IV』直木賞を受賞した。2001年『心では重すぎる』で日本冒険小説協会大賞、2002年『闇先案内人』で日本冒険小説協会大賞を連続受賞。2004年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞受賞。2010年には日本ミステリー文学大賞受賞。2014年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞、2022年には紫綬褒章を受章した。


「2023年 『悪魔には悪魔を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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