- 本 ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163273808
感想・レビュー・書評
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初めて読んだかもしれない!豊臣秀吉と共闘し支え続けた前田利家が作り上げた加賀百万石。加賀百万石といっても正確に言うとこの本の上巻の名脇役である2代目当主の前田利長の兄弟に分け与えた分割地を含んでのことである。
「われに千里の思いあり」
これは表現の仕方がわからない。負けの美学?守りの美学?それとも服従の美学?それとも生き方なのかもしれない…
加賀藩の前田一族が関ヶ原での動向が違ったものであれば、利家が存命ならと子供の頃に色々と考えたことがある。徳川の世が安泰したのは利家の死であり、前田家の服従が一番の要因だったのだと思う。
上巻が前田利常。中巻が前田光高。下巻が前田綱紀の前田家の3代~5代目の当主を描いた長編作です。存続という言葉が一番多く使われているような気がします。徳川の目を気にしながら生きていくのは戦いに明け暮れた時代よりも乱世であったのかもしれない…そんなふうに思ってしまう作品です。
話の中に探りの部分が多すぎて、いい本なのだが考えさせられるシーンが多すぎる。潰したい徳川に逃げ切ろうとする前田家…そんな構図がどんどん読んでいるうちに強くなってくる。せっかくのいい政策を起こし名君と謳われても探りのシーンが来るたびになんか…でも、知らないことがたくさん頭の中に入ったいい本だァ~詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前田利家、利長、利光(妾腹,利嘉四男)。讀起來很流暢,可惜史料堆砌感稍嫌過重。
甜不辣。。。。竟是葡萄牙人傳進來的。。。。。 -
加賀藩前田家の二代目当主・利常。前田利家の妾腹として生まれながら、長兄・利長に嫡男がいなかったために、養子として加賀百万石を継ぐことになる。中巻は彼の子供の光高、下巻は孫の綱紀と加賀前田家の三代記。結構面白かったです。
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前田利常・・・加賀前田家百万石の三代目
徳川幕府の弾圧を恐れ、鼻毛を伸ばし放題にしたり
江戸城内で放尿したりして、暗愚を装った・・・と
覚えていましたが・・・なかなかの、出来物ですね
小説よりも、徳川時代の各藩の藩主を調べた文書
目付けの報告の方が面白いかもー
関が原の戦い、江戸幕府を秀忠に引継ぎ、天下に
将軍家の世襲制を宣言した徳川家にとって、仮想敵
となるのは、豊臣サイドから徳川に見方した外様
特に、前田利常は家康から、本当は殺そうと思って
いたと直接脅されていた
以来、前田家存続のために「大阪の陣の感状」戦功
を賞した感謝状を入手、家光の時代には、敢えて
試すかのように、城の整備(江戸屋敷も整備)して
幕府の対応を試す、したたかなお殿様だったようだ
「加賀の前田は幕府の思い通りにならない特別な家」
それを認めさせ、世間に喧伝するのにあらゆる細か
なことを続けた
所定の所で駕籠を降りない
本来認められぬ江戸場内で頭巾をかぶる権利を得た
時には危うい賭けにも似た独特のやり方で、前田家
の家名を轟かせた
暗愚では120万石が保証されない時代であったのだ
読んでください
(中が入ったと図書館から連絡がありました!)
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加賀100万石で有名な前田家。その創設時からの激動の物語を描いた長編小説。
当時の人々の生活観や歴史背景など、細部にまで行き渡った考察には定評のある筆者ならではの描写に、思わず引き込まれてしまいます。 -
主人公は加賀前田家3代・前田利常
著者プロフィール
中村彰彦の作品





