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Amazon.co.jp ・本 (480ページ) / ISBN・EAN: 9784163267807
感想・レビュー・書評
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★2008年6月12日 47冊目読了『スメラギの国』朱川湊人著 評価A
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猫好きカップルと不思議な猫と野良猫達の愛と復讐の話。
力を持った無垢な存在とか、狂信とか独占欲とか、独善的な愛とか死闘とか。
猫好きの人には読んでてしんどい作品かも知れない。でも可哀想だったり悲しかったりだけの話じゃないから、うっかり読み始めちゃったら最後まで読んで欲しい、そんな感じ。 -
犬派の私ですが、表現しがたい読後感です。
所々、童話っぽさとか登場人物の感情の切り替わりにひっかかるものはありましたが、全体を通して次の展開が気になって、停滞することなく読み進められました。
残酷な描写や、めでたしめでたしで終わらせてはいけない所業もあって、こう言ってしまうのは憚られますが……おはなしとしては面白かったです。
運転していて轢死している動物を避けただけでもどうしようもない気分になるのに、このカミカゼ攻撃の精神破壊度はどれ程のものか……。
ラッキーとスメラギがいつか出会えるといいなあ。 -
自分の大切なモノを守るためなら鬼にもなる。
志郎が最初に子猫を轢いてしまった段階で、ちゃんと供養をしてあげていたら、ここまでにはならなかったのかも。そして車も処分して。パニック状態の志郎は麗子に嘘の上塗りをして、身動きが取れなくなっちゃって・・・あーぁ。
ところで志郎は今までの一連のこと、ちゃんと麗子には話したのかなぁ。麗子は今までの嘘、許せたのかなぁ。それらのすべて納得して一緒になったのなら、それがお互いが幸せなら別に文句はないけれど、どちらにしてもせめて殺した猫ちゃんたちの供養をちゃんとしてあげてください。
ルイの思いが歪んでいるのかだけなのか、本当はもっと別の何を企んでいたのか、いまいちわからなかった。 -
図書館にて。
誰の中にも、凶暴な部分はあって、普段は眠ってるだけなのかもしれない。
その瞬間が過ぎて、初めて、今の決断は間違っていたかもと知るのは、なんだか皮肉・・・。
謝る。それで終われば、一番平和な解決法なのに。人間は偉くて、動物は弱いなんて、勝手に決めてはいけない。
一人や一匹の存在で、考え方が変わってしまう。分かり合うという事は難しいと感じた小説でした。 -
面白かったけど、怖い。そして、描写がえぐい。
ノスタルジックホラーというジャンルらしく、知らなくて読んでびっくりした。
終わった感じとしては切ないかな。 -
文章・内容の前に、ネコを心の底から愛しているので読むのが辛かった。
最後まで読んだけど、結局ネコが被害にあっただけ。
ひどい。かわいそう。
今まで以上に人間不信になりそうだ。
文章のテンポはいいし読みやすいんだろうけど、内容が受け付けない。
こんなことを平然と書ける作者の本はもう読みたくない、と思った。 -
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蛹から生まれる『ヒュン』という白い美しい猫のような生き物と進化した猫たちと闘う営業マンの物語。『猿の惑星』の猫版みたいなところもある。ぼくは桜庭一樹の『伏』も連想した。内容のわりには、読後感も爽やかな作品に仕上がったいる。
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この本を読んで朱川さんに惹かれた。かなり濃いホラーだけど、そこに上手く動物を絡めているところがすごいと思った。
今でもスメラギのような猫はどこかでひっそりと暮らしているのかもしれない。 -
この作者さん初めて読んだー。
面白かったですが、猫不信になりそうです。
それよりも読む前の本の厚さと文字の小ささにこれ読み切れるだろうかとちょっと不安になりました。でも読み始めたら案外余裕だった。
内容上猫とのエピソードが多いのでジンゴローとチョコにはうるるとしちゃったよ。
猫好きな人には読ませられない本ですね。 -
なんだかもう全てがやるせない…。
ほんのちょっと歯車が狂ってしまったせいで
“どうしてこんなことに…”と頭を抱えたくなるような悲惨な状況に。
あの時ああしていれば、とかこうだったら…とどんなに思っても
状況は雪だるま式に悪化する一方で。
ラストでハッピーエンド風な読後感だけど、なんとも哀しいお話。
ジンゴロー姐さん・・・ -
2010 11/10
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まんまと表紙に騙されました。
前半こそジンゴロー、ヨアヒム、アイス、チョコなど可愛い猫の描写が見られますが、
空き地での一件以来、目を覆うような凄惨な描写ばかり。
特に事故で飼い猫を失った人にはキツい描写が続きます。絶対読まないで下さい。
伏線の張り方も甘いし、最後に無理矢理和解させようとして“良い話”に仕立てようとした展開もイマイチ。
スメラギがああでは、死んだ猫たちも浮かばれない……。
死によってしか、愛情や命のかけがえのなさを表現できないのでしょうか……?
たしかに作者のメッセージは伝わりますが、伝え方が適切だとは思えませんでした。
二度と読まないと思います。 -
アカチャンッテ、イイナァ。
アカチャンッテ、カワイイナァ。
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