カイシャデイズ

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 381
感想 : 92
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163268507

感想・レビュー・書評

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  • サラリーマンの日常悲喜こもごもを描いた連作小説、だけにとどまらず、なんかやたらと前向きな気持ちになるお仕事小説。
    すごいミラクルや幸運が訪れたり、日々の努力が報われるみたいな暑苦しさもなく、フツーの感じがいい。
    高柳さんどんどんかっこよく見えてくるもの。

    肩の力抜いてさくっと読めるし、こんな風に会社勤めしたいなぁと若かりし頃を思い出してしまいます。
    しかし、毎日ミスドはすごいなぁ。なぜそこまでミスドなのか。(笑)

  • 高柳さんの人気を妬む江沢リーダーや、仕事ができるけどキャバクラ好きな篠崎さんや、無茶だけど自分のアイデアを押し通す隈元さんがおもしろく愛らしい。

  • 劇的なことは起きない。でもみんなちょっとずつがんばって成長してて、そしてみんないいキャラ。あいかわらず山本幸久いいなぁー。凸凹デイズの黒川もさらりと登場もうれしい。

  • 私は断然「床屋さんへ~」派なのだが、男性会社員はこちらを押すものらしい。
    勢いにのまれて読んでみた。
    確かに、面白い。

    ココスペース、という主に店舗の内装を請け負う会社が舞台。営業・デザイン・施工。それぞれの部署からチームを作り、のんびりしながらもプロの仕事を仕上げていく。特に、営業チーフ高柳など、本人目線だとどうしようもない社員なのに、他人の目からは自由奔放で仕事は出来る人間だ、とうつる。
    この作者のこれが好きだ。視点を変えると、本人は全くわかっていない良さが見える。

    池井戸潤ほどのアツさは苦手、重松清ほど狙った感動も敬遠―そんな方にぴったりの著者。

  • 血の通った、それぞれ長所も短所もある生身の人間が集まってこそ、仕事も組織もできていく。

    そしてミスドを食べたくなる。笑

  • 熱烈な営業、自分を天才と称して止まないデザイナー、会社の守り神件番人のような経理…などなど、小さな内装一色請負の会社の個性豊かなキャラクターを一章ごとに映し取った短編集。

    一人一人、個性が強すぎて、それでいて昭和の雰囲気を残しているとても楽しげな会社。著者の小説はこのようなキャラクターごとの短編集で最終的に物語が繋がってくるようなものが多いため、とても楽しく読める。

  • 装画/寺田順三 装丁/野中深雪
    ・コートは…。

  • 久しぶりの再読。
    内装工事を請け負う《ココスペース》の面々を入れ替わり主人公にした連作短編集。
    営業、工事、設計、総務、社長など色んな視点で会社や仕事を見ているので面白い。
    個性派、天才肌、地味クン、社員も色々。
    凹組の黒川らしき人もチラッと出てきた。
    何かとミスドが出てくるのも楽しい。

  • けっこう熱血な営業チーフ、古臭い二枚目顔の施工監理部、掟やぶりのヒラメキ型デザイナー。
    彼ら“魔のトライアングル”と同僚たちが織りなす内装会社の愉快でアツい日々のお仕事。

  • 会社あるあるシリーズ。さっぱり読了。

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著者プロフィール

山本幸久
一九六六年、東京都生まれ。中央大学文学部卒業。編集プロダクション勤務などを経て、二〇〇三年『笑う招き猫』で第十六回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。ユーモア溢れる筆致と、魅力的な登場人物が読者の共感を呼び、幅広い世代から支持されている。主な著作に『ある日、アヒルバス』『店長がいっぱい』『大江戸あにまる』『花屋さんが言うことには』『人形姫』などがある。

「2023年 『あたしとママのファイトな日常』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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