フラミンゴの家

  • 文藝春秋 (2008年1月29日発売)
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本 ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784163266909

感想・レビュー・書評

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  • 元妻の入院で、別れた娘晶と一緒に暮らすようになった正人。
    6年振りの同居に、ぎくしゃくしていた2人は、正人の周囲の人達との関わりの中で、親子の関係を取り戻していく。

    泣きました。
    晶ちゃんには、かなり過酷な現実。
    でも、正人との再開、あや子さんとの出会いが、彼女を随分と楽にしてあげたのだと、何度も胸が熱くなりました。
    正人と彼の周りの人は、一見怖い人達ばかりだけど、誰よりも人情み溢れ、温かい人達。
    晶ちゃんは、強い女性に成長することでしょう。

    伊藤たかみさん、ホント外れなし。
    大好きです。

  • なぜか重松清の家族モノを彷彿とさせるんだけれど
    変化球を「狙ってる」感が少なくて、私はこっちの方が好み。
    登場人物一人一人のキャラがたってて魅力的で
    ドラマにしたら面白そう。
    濃いメンツがばたばた繰り広げる日常の中に
    人間として芯みたいなものが通っていることや
    いくつになってもある迷いとか弱さに
    すごく共感する。
    徹底的な悪者がいなくて読後感がとてもいい。

  • 可愛らしいタイトルに装丁。
    しかし初っ端からヤンキーに絡まれるわ、改造シーマにリーゼントに八九三・・・私この本最後まで読み切れるんだろうかって本気で思った。
    生まれてからずっと都民だからコテコテの関西弁も正直読み辛い・・・

    けれど人間味溢れる温かい人たちがたくさん。
    蛍光ペンでラインを引きたくなるような素敵な言葉もたくさん。
    お母さんを亡くしてしまった晶だけど、きみはきっと幸せになれるねって思った。

  • 離婚した元妻の入院のため、6年ぶりに会う娘を預かることになった正人。お父さん子だったのが、パパとも呼ばず、よそよそしい態度の晶が、水商売の多い商店街でスナックを家族で経営する正人一家のもと、どの様に変わっていくのか…母の容態に不安が増すごとに、大きくなる正人の存在。娘や翔子にぶつかっていく正人と今にも折れてしまいそうな晶に胸が締め付けられながらも、テンポの良い会話にクスッと笑えたり。正人と晶を優しく支える家族や仲間にとてもジーンとさせられる。葵さんのたくましさが大好き!とても大好きな作品です!

  • 父親は娘にこんな気の遣い方をしているのかぁ。
    一緒に住んでいない、母親が病気だというのも関係しているのだろうな。
    田舎の面倒な付き合いも考えようによっては救われる。

  • わりと重めの話もあったが、日常みたいに読めたのは子ども目線が多かったからでしょうか。
    今の子どもは大人やなーと思いながら、父親との生活の変化を読んでいくとほほえましかった。
    強烈に印象に残る本ではないが、さらっと読めておもしろかった。

  • ずんずんと話は進んでいくし、
    とっても読みやすいのだけれど、
    なんとなく入り込めなかった作品。

    この主人公の子どもは思春期で難しい年頃なのに、
    どうしてこのありえない状況と
    今までとの環境の変化にすぐになじめるのか不思議だった。
    それが子どものパワーだと言われればそうなのだけど。

    主人公の恋人がとってもいい人で、
    子どもにとっては一番頼りになったのではないかと思う。
    素敵な人でした。

  • 父性の話。

  • 店を経営しながらの娘の晶を抱えた結婚生活はあっという間に崩壊し、離婚
    大阪の地元に戻り自営業を営む正人

    別れた妻が癌で入院し、離れて暮らしていた娘の晶との共同生活が始まった。

    地元の小さな商店街での新たな事業展開にはばかる数々の難問
    元妻翔子の一刻も争う病状の悪化、晶のこれからのこと
    恋人のあや子との関係。

    小さな町でたくさんの人とのつながりのなかで
    成長していくチンピラみたいな大人たちとまだほんの小学生の晶。

    読むの時間かかったー。

    みんなそれぞれキャラがいい。
    正人のヤンキーみたいなドキュン車とか
    あや子さんのちょいぽっちゃりで涙もろいとか
    たあ坊と龍二のコンビに晶のばあちゃんとか

    これ絶対映画とかドラマになったらおもしろいのに!

    伊藤たかみかなりいいね)^o^(

  • 離婚して離ればなれになった娘を預かることになったのだが・・・

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著者プロフィール

いとう・たかみ
1971年兵庫県生まれ。1995年、早稲田大学在学中に「助手席にて、グルグル・ダンスを踊って」で第32回文藝賞を受賞し作家デビュー。2000年『ミカ!』で、小学館児童出版文化賞、’06年『ぎぶそん』で坪田譲治文学賞受賞、「八月の路上に捨てる」で芥川賞受賞。主な作品に『ドライブイン蒲生』『誰かと暮らすということ』『 そのころ、白旗アパートでは』『秋田さんの卵』『ゆずこの形見』『あなたの空洞』など。

「2016年 『歌姫メイの秘密』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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