- Amazon.co.jp ・本 (156ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163270906
感想・レビュー・書評
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泉鏡花文学賞受賞作。面白かった。
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現在の文學界での横尾さんの連載で、本書を読むとより楽しめる的なことが書いてあったので、さっそく図書館にて拝借。こっちの世界があっちの世界のはずなのに、すごくこっちっぽくて、でも穏やかで、いつか行くのがこわくなくなる。そんなぶるうらんど。横尾さん、画家のイメージばかりありましたが、言わずもがな芸術家であり、ぶるうらんどの立派な住民なの…かな。不思議。
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美術家の横尾忠則さんの初の小説
死後の世界がテーマで私的に横尾さんらしい世界と思える
官能的な部分もある小説
独特の世界観 -
感覚的な文章、という表現は適切ではないかもしれないし、私の感じた本作への印象を100%表現できているわけでもないので、どうかなーとも思ったんですが。
言葉で物語を伝える。
と言う小説が持つ本来の枠組みを超えて、もっと
imageableな感性
が、言葉を理解する部分以外の脳のどっかで見えた気がしたんですよね(なにそれ)。英単語の方が近いかもしれないな。イマージャボー??
死後の世界の描き方。
そこで交わされる会話。
流動的な感情の変化。
どれ1つとっても、ちょっと似てたり近かったりな作風を思い出せない、群を抜いたユニークな世界です。うーん、ほんと何なんだこの作品、何て形容すればいいんだ(困
シャネルの女はおもろないと思ったら、面白いと思った前編にしっかりリンクしてるし、そうなったらさっきの評価は変更すべきか?とか考えてたらいつの間にか終わってました。
いや、面白い短編は面白い、
そうじゃないものは面白くないでいいじゃん。
っていつも通りにスルーできない感覚も新体験でした。うーん、ほんと、何なん だ??(2回目 -
横尾忠則さんの初めての小説、饒舌で、回文みたいな不思議な感触の小説です。ブルーランドでの日常を綴って、「ぶるうらんど」、「アリスの穴」、「CHANELの女」、「聖フランチェスコ」、四つの話が絡まって、コピーにある、線が面となって、さらに次の次元へというのではありませんが、ぐるっと回って元に戻る感触。「CHANELの女」 では、作者が出てきます。
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なんか終わり方が微妙やった。
え!ここで終わり!?って感じw
でもほんまに
死後の世界があんな感じなら
楽しそう◎
でも大切な人が消えてしまったり
自分が真っ暗闇の中を
7年もさまようのは嫌やな~(笑) -
天国でも地獄でもない、そこはぶるうらんど。ただ青いだけ。
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泉鏡花賞受賞作。死後は「無」じゃなかったんだぁ!ヤッター!
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テーマは「死後の世界」。「ぶるうらんど」「アリスの穴」「CHANELの女」「聖フランチェスコ」4編が繋がっています。作者は画家としての方が圧倒的に有名だと思うんですけど、正直「画家・横尾忠則が書いた小説」だから読んだ気がします。発想とか話の流れとかは面白いんだけど、何故か情景が浮かばない(色々描かれているのに関わらず)。ゾクゾクとかゾワッとかしない。読みこなすのに一生懸命で感情移入ができないのかな?期待が大きすぎたのか。「アリスの穴」は単独でも読める。これはよかった。
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常に死の想念をインスピレーションとしている横尾忠則さんの小説集。死の世界とこの世はつながっている。この世を離れた人々が暮らす世界は理想郷と思える。ガンで亡くなってもしばらくは死を意識しないよう不思議で素敵な病院で心を癒し、迎えに来てくれた愛すべき人々に囲まれて退院。そして家に帰っていく。これがあの世なら死ぬのはまったく怖くない。