プリンセス・トヨトミ

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163278803

作品紹介・あらすじ

このことは誰も知らない。五月末日の木曜日、午後四時のことである。大阪が全停止した。長く閉ざされた扉を開ける"鍵"となったのは、東京から来た会計検査院の三人の調査官と、大阪の商店街に生まれ育った二人の少年少女だった-。前代未聞、驚天動地のエンターテインメント、始動。

感想・レビュー・書評

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  • 映画化の案内でキャスティングが気になったので、万城目学氏の「プリンセス・トヨトミ」を読みました。
    万城目氏は大阪市出身で、京都大学法学部を卒業。
    「鴨川ホルモー」、「鹿男あをによし」などの作品があります。
    話の設定は突飛ですが、ところどころに万城目氏が言いたいことがちりばめられています。
    大阪城が舞台で、空堀商店街など知っている地名が沢山出るのでとても楽しく読めました。
    映画も楽しみです。

  • 『鴨川ホルモー』の京都、『鹿男あをによし』の奈良に続き、今回は地元大阪が舞台。
    400年も続き徐々に規模が拡大し守られてきた、とある組織と東からやってきた会計検査の対立!私は大阪に住んでいるが、こんな世界が本当にあったら男に産まれなかった事を後悔してしまいそう…。旭の気持ちがちょっと共感できた。でも、組織についての引き継ぎの話はほんのり涙なので、やっぱり女で良かったかも。
    登場人物の名前が豊臣家に所縁のある人物ばかりで、戦国時代好きな私は秘かににんまりしながら読んでいた。人情の町、大阪ならではの物語で、やはり大阪は良いな~と実感。

  • ホントに在りそうです…大阪国
    でも、実は女性が男性陣を手のひらの上で転がしてる図が浮かびますね。
    ほんっと男って子供よね~って感じで。
    最初に読んだとき、映像の方がすんなり楽しめそう、と思ったのに、映画は観そっびってしまいました。

  • 2018年5月20日、読み始め。
    2018年6月9日、読了。

    内容が奇抜すぎて、ついていけないというか(-_-;)

  • 【読了】プリンセス・トヨトミ/万城目学

    万城目作品が意外にも初めてだった。
    作品の途中で、DVDを借りてきていて返却のために先に映画を見ちゃったけれど、どちらも好きなエンディングだったかな。
    設定がやはり所々違うのは仕方ないけれど、本を読んでみて登場人物の配役が私の中ではゲーンズブール・旭(映画では岡田将生)が黒木メイサか香椎由宇、鳥居忠(映画では綾瀬はるか)は濱田岳だったので、読んだ方に聞いてまわりたい←

  • 映画を観て、疑問が続出だったので原作を買ってみた。
    もやもやがスッキリ!!原作の方がおもしろいじゃないか!!
    大阪が全停止する仕組みとか、松平調査官が大阪国を急に認めたわけとか、ちゃんと書かれている。
    鳥居調査官が「ミラクル鳥居」と言われている由縁も。
    旭調査官が大阪国を公にしようとした理由も。
    女性が実は男たちのしていることを知っているっていう事実がいいな。

  • 以前映画で見たなぁと思い、読んでみました。
    とにかく設定が面白く、本当にそうだったら…?と思いたくなるような話でした。父と息子の関係があったからこそ、ここまで続いてきたっていうところも素敵でした。

  • 映画にもなり話題にもなっていたので読んだ。
    後半はおもしろかった。
    けど前半、中盤はリズムが悪く読むスピードがなかなかあがらなかった。

     ”400年にわたりあるものを守り続けてきた大阪の男たちと、それを知らずに大阪へやってきた会計検査院との攻防を軸に、親子の絆を描いたパラレルワールド的な作品”-- Wikipedia

    デタラメな設定がなぜかよくあう大阪。
    大阪人の江戸に対する対抗、おもしろいことを一生懸命するとこ、人情あふれる機微、そしてやっぱり頭があがらない所あり、と大阪人というキャラをうまく作品に活かしているなと思った。

    あとは、出てくる地名に懐かしさがチラホラ。大阪出身なんで(^^
    最後まで読むとおもしろいです。

  • 今回は大阪が舞台。
    5月末のある日、大阪ではすべてが停止した。
    それは公には報道もされず、なかったことにされるのだが…
    その出来事は、会計検査院の3人が、大阪出張で数カ所を回る調査に出向く所から始まる。
    会計検査院って何なんだかと思いますよね。
    でも表紙にあるとおり、凄腕の松平元(はじめ)と、出向してきたハーフの美女、旭・ゲーンズブール、太めで三枚目の鳥居というこの3人のキャラが立っていて、楽しく読み進められます。
    おりしも、お好み焼き屋の息子・真田大輔は、セーラー服を着て登校すると決意していた。子供の頃から女の子になりたくて仕方なかったのだ。
    幼なじみの橋場茶子は、小柄だが気が強い女の子。隣の家に住み、お好み焼きを夕食に食べて育った。
    孤立する大輔を心配し、ひどいイジメには報復を決意する。
    担任にはせめてジャージにしろと言われる大輔。理解ある担任がそれで好きになるのは男の子なのかと気を遣いながら聞くのだが、大輔は未だその辺は意識していないのもおかしい。
    クラスメートには驚かれるだけだが、蜂須賀組の息子にはひどく嫌われて殴られ、脅される羽目に。
    いっぽう、謎めいた組織OJOの調査に向かった会計検査院のメンバーは、長屋に面した2階屋に驚くが、正面に回ると立派な4階建て。なんと、そこは…
    壮大なスケールと庶民感覚が理屈抜きの楽しさ。
    ひそかに連絡が回され、2百万が結集するとは。
    難癖をつけて豊臣を滅ぼした徳川のやり口にいきどおり、ちょっとした意地を長年かけて通す人々。
    父子の絆で泣かせます。
    さりげなく、男達がなんかやってるのを知らんぷりして支える女達の存在もいいですね。

  • 万城目作品はかなり好き。今回はホルモーやあおによしよりテンポがスローな感じ。
    でも終盤にしみじみして、ぐっときた。
    上記の2冊より印象深い。

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著者プロフィール

万城目学(まきめ・まなぶ)
1976年生まれ、大阪府出身。京都大学法学部卒。
2006年、『鴨川ホルモー』(第4回ボイルドエッグズ新人賞受賞)でデビュー。主な作品に『鹿男あをによし』、『プリンセス・トヨトミ』、『偉大なる、しゅららぼん』などがあり、いずれも文学賞ノミネート、映像化等など、大きな話題を呼ぶ。また、エッセイ集に『ザ・万歩計』、『ザ・万遊記』、対談本に『ぼくらの近代建築デラックス!』がある。

「2013年 『ザ・万字固め』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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