プリンセス・トヨトミ

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 904
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163278803

感想・レビュー・書評

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  • ダメだ、この間(鹿男あをによし)もだけど、
    万城目さんの小説で泣いてしまう。

    「これは男と男の話だから、感動するけど、松平の気持ちを思うと本当に心が動くけど、でも男と男の話だから永遠に入っていくことができないな」
    と思いながら読んでいたら、
    その後に旭が「太閤」で大輔に話す場面が来ました。
    泣いた。

    大輔の圧倒的な深い絶望感の描き方も、すごい。

    主人公が、非常に悪い敵の親玉より最終的に一番強くなるというお決まりだけどとても胸の熱くなるスカッとする展開も入っているし、
    ちゃんとスターウォーズのC-3PO的なキャラもいるし(鳥居)、
    もうこれ最高だ。

    大阪の人はなぜ面白いのか?
    というのを歴史的に紐解いている謎のシーンもある。
    大真面目に馬鹿な感じも入っていてもう、もう面白い。
    あと万城目さんって健さん好きなんだなというのも伝わった。

    全然感想が止まらなくてたくさん書いてしまった!

    **以下は日記みたいなものです。**
    私は大変な戦国音痴なのですが、去年1年間『真田丸』に夢中になりまして、
    大阪国の人の名前が出てくるたびにいちいち「おお、わかる!真田丸観ててよかった!!」大興奮しました。
    でも、なぜか「橋場/茶子」と「真田/大輔」の名前のことは読み終わってお風呂に入るまで思い至らなくて
    シャワーを浴びながら
    「!!!!!!!」
    と本当に本当にテンションがMAXになりました。

  • よくよく考えたらあり得ない設定なのに、 読んでいる間は、現実世界でもあるかのようにしっくりきちゃう。

    そんな「絶対ない!」をあり得そうに見せる、万城目さんのストーリー設定がすきです。

    今、大阪に住んでいるのでさらにわくわくしました!

  • 会計検査官という人物設定がなかなか良い。その役目もあまり知らなかったので面白かった。先に映画を観ていたが、ストーリーの細部が違っていたので本の世界に入り込んだ。いつもの奇妙奇天烈な世界観だが、それを考えつけるのが、尋常なく凄い。また、最後のオチもいい。いつもがだが清々しく読み終えることができる。万城目さん偉い‼️

  • まず、発想がすごい。
    よくこんな設定思いつくな。

    そしてラストまでだれることなく読み進められるのが筆力なのか。

    キャラは立ちすぎているので映像にしたらやらしくならないかな。映画を観てないからなんともいえないけど。

  • まきめさんがすっきでねぇ。ここまで書かれると納得させられてしまうわ

  • 会計検査院vs大阪国。
    東京から実地検査にきたエリート3人の相手は大阪の男200万人。日本国の税金が不正に使われていると指摘する松平副長と、父親から父親へと守り続けてきた大阪国の秘密と結束を守りたい大阪国首相。自身の信念を信じぬく2人。どちらがまちがっているのかなどわからない。正義vs正義。男たちは大阪の中心に集合し、決戦となる討論を見守る。

    -------------------------

    先日行われた「ももクロ春の一大事2014」の行きと帰りの電車で読んだ。

    国立競技場で開催されたももいろクローバーZのそのライブには何万人ものファンが詰めかけた。ももクロのファンは”モノノフ”と呼ばれ、君主に仕える武士に例えられている。
    何万人ものモノノフがペンライトを揃え、振りかざす光景、その光の海は圧倒的な説得力で、ももクロとモノノフの歩んできた道の正当性を主張しているようだった。
    色とりどりのペンライトの光が各メンバーの色に統一されたとき、わたしは震えた。真っ赤に染まる国立競技場を見て、大阪国を連想しないわけがなかった。
    何万人もの人間が立ち上がり、気持ちをひとつにしたとき、それを止める術はない。巨大な競技場でももクロを否定できる人間などいなかった。

    大阪国は侵略者であった徳川を陰で笑いものにし、不憫な豊臣をかくまうためにできた、大阪の人々の秘密の場所であった。月日と共に少しずつ形を変え、豊臣の子孫が誰なのかもほとんどの人間がわからなくなっても、大阪国の秘密だけは守られ続けた。
    親から子へと受け継がれるシステムが大阪の男たちを繋いでいた。

    もちろん検査院は正義である。日本国の予算を守る大事な組織だ。しかし、大阪国もまた正義である。

    大阪の男が積み重ね続けた正義を前に、松平副長の正義が出した答えは素晴らしかった。
    正義とかそういう言葉で表せない、感情論のようなもの、それが真理だと思う。

    多くの人間が歴史を積み重ね、何人もの人間が集まり、
    気持ちをひとつにしたとき、それは圧倒的な説得力を持つ。
    アイドルだろうが、国だろうが全部同じだ。何も変わらない。

  • 大阪なら独立国家くらい作ってるんじゃないかな!
    映画化もされた作品ですが、原作のこちらも壮大なスケールでワクワクしながら読み進められます。
    万城目学さんの書く奇想天外な、でもどこか本当にありそうな世界観は本当に面白いです。

  • 『鴨川ホルモー』の京都、『鹿男あをによし』の奈良に続き、今回は地元大阪が舞台。
    400年も続き徐々に規模が拡大し守られてきた、とある組織と東からやってきた会計検査の対立!私は大阪に住んでいるが、こんな世界が本当にあったら男に産まれなかった事を後悔してしまいそう…。旭の気持ちがちょっと共感できた。でも、組織についての引き継ぎの話はほんのり涙なので、やっぱり女で良かったかも。
    登場人物の名前が豊臣家に所縁のある人物ばかりで、戦国時代好きな私は秘かににんまりしながら読んでいた。人情の町、大阪ならではの物語で、やはり大阪は良いな~と実感。

  • 映像で見たようなうっすらとした記憶があって手に取ってみました。

    けっこうな長編のようだったので、完読できるかなぁと思いつつ読み始めましたが、おもしろくて引き込まれて一気読みです。

    個性的な、会計検査院の調査官3人も魅力的に書かれていますが、夢物語のような壮大な大阪国や、歴史。

    父と子のつながり。主人公の少年の成長ぶり。

    実は、男が作っただけでなく女が知ってて…といった後半の件には、ちょっとほんわかもします。

  • とっても面白かった。
    こんな話を思いつくなんてスゴイな。

著者プロフィール

1976年大阪府生まれ。京都大卒。2006年ボイルドエッグズ新人賞を受賞した『鴨川ホルモー』でデビュー。『鹿男あをによし』『プリンセス・トヨトミ』『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』『とっぴんぱらりの風太郎』『悟浄出立』が直木賞候補になる。他の著書に『ホルモー六景』『偉大なる、しゅららぼん』など。

「2016年 『バベル九朔』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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