- 本 ・本
- / ISBN・EAN: 9784163276809
作品紹介・あらすじ
キーコーヒー株式会社のWEBサイト「書茶」にて二〇〇七年九月十四日より〇八年十月三十日にわたり公開された作品を、単行本化。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
香りをモチーフにした手練れの作家による短編集。
しかしくせ者なのは「大切な香り」というのが必ずしも良い思い出や人の記憶に結びついてはいないところ。
忘れられない経験やその時代の空気感などが思い起こされる香りであれば確かに大切な香り手はあるのですがそこは一筋縄ではいかない物語ばかり。
読んだことのない作家さんもいて新鮮でもありました。
熊谷さんと朱川さんは初めて読みましたがどちらもとても好きな作品でした。
熊谷さんの作品はちょっとハードボイルドっぽい雰囲気で展開が読めましたがそこも含めて好きな終わり方でした。
朱川さんの作品は関西弁のよさと童子のかわいらしさにほっこり。
他の方は、これまで読んだ主な作風そのものが端的に現れてる作品でした。「こういう雰囲気の話書く人だよね」という感じ。小池さんの作品の静謐な感じ、高樹さんの作品の女の怖さ、染みるようでした。
どこからでも読める気軽な一冊、ちょっと古いですがどこかで手に取ることができたらお薦めです。 -
香りにまつわる短編集。
「アンタさん」が印象的でした。女性の彼氏に対しての舞い上がり方や感情表現が面白かった。
「コーヒーをもう一杯」も男女の別れとコーヒーを紐付けた切ない話でジーンときました。
全体的にどの話も読みやすく、サラっと読めました。 -
香りをテーマにした8つの短編です。
父とガムと彼女はいいお話でした。
アンタさんはこの後どうなったのかなぁと気になりました。
ロックとブルースに還る夜は最後、えっ!そうだったらいいのにって思いました。
-
石田衣良の作品は大体嫌いだけど、この話は良かった。
朱川湊人と阿川佐和子は、「香り」が取ってつけたような感じだったけど、面白かった。
角田光代は、一番テーマに沿っていた気がする。
熊谷達也の話は、「香り」というか「音」だし、小池真理子は「映像」あるいは「音」だと思った。重松清も「音」や「味」かな?まあ香りも「聞く」っていうし、テーマには皆沿っているのかもしれない。
高樹のぶ子の話は「それで要するに何なんだ」という感じだった。 -
同僚から貸して頂いた本。「香り」をテーマに作ったアンソロジー。KEY COFFEEのWEBサイトで公開された作品を単行本化したものだが、しおりでしかアピールしていないところが好感度大。
恋人の香り、食物や飲物の香り、物の香り・・・誰しも持っている思い出の香りに関わる話をさくっと読める読みやすい8編の短編集。恋愛モノが読みたい気分だったからか、石井衣良さん「夢の香り」・阿川佐和子さん「アンタさん」・重松清さん「コーヒーをもう一杯」あたりが印象に残っている。 -
高樹のぶ子こわー!角田光代のも切なくて良い。石田衣良は本当に石田衣良。
-
お父さんを愛した2人の女の話のみ印象的。
著者プロフィール
阿川佐和子の作品





