• 文藝春秋
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本棚登録 : 490
レビュー : 101
  • Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163278209

作品紹介・あらすじ

日本のロリコン文化を批評する、新しいファザコン小説がここに誕生。『人のセックスを笑うな』『カツラ美容室別室』の人気作家山崎ナオコーラがスタイリッシュな文体で綴る快作。表題作ほか3作を併録。

感想・レビュー・書評

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  • ナオコーラさんすごく好き。言葉がキラキラしているけどグッサと刺さる。好き過ぎる。

    「手」は色々なものの境目、境界ってなんだろうって、容赦なく突きつけられる。…たとえば、男と女の境界線だったり、恋人と友人の境界だったり。境目がわからない気にしない、気にならない人にとってサワ子は何て奔放な女なんだ!って思うだろう。実際に読むとやっぱり奔放な感じでイライラもする。でも男、女以前に人間だ!と、結局そこに落ち着いてしまう。少し息苦しい。

    「笑うお姫さま」は中国の故事がモチーフになっているらしい。ほぼ1ページ丸ごと「呵」で埋め尽くされていて驚いた。圧巻だった。

    「わけもなく走りたくなる」なるなるー。案外、人(生物・個人)は、いつでも同じ行動を繰り返しているだけなのかもしれない。ただ時代が変わって文明が変わっただけなのかも?

    「お父さん大好き」ああ、これ本当に好きだ。力強くって最後は感動して泣いてしまった。☆5

    全部読むと何だか「お父さん大好き」に登場する牛久さんに応援されているかのように思えてくる。本から応援されているような気もする。

    表紙で佇む男性は森さんに見えてきて、終わりのページの小さな写真のおじさんは大河内さんかな…?と思ったりした。

  • 最近ナオコーラさんにハマっている


    この人の恋愛観というか、描かれる人物の恋愛模様が好き。時々痛いほど共感できるし。

    「この男サイテー」と思う一方で
    「これ、、、俺や」と思う自分もいる。

    共感しつつも自分の汚さに気付く
    それができるのがナオコーラさんの作品だとも思う。

  • 最後の短編がしっくりと胸に入った。
    交情しあいたい、人間という生き物。

  • 最初の「手」という話が好き。

    男の人たちから「顔が可愛い」とチヤホヤされまくる主人公のサワコはきっと美人なのだろうとおもう。

    NOとは言わず、言われるがままに従順で
    おそらくセックスも上手い、
    でも決して男の人には依存せず、
    どこか褪めてるサワコは
    まるでアンドロイドのように完璧でエロティックで魅力的だ。

    最後に結局二股をかけられていた森くんと別れる時でさえ、優等生的で、ロボットみたいだ。

    あたしだったら、きっとあんなに綺麗に手放すことができない。

    森くん、森くんの彼女まで含め、すったもんだを繰り返し、もっと醜い部分を晒してしまうだろう。

    最後までうつくしく、森くんをへんに正当化して
    飲みこんでしまおうとするサワコはやっぱり、
    人形みたいだった。

  • 表題作の「手」が好き。
    会社では基本的におじさんが力を持っていて、目立つ存在。
    女性はおじさんと上手く付き合うことを社会でやっていく上で求められる。
    この話の主人公はかなり冷めているし、父親の影響か特に歪んだ部分もある。
    でも、嫌なことがあっても、おじさんと付き合わなきゃならない、好かれなきゃやっていけないのは変わらない。
    それなら好きになってやろうじゃないか、逆に可愛さを愛で、愚かさを笑ってやろうではないか、という考えは分かる気がした。

    他の短編では娘のいる父親が主人公の話もあって、作者は色々な立場から書ける人なんだなーと素直にすごいと思った。

  • ナオコーラ作品をちまちま読み返している最中。
    どの作品でもそうだけど、ナオコーラさんが描く女の人、私嫌いじゃないんだよなぁー。
    いや、リアルにいたら友達になれるタイプかって言ったらそれは違う気もするけど。
    みんな芯が通ってるし、他人に揺さぶられてないし、今回の表題作の主人公もそう。おじさんが好きで、盗撮したおじさんのパーツを、自作のホームページで公開してる寅井がいちいち考えることが、なんだか可愛らしくも見えた。

    それと会話の描写が本当に唯一無二。

    四つの短編のうち、「お父さん大好き」が好きだった。

  • 2009年、第140回芥川賞候補

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    芥川賞第140回 平成20年/2008年下半期
    (平成21年/2009年1月15日決定発表/『文藝春秋』平成21年/2009年3月号選評掲載)

    受賞
    津村記久子 「ポトスライムの舟」

    候補
    鹿島田真希 「女の庭」
    墨谷 渉 「潰玉」
    田中慎弥 「神様のいない日本シリーズ」
    山崎ナオコーラ 「手」
    吉原清隆 「不正な処理」

  • 山崎さんの文章は、Don't thnk, feel.と思いながら読む。あまりうまく社会に溶け込めないけれど、自分を囲む世界の手触りを、きちんと自分の感覚で捉えようとしている人が描かれていて、そこが素敵だなぁと思う。

  • 読んでいて思ったのは、この人にはこの作品を書かなければいけない切実な思いや切迫した感情があったのだろうか、ということ。そればっかし考えていた。たぶん、その答えは否。これの前に読んだのが大江健三郎の「さようなら、私の本よ!」だった影響が丸かぶりで出ていて、これは果たして文章にして、世の中に出て行く必要性があったのだろうかっていう疑問に駆られた。僕の中で一つのモードの切り替えがあったような気がする。正直、話はまあまあなんだけど。ダメだと思う。うん、ダメ。(10/3/14)

  • 表紙の人は編集者らしい、そんなの関係ねえか。

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著者プロフィール

1978年生まれ。『人のセックスを笑うな』で第41回文藝賞を、『美しい距離』で島清恋愛文学賞を受賞。その他の著書に『浮世でランチ』『この世は二人組ではできあがらない』『ニキの屈辱』『昼田とハッコウ』『反人生』『ネンレイズム/開かれた食器棚』、エッセイ集『かわいい夫』『母ではなくて、親になる』、絵本『かわいいおとうさん』などがある。

「2018年 『偽姉妹』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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