あなたに、大切な香りの記憶はありますか?

  • 文藝春秋 (2008年10月30日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784163276809

作品紹介・あらすじ

キーコーヒー株式会社のWEBサイト「書茶」にて二〇〇七年九月十四日より〇八年十月三十日にわたり公開された作品を、単行本化。

みんなの感想まとめ

香りをテーマにした短編集は、記憶や感情を呼び起こす独特の魅力を持っています。「大切な香り」が必ずしも良い思い出に結びつかない点が、作品の深みを増しています。さまざまな作家の個性的な作品が収められており...

感想・レビュー・書評

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  • 「香り」、「匂い」、「におい」をテーマにした短編集。

    それぞれに味がある。
    『いちば童子』より気に入った作品は、
    ①巧い!
    ②共鳴
    ④切味抜群
    ⑤美しい!!

    ①夢の香り 石田衣良
    35歳の季理子は鼻をひくひくさせる。20年間求めていた夢の中のにおいに遭遇して。
    ②父とガムと彼女 角田光代
    毒々しいほど甘ったるいガムのにおいは初子さん、私が小学校の頃、父と浮気していたのではないかと勘違いしていた女性が父の通夜に顔を出してくれたのだ。
    ③いちば童子 朱川湊人
    俺の好きだった市場の匂い。混ざり合うのではなく一つ一つが音階のよう。アイツも同じこと言うとった。
    ④アンタさん 阿川佐和子
    誤ってワインをかけてしまったオトコに、食事に誘われた。仕事は宮大工の見習い。私は彼を気に入るようになって、木の香りが好きになった。
    ⑤ロックとブルースに還る夜 熊谷達也
    予備校時代に2年間だけ住んでいた仙台・国分町。30年前によく通っていたロック喫茶がまだ残っていた。ドアノブを引くと、コーヒーとアルコールの入り混じった匂い。
    ⑥スワン・レイク 小池真理子
    叔母の家に泊まりに来て、行き先を告げずに出かける。優しい運転手のタクシーでたどり着いたのは水と雪の匂いだけするスワン・レイク。
    ⑦コーヒーもう一杯 重松清
    「ちょっと考えれば分かること」がわからなかった19歳の僕は、当時3つ歳上の彼女の部屋に住んでいた。ある日彼女はミルを買い、部屋を満たすようになった『マンデリン』の香り。
    ⑧何も起きなかった 高橋のぶ子
    高校時代、あらゆる匂いを譬えることで競合っていた品子と真子。28年ぶりの交流再開で今度は、いや・・・。

    もちろん、『いちば童子』もいい。匿名だとしても滲み出る朱川作品の香りと後味。(ラストも、僕は好きなのだが・・・)

  • 香りをモチーフにした手練れの作家による短編集。
    しかしくせ者なのは「大切な香り」というのが必ずしも良い思い出や人の記憶に結びついてはいないところ。
    忘れられない経験やその時代の空気感などが思い起こされる香りであれば確かに大切な香り手はあるのですがそこは一筋縄ではいかない物語ばかり。
    読んだことのない作家さんもいて新鮮でもありました。

    熊谷さんと朱川さんは初めて読みましたがどちらもとても好きな作品でした。
    熊谷さんの作品はちょっとハードボイルドっぽい雰囲気で展開が読めましたがそこも含めて好きな終わり方でした。
    朱川さんの作品は関西弁のよさと童子のかわいらしさにほっこり。
    他の方は、これまで読んだ主な作風そのものが端的に現れてる作品でした。「こういう雰囲気の話書く人だよね」という感じ。小池さんの作品の静謐な感じ、高樹さんの作品の女の怖さ、染みるようでした。
    どこからでも読める気軽な一冊、ちょっと古いですがどこかで手に取ることができたらお薦めです。

  • 香りにまつわる短編集。
    「アンタさん」が印象的でした。女性の彼氏に対しての舞い上がり方や感情表現が面白かった。

    「コーヒーをもう一杯」も男女の別れとコーヒーを紐付けた切ない話でジーンときました。

    全体的にどの話も読みやすく、サラっと読めました。

  • この風景がいつか懐かしくなるんだろうなぁ 
    そんな風に感じたこと確かにあった
    その時、やたらと不思議な感覚に陥ってたわと納得しちゃった
    コーヒー、最近新しいお気に入りの豆を見つけたところだったのでマンデリンも出会えるのなら味わってみたいと思った
    普段はインスタントしか飲まない私なんだけど
    美味しいコーヒーに出会えたタイミングに読んだのでこれも良い巡り合わせとほっこりしました

  • 香りをテーマにした8つの短編です。
    父とガムと彼女はいいお話でした。
    アンタさんはこの後どうなったのかなぁと気になりました。
    ロックとブルースに還る夜は最後、えっ!そうだったらいいのにって思いました。

  • 『夢の香り』石田衣良
    『父とガムと彼女』角田光代
    『いちば童子』朱川湊人
    『アンタさん』阿川佐和子
    『ロックとブルースに還る夜』熊谷達也
    『スワン・レイク』小池真理子
    『コーヒーをもう一杯』重松清
    『何も起きなかった』高樹のぶ子

    重松さんのお話が一番好きだったー

  • 石田衣良の作品は大体嫌いだけど、この話は良かった。
    朱川湊人と阿川佐和子は、「香り」が取ってつけたような感じだったけど、面白かった。
    角田光代は、一番テーマに沿っていた気がする。
    熊谷達也の話は、「香り」というか「音」だし、小池真理子は「映像」あるいは「音」だと思った。重松清も「音」や「味」かな?まあ香りも「聞く」っていうし、テーマには皆沿っているのかもしれない。
    高樹のぶ子の話は「それで要するに何なんだ」という感じだった。

  • 同僚から貸して頂いた本。「香り」をテーマに作ったアンソロジー。KEY COFFEEのWEBサイトで公開された作品を単行本化したものだが、しおりでしかアピールしていないところが好感度大。
    恋人の香り、食物や飲物の香り、物の香り・・・誰しも持っている思い出の香りに関わる話をさくっと読める読みやすい8編の短編集。恋愛モノが読みたい気分だったからか、石井衣良さん「夢の香り」・阿川佐和子さん「アンタさん」・重松清さん「コーヒーをもう一杯」あたりが印象に残っている。

  • 高樹のぶ子こわー!角田光代のも切なくて良い。石田衣良は本当に石田衣良。

  • お父さんを愛した2人の女の話のみ印象的。

  • 978-4-16-327680-9 221p 2008・10・30 1刷

  • 2015/3/10 読了

  • 香りにまつわる8話の短編集。石田衣良さんの「夢の香り」がよかった。中学生の時に夢の中で嗅いだ姿、形のわからない男の人の香り。それから20年たって夢の香りのする男の人に出会う。夢の中で嗅いだ香りを20年間覚えていられるのかと思うけれど、そういうのは直感でわかるのかもしれない。

  • それぞれに個性があって、面白い内容だった。
    香りという一つのキーワードが作家さんによって感性が光る話ばかりで、短編なのに話の中に一気に引き込まれた。

  • 13/11/23 阿川佐和子他の香りをテーマにした短編集。

  • 香りの記憶は正直、怖いくらいに。

  • それなりに面白かったです。以前に読んだような気もするけど思いだせないってどゆこと?

  • 2013.3.23-2013.3.24

  • 香りをテーマにした短編集。テーマがいいからか、どれも秀逸。

  • キーコーヒーのWEBサイトで公開された作品を単行本化したもの。
    特に最後の話が怖かった。

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著者プロフィール

1953年、東京生まれ。慶應義塾大学卒。1999年に檀ふみとの共著『ああ言えばこう食う』(集英社)で講談社エッセイ賞、2000年『ウメ子』(小学館)で坪田譲治文学賞、08年『婚約のあとで』(新潮社)で島清恋愛文学賞を受賞。12年の『聞く力――心をひらく35のヒント』がミリオンセラーとなった。14年、菊池寛賞受賞。近著に『老人初心者の青春』(中央公論新社)、『阿川佐和子のきものチンプンカンプン』(世界文化社)ほかがある。

「2025年 『だいたいしあわせ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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