還るべき場所

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 220
レビュー : 44
  • Amazon.co.jp ・本 (486ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163271200

感想・レビュー・書評

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  • 4年前にK2挑戦中に恋人を失いトラウマをかかえたクライマー。還暦を迎えたカリスマ企業会長。雪崩により目の前で仲間を失って以来山を敬遠している会長秘書。それを軸に話が展開する。それぞれがさまざまの事情を抱えながらも山を通じて乗り越える。美しいい人間ドラマだ。笹本作品の中でも満足度高し。

    • hs19501112さん
      笹本さんは、最近好きになった作家のひとり。
      数冊読んだ中で“山モノ”が好きなヒトだなぁ・・・と思っていましたが、この作品でもそうでしたか(...
      笹本さんは、最近好きになった作家のひとり。
      数冊読んだ中で“山モノ”が好きなヒトだなぁ・・・と思っていましたが、この作品でもそうでしたか(笑)。

      読んでみたい一冊です。
      2012/12/18
  • 何回も挑戦したけど読めなくて、やっと読めた本。外国の山より日本の山に興味があるから、なのかな。でもいったん読み始めたら、おもしろかった!特に会社の会長さんがよかった。

  • 内容は興味深く、主人公やその他キャストも魅力的。ラストは予定調和ではあるが、読後感も悪くない。でもとにかく一冊読み終えるのに疲れた。

  • 山岳事故で亡くなった恋人への想いから立ち直ることができない男とその仲間が商業登山の会社で頑張る話。うまくまとめられない(^^;;
    結構ボリュームあるけど面白かった。

  • 山岳小説の面と、再生の物語、そして少し企業小説の部分もあり、面白く読めました。

  • 笹本稜平作品、2作目です。

    最初に読んだ『春を背負って』がほんわかと
    あったかい雰囲気の山を舞台にした小説でしたので、
    この作品もそうではないかと、楽しみにして読みました。

    小さな頃から山登りに興味を持っていた矢代翔平は、
    高校生のときに知り合った山友達の3人と、
    思う存分に青春を山登りにかけていました。
    山友達の一人、栗本聖美とは、気のあった仲間から、
    人生においてもかけがえのないパートナーになっていったのです。
    そんなころ、二人で組んで登ったK2で、事故にあいます。
    聖美は厳寒の冬山に墜落し、命を絶ったと思われました。
    でも、どんなに聖美の落下地点を捜しても、
    遺留品はおろか死体すら見つかりません。
    傷心の翔平は、それからしばらくは抜け殻のようになっていました。
    そして4年後、ふとしたことがきっかけで
    翔平は再び山へ登ることになり、
    聖美の幻が呼び寄せるようにして、因縁のK2へと向かいました。
    そこで翔平は、あの事故の真実に気がつくのでした。

    ストーリー的には、
    失意の主人公がやっと自分の還るべき場所を見つけるという
    ありふれたものでしたが、
    登山と恋人たちの哀しい別れが、美しい文章で書かれていました。
    世界一危険な山かもしれない、K2への脅威もわきおこります。
    登山の技術も作品の中に十分書かれていて、
    作者の山好きがよくわかりました。
    でも、中だるみもあり、ちょっと切ない作品です。

    思いっきり、山の美しさ、人と人とのつながりの大切さを味わいたいなら、
    『春を背負って』の方が良く描かれていたと思います。

  • 山岳小説から連想する大自然の脅威の他に、商業登山と言う人間側の事情からもしっかり描かれていて、読み応えがあった。
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/12464982.html

  • 世界最高峰の山を登るという話にスケールの大きさ感じた。
    登山は孤独なもののように感じるが、人との繋がりがあってこその登山なんだと思い知る。
    山、そして登山についても全く知らないことが残念だったが、それでも十分山を楽しんだ感じだった。

  • 山岳小説。ラスト50ページの緊迫感は映画のよう。

  • 登山家と死、そして生きることを書いた小説です。
    4年前にK2でパートナーの聖美を失った翔平。
    以来魂が抜けたように生きていた。
    「誰もが山に惹かれるわけじゃない。しかし現実の山じゃなくても、誰もが心のなかに山を持っている。それは言葉では定義できないが、どんなに苦しくても、むなしい努力に思えても、人はその頂を極めたいという願望から逃れられない。」

    かつての仲間が経営する公募登山ツアーを組む会社のガイドとして誘われる。
    そのツアーの後、共にk2を登頂しないか・・・。

    死を伴うゲームと考える翔平と、生きて帰らなければ意味はないと言い切る聖美。
    生に執着していた聖美が、自分を救うために自らロープを切ったと信じられない翔平。
    聖美が最後まで生きた証を見つけるため再びk2を目指す。

    自らペースメーカを使用し、会社会長の神津はかつて仲間を雪崩で失ったという登山家の経歴をもつ秘書に抜擢した竹原とともに公募ツアーに参加し、ペースメーカーの性能を宣伝する。

    神津の人生に対する大きな味方もまたすごい。
    いい本でした。

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著者プロフィール

1951年、千葉県生まれ。立教大学社会学部社会学科卒業。出版社勤務を経て、海運分野を中心にフリーライターとして活躍。2001年、『時の渚』(文藝春秋)で第18回サントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。2004年には『太平洋の薔薇』で第6回大藪春彦賞を受賞。壮大なスケールで冒険・謀略小説を、重厚で緻密な警察小説を構築し、多くのファンを抱える実力作家。おもな著書に『グリズリー』『マングースの尻尾』『サハラ』のほか、『還るべき場所』『春を背負って』『その峰の彼方』『未踏峰』『南極風』『分水嶺』『大岩壁』といった山岳小説や、海洋を舞台にした『遺産』、『素行調査官』『駐在刑事』『越境捜査』『所轄魂』といった警察小説のシリーズなどがある。

「2019年 『危険領域 所轄魂』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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