彼女について

  • 文藝春秋
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レビュー : 242
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163275802

感想・レビュー・書評

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  • 私が知っているばななさんの作風とはちょっと違う作品だった。
    でも、読んだ後に、しっかりとした足取りで生きていくことの素晴らしさ、そして幸せとは、特別なものではなく、小さなことの積み重ねだということを感じさせてくれた一冊。

    揺るがない軸、そして受け入れる強さを持ち、自分の運命を受け止めた上で、誰かを愛して、誰かのために祈ることができる人間になりたいと思った。

  • 「ひとかげ」を読み始めたときの印象がよみがえった。なんだか突飛。でも読み進めていくうちに印象がどんどん細やかになる。
    主人公の視線をものすごく自分の目と近い位置で感じられるというか、取るに足りない、もしかしたら誰の目にも映らないような些細な動きが丁寧に的確に描かれていて、唸るような文がたくさんあった。終わり方もいいな。
    そこまでを人生とカウントしていいんだったら希望を感じられる。

  • 途中でなんだか、お父さんがお母さん殺したとか、魔女だとか、なんかそういう設定に入り込めず途中で断念。
    色々書いているばななだけれどこれは~うーーーん、もういいわ。

  • なんでかな。ばななでも全く入り込めないものもある。
    これはそんな本。かなぴ。

  • 図書館で借りて読。
    吉本ばななの著作を読むのは久しぶりだったけど、あれ、こんなのだっけ。こんなにオカルトちっくだったっけ。と思った。

    正直あまり楽しめなかったけれど、時々ハッとするような言葉があったりした。

  • だいすきなばななさん。

    ばななさんの書く男性は、どうしてこんなに素敵な人ばかりなのか。昇一も例外ではなく、やっぱり素敵。由美子のことを、「由美ちゃん」と呼ぶところが好き。

    突拍子もない話のようにみえて、でも生きる上で大切なことを教えてくれる。
    私は、生きる上での土台を、両親や祖父母、妹弟たちによって、しっかり作られてきたと、結婚した今、強く感じています。だから、複雑な家庭で育った子どもたちへの手助けができたら、と思ってしまうのかな。

    さみしい話でもあるのに、なぜだか、最後はさみしい気持ちにならなかった。これこそ、まるでピクニックに出かけるような、身軽な感じ。昇一が目が覚めたとき、少しでも明るい気持ちで現実を生きていけますように。

  • ファンタジックでふわふわした世界観の本書。
    最後にこの空気感の謎が解けて、驚いたり切なかったり。

  • 生と死の間をさまよっているような、そんな感覚に陥ってしまった。足元が覚束ない。ちゃんと地面に立てていないような、そんな気分になった。
    最後の展開には驚いたけども、無理矢理な感じもしたけども、なんだか納得してしまう自分もいてなんだかなあと思った。ひとを救う、ということはよしおまえを救ってやろうなんて思っている人間には無理なんだな。身体にはそれでいいのかもしれないけれど、精神はちがう。きっと、ちがう。
    この違和感はたぶんこのひとにしか書けないんだろうなあ。

    (224P)

  • 今までのばななさんが全部つまった感じ。
    レビューでお見かけしたけど、ほんとそうだと思った。
    良し悪しはともかく、なんか言えなかったこと全部一回言ってみました!って感じがした(笑)
    オチが個人的にちょっと不満だけど、ばななさん書きたいもの書いたのならいいかなという感じ。

  • ファンタジーふうに纏められているけれど、
    どこにでもあるんじゃないかと思える、家族のおはなし。
    閉じられた世界の中は外からじゃ見えない。

    自分と被せてしまうところが多々あってくるしかったので
    飛ばし飛ばしで内容だけ拾うように読んだんですけど、
    すごくつらいはなしなのに、それを包むようにやさしく描くばななさんの力量はさすがだなと思いました。

    個人的に印象に残ったのは
    「だれが死んでも、なにがあっても、それは今ではないんだね。もう気にしなくていいんだ。大事に抱いていても仕方ないのね。」というセリフ。


    ばななさんの描く「育てる人」が素敵で大好きです。

  • 共感できるし、ばななさんらしく表現が優しい。

    でも後半の話の転は唐突でこれまでの気持ちの積み上げが一気に壊れた感じであっけなさだけでした。
    ちょっと残念。

  • ひさしぶりに ばななさんの新作を読みました

    あとがきにもありましたが つらいファンタジーでした

    ばななさんの描く物語は ますますつらいものがたりになっていっているなぁ


    今回のものがたりは いままでなかった どんでんがあって 驚いた

    でも それも ばななさんの世界の一部で ほっとした

    ところどころ 人生のだいじなことが かかれて いた



    いつも ばななさんが描く ものがたりの 主人公になりたいと おもう

  • 読みはじめから居心地の悪さを感じながら読み最後の展開にぞっときた。
    今内容を思い返しても背筋がぞっとする。
    優しいお話、なのかなぁ。
    怖くて二度は絶対読めない。

  • よしもとばななを読むと絶対に思い出す子がいて
    今はその子と絶縁状態にあるんだけど
    僕はどうにかしたくって
    そんな今、題名がいかにも彼女みたいな感じがしたから手にとった本

    主人公の名前が読みで一文字違いなのはびっくりしたわ…(漢字は違うけどさ)

    とはいえ主人公と彼女は全然違うんだけどね
    でもなんとなくやっぱり彼女みたいで不思議な感じ
    スピリチュアルって言うのかな?
    ばななさんの作品は僕には無い世界で
    だけど彼女側の世界みたいでいつもいつも彼女を思い出すんだ

    早く仲直りできたらいいのに
    難しいかな…

  • 読書好きの友人のおすすめで読んでみた

    時間がなくても すいすい読めた

    むずかしいことは書いてないと思う
    ふだんから きっとみんなが感じてること

    命や 生活について 
    家族や 恋人への想い 
    エネルギー

    キャンドルをともして過ごすような1日も大切だ
    と思って
    ステキなキャンドルを探しにいこうと思う

     

  • 結末にびっくり!
    恋愛要素は別にいらなかったかな。

  • 読了後、ぶわっと涙が溢れた
    読んでる途中はそんなことなかったのになぁ
    よしもとばななさん
    本当に心の優しいかたなんだなぁって
    あとがき読んで泣いてしもうた
    なんだか、素直に生きようと思いました。
    今回も素敵な本に出会わせてくれてありがとう。

  • 従兄弟の昇一が尋ねて来てくれた。私の過去を巡るための休日をとってくれたという。魔女だったという母と叔母。母は昔に悲惨な死にかたをした。そして、叔母も最近死んでしまったという。昇一と一緒に過去を巡る旅にでる私。そして、私はようやく思い出したのだ。私は…だということを。

  • 由美子が悲しかった。でも、読後感はそんなに悪くなかったった、由美子の人生みたいに。人生にはいいことも悪いこともたくさんあるけど、ベストをつくしていればその人を裏切らない程度の充足した人生になるのかもしれない。そして、何気ない毎日にこそ幸せがあることを由美子と昇一は教えてくれた。ずっと真っ白なままでいた由美子は悲しいけど、素敵だ。昇一が来てくれるのを待っていたのかもしれないな。目が覚めたときの昇一が少し心配だけど。

  • 2018/3/20

    とても不思議な話だったけど、そのストーリーよりも、主人公が思うことと、それを表現する言葉がすごく好きだった。自分の中にもある感情はこういう言葉で伝えることができるんだって思った。
    それから、こんな救われ方が本当にあるって信じたいな。

  • えっ?えっ?と思えるような展開に
    まさかのラスト
    救えない話だと思ったけど
    魂の救済と言えばそうなるんだろうな。

    自分の人生大切に生きていきたい
    そう思えた本

  • 私はよしもとばななの言葉がわかっているのだろうか。この人の放つ温かく光あふれる言葉の何分のいちも受け取れていないのではないか。なぜならこの人のお話の多くは大きな傷を負ったり大切な人を亡くした人の方へ寄り添っているから。
    でも、それなりに過ごしている私ですら心の奥深くに光がさすのだから、よしもとばななの温かさははかりしれない。私はこの本をこれから何度も読み返すだろう。人生に行きづまったり、暗いところから出られないとき、いつも私にひかりをくれると思う。そして、自分へもたらされた沢山の幸福に感謝して、生きていく。歩いていく。
    近年のばななさんはひかりからあかりへと、やわらかくなっていると思う。自分の読書にしか伝わらない魔法のような言葉で、伝えてくれている。願わくは、いつまでもその言葉が解るわたしでいたい。そういう生き方をしたい。

  • 残酷だと思った。わたしの気持ちは昇ちゃんに近くて、たのしく笑って一緒にご飯を食べて抱きしめられるのに、これが現実じゃないなんて、そんな事言って、全部夢なんでしょう?そうあってほしいと思った。

  • ほわほわとあたたかいものに包まれる。

    救われない物語に救われた。

    いやしだ。

  • この本を購入した数日後に、知人が偶然この本について、
    「途中『この爽やかさが逆にくどい』とか思ってた自分を死海に浮かせたい」
    とレビューしていて、結末を楽しみに読んだ一冊。

    知人のレビュー通り、クライマックスからラストにかけての大どんでん返し・怒涛のフラグ回収が素晴らしく、私も震えた。

    よしもとばなな作品では初めてのファンタジーものだった。嫌いじゃない。

    そして、何度も書くようだけれど、この人の心理描写や、登場人物を通して語られる生死観がすごく好きだな。

    「だれだって、自分の親を信じたいだろう、どんなに変でも、そんなことするわけないって思って、目にもフィルターがかかってしまうだろう?好きでいたいだろう、親のこと。そういうことだよ。(p.154)」

    「心が静かになるということは、落ち込むことでも不必要に明るくなることでもない、たとえるなら寒い日に温かい家の中から見る雪景色のようなものだということがわかってきた。いつもと違う光のかげんで世界は均質に美しく明るく見える。太陽の光はなくてもなにもかもが落ち着いた明るさの中にある。(p.185)」

    「いいなあ、好きな人の作ったものはなんておいしいのだろう。お手伝いさんや料理人がお仕事で作った味とは違う。さあ、いっしょに食べよう、この同じ素材で体を創っていこう、続けていこう、という味だ。てきとうに作っていても、確かな中心がある。(p.197)」

    ばななはいつも、世界の温かさを、人の、弱くて強い心を、私に教えてくれる。

  • 一番の呪いは普通の日々の積み重ね

    生きている人だけじゃなくて

  • キャンドルジュンがでてきた…

  • ある日、幼少期以来顔を合わせていなかった、いとこの昇一が由美子の家を訪ねてきた。
    曰く昇一は、魔女であった母親の遺言で「由美子を助けに来た」らしい。
    過去のトラウマでいまいち記憶がはっきりしない由美子は、昇一とともに過去に触れる旅に出るのだが……
    ダリオ・アルジェントの映画『トラウマ』をベースに書かれた一冊。

    ふわふわした不思議な空気が常にあった。
    つらさとやさしさが共存しているお話。

  • 予想外のラストに仰天。
    切ない真実に涙。

  • よしもとばなな久しぶりだったのもあり、おぉ、こんな感じか、と思いつつ引きこまれて読みました。
    もっと読んでいたかったな、というある意味物足りない読後感。

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著者プロフィール

吉本ばなな(本名:吉本 真秀子 よしもと まほこ、旧筆名:よしもと ばなな)
1964年、東京都生まれの作家。日本大学芸術学部文芸学科卒業。卒業制作の「ムーンライト・シャドウ」が日大芸術学部長賞を受賞。また「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞、デビュー作となる。
1989年『TUGUMI』で山本周五郎賞を受賞。1996年イタリアのフェンディッシメ文学賞(35歳以下部門)、1999年イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門を受賞。2000年『不倫と南米』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。その他代表作に、映画化された『アルゼンチンババア』などがある。
海外での評価が高く、著作が多くの国で翻訳されてきた。

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