キネマの神様

著者 :
  • 文藝春秋
4.20
  • (292)
  • (269)
  • (113)
  • (18)
  • (1)
本棚登録 : 1409
感想 : 286
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163277301

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • やってしまった!もういい大人なのに!いや大人どころかいいじいさんなのに!
    気がついたら夜が明けていた、仕事なのに!
    やってしまった超寝不足で仕事だ…
    感動のラストに向かってどんどん盛り上がる展開にページをめくる手が止まらなかった
    涙涙…映画に限らす人生を通してなにか好きなものがあるって素晴らしい

  • 何よりも面白かったのは、「キネマの神様」のサイトのブログ上でのゴウとローズ・バッドの1本の映画を巡っての論戦

    「フィールド・オブ・ドリームス」では、家族愛や父親の存在について、「七人の侍」では、暗い室内で光を放つ真っ白な米が、日本人の命の象徴であるというゴウに対して、あの米は、農民の怒りの象徴であり、鬱屈した社会に吐きかける唾なのだというローズ・バッド
    二人は、真っ向から対立する意見をぶつけ合いながら、国境を超えた友情を育んでいく

    そして、そのブログは、時代の波にもまれ、閉館を余儀なくされようとしている名画座「テアトル銀幕」の存続の一大ムーブメントを起こすこととなる

    パラマウント・ピクチャーズCEOやスティーブン・スピルバーグ
    トム・クルーズらから署名入りの存続を願う手紙が届いたのは痛快だった

    存続が決まったテアトル銀幕で、行われた「キネマの神様感謝祭」ゴウの隣の席にローズ・バッドを座らせてあげたかった

    「フィールド・オブ・ドリームス」 「プライベート ライアン 「タイタニック 」 「イングリッシュ・ペイシェント」等々
    かつて観た映画の題名が続々と出てきて、映画好きには、ストーリーの面白さとは、別の楽しさもあった

  • 久しぶりに本を読んでぼろぼろに泣いてしまいました。

    「聞き覚えのある、ヴァイオリンの調べ。心に染み渡る、柔らかなピアノの音色。スクリーンに映し出されたのは、シチリアの海の風景。テーブルの上に盛られた黄色いレモン。潮風の吹き渡る、おだやかな窓辺。」

    この文を読んでいるだけでも感動がよみがえってきます。私も何度も見ているお気に入りの映画…。

    映画ファンの私には涙なしでは読めなかったです。この本に出会えたことに感謝です。

    • andesapresriam12さん
      コメントありがとうございます!

      出てくる映画も私の好きな映画ばかりで嬉しくなってしまいました。素敵な話でしたね!

      原田マハさんを今ま...
      コメントありがとうございます!

      出てくる映画も私の好きな映画ばかりで嬉しくなってしまいました。素敵な話でしたね!

      原田マハさんを今まで全く知りませんでしたが、昔、何冊か読んだことがあった原田宗典さんの妹さんだったんですね。

      他の本も評判が良いみたいなので読んでみようと思います!
      2013/01/08
    • HNGSKさん
      フォローしていただいてありがとうございます。
      この作品を読むと、「ニューシネマパラダイス」を、また観たくなりますよね。
      フォローしていただいてありがとうございます。
      この作品を読むと、「ニューシネマパラダイス」を、また観たくなりますよね。
      2013/01/08
    • andesapresriam12さん
      ayakoo80000さんへ コメントとフォローありがとうございます!

      ますます「ニュー・シネマ・パラダイス」が好きになりそうです。

      ど...
      ayakoo80000さんへ コメントとフォローありがとうございます!

      ますます「ニュー・シネマ・パラダイス」が好きになりそうです。

      どれも印象に残るayakoo80000さんのレビューを楽しみに見せていただきます。
      2013/01/10
  • 言葉が透き通ってて、読みやすいし、スッと入ってくる。
    この人の本は、家族で歩く夕焼けの河原のような、懐かしさと温かさを感じられる。
    これこそが物語といえるんやろうなと感心させられる。
    失敗して、挫折して、それでも前を向いて頑張れと背中押してくれ、映画が観たくなる素敵な小説だった。

  • 冒頭から「ニューシネマパラダイス」のレビューが出てきて「フィールドオブドリームス」「ライフイズビューティフル」「七人の侍」と名作と呼ばれる映画のオンパレード。映画のレビューを読むだけでワクワクする。歩が老舗映画雑誌に就職出来たり、ギャンブル好きなお父さんの映画ブログが人気を呼んだり、そんな展開ありえねーだろー?的なトンデモ設定ですが、それを不自然と思わせないさりげない(?)強引さがいいですね。テンポもいい。颯爽と敵役が登場し、あれよあれよと言う間に人気ブログになってしまう。後半予定調和的な展開である事は否めませんが、素直にここは作者の思い通りに感動したいです。私が学生の頃には大阪にも名画座いっぱい在りました。心斎橋には戎橋劇場、梅田には大毎地下、天王時には天王寺ステーションシネマ、新今宮には新世界国際地下、堂島のSABホールはよく企画物してました。懐かしいです。懐かしさも相まって思いっきり泣いてしまいました。いや~映画って本当にいいですね!(これ判る人ももういないんだろ~な~。)

    • HNGSKさん
      きゃー、なんて素敵な後日談。わたしもその場にいたかった。ご報告、ありがとうございます。すごく嬉しかったです。
      きゃー、なんて素敵な後日談。わたしもその場にいたかった。ご報告、ありがとうございます。すごく嬉しかったです。
      2013/06/11
    • HNGSKさん
      banditさん>>お久し振りです。貴重な情報ありがとうございます。早速検索してみました。いいイベントですねえ。午前10時から、一日一回のみ...
      banditさん>>お久し振りです。貴重な情報ありがとうございます。早速検索してみました。いいイベントですねえ。午前10時から、一日一回のみ上映されるというのもいいですねえ。テラシンみたいだ。
       ぜひ、都合をつけてみてみたいと思います。ありがとうございます!!
      2013/09/30
    • HNGSKさん
      banditさん、お久しぶりです。観てきました。この土曜日に「ニューシネマパラダイス」を銀幕で。
      banditさんに教えていただいた、「午...
      banditさん、お久しぶりです。観てきました。この土曜日に「ニューシネマパラダイス」を銀幕で。
      banditさんに教えていただいた、「午前10時の~」のやつです。
      もう、感動でした。あのラスト、なんであんなに泣けるんでしょうかね。一緒に行ったパートナーも、泣きまくってました。よい思い出になる情報を、どうもありがとうございました!!
      2013/12/09
  • 原田マハさん フォロワーさんから良いよって教えられて初めて手にしました。ホント、凄く感動しました。
    映画とギャンブルに依存するダメなお父さんのゴウちゃん、全然ダメじゃない!映画を心底愛し続けられてるお姿と素敵なブログで、温かい気持ちにさせられました。
    最後のシーンはじんわりきましたね。
    DVDじゃなく映画館で観たいなあ~と思わさせてくれるお話でした。

  • 『旅屋おかえり』を読んで思いっきり心を揺さぶられたと思ったのに
    次に読んだこの小説で『旅屋おかえり』を超える感動を与えてもらって
    原田マハさん!彼女はいったい何者なの?!
    と彼女の本をじゃんじゃん読みたいという衝動に駆られた。
    ただ図書館借りの私にとってはなかなかすぐに読めるはずもなく順番待ちなんですけど。

    さてこのお話の内容は映画好きの老人がひょんなことから映画評論ブロガーとなり 
    紆余曲折はあるものの、日本のみならず世界の映画ファンを巻き込むほどの時の人となる…というあまりに奇想天外なサクセスストーリー。
    でも主人公・歩の父・ゴウちゃんの愛すべきキャラとNET上でゴウちゃんと映画論で闘うローズバッドとの友情にウルウルきてしまう。
    あまりにも出来過ぎっぽいシチュエイションも一切合切目をつぶれてしまうほどの感動が押し寄せてくる。
    映画通でもなんでもない私でも楽しめたし、今すぐ映画行きたい!と思った。

    • nico314さん
      原田さんの本に登場する人々は主人公が魅力的なのは当然のことながら、周りの人たちがそれに負けないくらい素敵で読んでいても、気が抜けない(?)の...
      原田さんの本に登場する人々は主人公が魅力的なのは当然のことながら、周りの人たちがそれに負けないくらい素敵で読んでいても、気が抜けない(?)のです。

      「翼をください」もいいですよ!
      2012/12/30
    • ねこにごはんさん
      >nico314さん
      ハイ!もちろん、『翼をください』チェックしていますよ(^◇^)来年早々に読んでnico314さんのレビュー拝見しにいき...
      >nico314さん
      ハイ!もちろん、『翼をください』チェックしていますよ(^◇^)来年早々に読んでnico314さんのレビュー拝見しにいきますね^^
      ではでは良いお年をお迎えくださいね。
      2012/12/31
  • 映画好きな父と娘の話。

    ギャンブル依存症の父。関わっていたプロジェクトから外され、会社を辞めた主人公。

    2人の共通の趣味というのが映画。

    映画をきっかけに、新しい会社に勤める主人公。そこに関わることになる父親。

    色々なことがあるのですが、好きな人たちと、好きな映画館で、好きな映画を見るって最高!という話だと思います。

    最後はウルウルでした。

  • 父と娘の親子関係から、国境を越えた顔も知らない外人との友情へと移っていくのを読んで、読了後の感想は、文句なく面白いの一言です...
    けれど、何故か涙腺が潤んでこなかった。
    おそらく、あんまり映画を見てない(ネット間で顔が見えない他者との交流もしない)私からしたら、共感ができなかったかも。

    ただ終盤は、ああいう形ではなく、別の形で結末を迎えてくれたら良かったかなと思わずにはいられない。

  • 原田マハさんの小説が好きなのに、こんなにいい作品をまだ読んでなかったなんて!!!!

全286件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

原田マハの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×