聖女の救済

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 7773
レビュー : 1031
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163276106

作品紹介・あらすじ

男が自宅で毒殺されたとき、離婚を切り出されていたその妻には鉄壁のアリバイがあった。草薙刑事は美貌の妻に魅かれ、毒物混入方法は不明のまま。湯川が推理した真相は-虚数解。理論的には考えられても、現実的にはありえない。

感想・レビュー・書評

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  • 子どもができないことを理由に離婚を言い渡され、北海道に帰省した妻の綾音。
    夫は妻の弟子であり不倫相手でもある女と一緒に過ごし、次の日に死亡する。
    原因はヒ素入りのコーヒー。どこからヒ素が混入されたのか…。
    捜査する草薙刑事は綾音に魅かれ、いつものような冷静さが保てない。
    部下の内海刑事は、湯川のもとを訪れ助言を請う。

    最初からほぼ犯人はわかっているにもかかわらず、見えないトリック。
    冷静で強かで心の内を見せない綾音。
    彼女はどうやって遠く離れた地にいて、夫の飲む水に毒を入れたのか?

    容疑者Xの献身ほどの衝撃はないにせよ、対になるような作品。
    被害者の人となりが酷いので、トリックは知りたいけれど、犯人が暴かれなければと
    半ば本気で思ってしまうような^^;
    そして判明するトリックは、シンプルでありながら一般には荒唐無稽。
    うちでは絶対使えません(笑)。

    でも綾音さんも不倫相手も、どこがよくてこの男に惹かれたんだろうなぁ…、
    いかにかっこよくて資産家でも、こんなことを平気で言うような男の
    何を信じてどんな将来が考えて夫婦になれるのだろうか。
    女心は、もっとどろどろしていると思うし愛を求めるものなのではないかと思う。

  • 彼女の清らかさが、
    「罪」などとは、無縁である(はずの)汚れの無さが、
    神々しくて
    眩しすぎて
    全くつけいるスキが無い…。

    さらに、聖女に恋した草薙刑事が
    彼女を守るように立ちはだかっている。

    これは、完璧なディフェンス。

    今回ほど、
    湯川先生の登場を(早く、早く)と待ち望んだ物語は
    無かったと思う。

    科学は、
    人の決して消えない念から生まれた奇跡を、
    打ち破る事が出来るのだろうか。

    最後まで、その攻防の行方は予想がつかず・・・
    これまでで、
    最も困難な推理だったかも知れない。

  • 理論的は考えられても、現実にはありえない。「おそらく君たちは負ける。僕も勝てないだろう。」解説文と引用の文句にひかれ、読んでみました。ガリレオ長編は3作目。
    偶然が重ならないと、うまくいかないような手段に対して、犯人の執念で成し遂げる。文中でも不可能という説明が出てくるが、それがありえそうな人物の描き方なのがよい。
    草薙の心情も描かれるが、ちょっと微妙な感情の揺れなのが、それらしい反面、ちょっとわかりにくいのもあった。
    話的には、ジワジワとくる感じがよかったです。

  • やっぱりこの方の作品は面白くて、何より読みやすい!(・Д・)!

    2時間ドラマを見てるような感覚で、同じ時間枠で読めるのは凄いよなぁ

    ドラマや映画はあまり見ない派だけど、薫ちゃんが福山雅治さんの曲を聴いてるくだりに思わず吹いた笑

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      琴線に触れさせるのが巧いです!
      琴線に触れさせるのが巧いです!
      2014/11/06
  • ガリレオシリーズ。

    『容疑者Xの献身』がパーフェクトだったので
    比べちゃうとアレですが、本作も面白かった!

    ひたすらコーヒーが飲みたくなる。
    ムキになる草薙刑事、でも冷静。いいですね。

    読後、題名に納得する本は
    驚かされた分、得した気分になります♪

  • 最後にタイトルに納得。逆転の発想。

  • 73.うわぁ、凄いひどい夫だなぁ。。と、おぞましく思いました。でも、綾音は1年でその夫の気持ちの変化をどこかで期待したから結婚したのかなぁ。考えられない。そんな新婚生活続けられない。しかし、登場する女性は強いというか、裏表があって怖い。まぁ、でも女性ってそういうところは誰にでもあるからなぁ。女って怖いなぁとつくづく思いました。

  • ガリレオシリーズ第五弾は長編。
    トリック自体はものすごく長期戦だし、かなり冷静に行動できるかつ、頭の良い人でないと無理だが。。。(@_@;)
    その点が少しひっかかるが面白いなには違いない。
    初めから犯人が分かっていて真相を表面化させた「容疑者Xの献身」より、一瞬二年前に自殺していた潤子の為の復讐か?と思わされたがこちらの作品のほうが私には面白かった(^◇^)
    薫のiPodの中に福山雅治の曲が入っていたのに笑えた'`,、('∀`) '`,、

  • なんとも言い難い作品。もう少し、話に厚みが欲しかった。

    ガリレオシリーズは容疑者Xの献身が秀逸すぎる。
    容疑者Xが基準となってしまっている為、それ以降の作品の評価は中々厳しくなってしまう。

  • 面白くて一気に読みました。

    草薙刑事の人間くさい部分が描かれていてとても好きな作品です。

    冷静さを欠く草薙を傍目に内海は湯川の協力を得ながら事件解決を進めていく。
    草薙の健気さに愛おしささえ感じましたが、決して叶わぬ恋だけに胸が痛みました。

    最初から犯人が判明しているパターンでしたが湯川に完全犯罪とも謂わしめるその手口と執念に戦慄を覚えました。

    読んでる最中や読み終わった直後は、殺されてしまった被害者に同情の余地もなく自業自得だと思ったしその気持ちは変わらないけれど、再度パラパラと読み返してみると犯人側も非常に利己的な人物だなと感じ、複雑な気持ちになりました。

    読む側が男性と女性とでは捉え方も随分変わってくる作品なのではないかなと思います。

    個人的には惹きこまれとても面白く感じた作品でしたので機会があればまた最初からじっくりと読みたいと思っています。

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著者プロフィール

東野圭吾(ひがしの けいご)
1958年大阪市生野区生まれ。大阪府立大学工学部電気工学科卒。大学在学中はアーチェリー部主将を務める。1981年に日本電装株式会社(現デンソー)にエンジニアとして入社し、勤務の傍ら推理小説を執筆する。1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタート。2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞を受賞。2013年『夢幻花』では第26回柴田錬三郎賞を受賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞受賞。現在、直木三十五賞選考委員を務めている。代表作としてガリレオ・新参者シリーズに加え、映画化された『手紙』『ラプラスの魔女』。ほかにもテレビドラマ・映画化された作品が多い。2018-19年の作品では、『人魚の眠る家』、『マスカレード・ホテル』、『ダイイング・アイ』、そして今後の映画化作として玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太らの共演作『パラレルワールド・ラブストーリー』(2019年5月31日映画公開)がある。なお、中国で『ナミヤ雑貨店の奇蹟-再生-』が舞台化・映画化され、映画はジャッキー・チェンが西田敏行と同じ雑貨店店主役で出演する。2019年7月5日、「令和」初の最新書き下ろし長編ミステリー『希望の糸』を刊行。

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