くじら組

  • 文藝春秋 (2009年3月16日発売)
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感想 : 11
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  • 本 ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163279800

感想・レビュー・書評

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  • キップの良い男達がいっぱい出てくる。
    くじらまでもが男気があった(笑)

  • しんぶん赤旗日曜版で読む。高知の勇壮な鯨漁を描く。誇り高き土佐の漁師たちの男振りがいかしている。なにせ、手漕ぎ船で鯨に挑むのだから命懸けなのだ。物見の眼力、漕ぎ手の腕っぷし、そして頭元の肝っ玉と的確な判断がひとつにまとまってこそ仕留められる。

  • この村の男児は、身分を問わず、海に鍛えられながら育った 豊かな恵みを与えてくれる海。牙を剥いて襲いかかってくる海 任ある者は禄薄く。禄ある者は人薄く。この徳川幕府の考え方を一豊は熟知していた 

  • 図書館より。
    随所に挿入される細かい藩の話や隠密の話が、自分にはちょっと分かりにくくて少し読みづらかった。
    仕事に誇りを持ち、くじらへの敬意を忘れない熱い漁師たちの描写はとてもよかったです。
    出来れば巨大くじらとの対決をもっと前面に押し出した話で読みたかったかな。

  • 土佐のくじら組
    男気あふれる奴ら
    伝説の松之助VSくじらの黒船

    面白い(いすず鳴るも読んでね)

  • 先だって読んだ鯨組の話も食いつけなかったが、
    今作ものめりこむほどではなかった。

    仲間の命を絶ったクジラと黒船をかけた話ではあるが、
    如何せん結末に納得できず。

  • 時代は幕末。土佐の海でくじらと戦う漁師達はとんでもないものを発見してしまう。
    そしてそこから漁師達とくじらとの戦いが始まった・・・

    自分達の仕事に誇りをもって生きている漁師達がすがすがしい。
    漁に出れば死と隣り合わせ。
    それが骨の髄にまでしみわたっているのが伝わってくる。

    ”黒船”と名付けられた巨大なマッコウクジラとの対決はお預けのまま、幕末の動乱を予告するところで物語は終わり、少し拍子抜けの感もあるが、海を舞台に真剣勝負で生きている男たちの物語と思えば十分堪能できたと思う。

  • ■2009年4月読了
    ■説明文
    土佐・津呂浦の鯨組がアメリカの蒸気船をいち早く発見。伝え聞いた幕閣から黒船対策のため召し出しの声がかかるが、その前に、鯨組には仲間を屠った巨大マッコウクジラ“黒船”との死闘が待っていた。江戸時代の勇壮な鯨漁師たちの心意気を今に伝える傑作時代小説。
    ■感想
    くじらの恩返し的な内容は、時代小説を期待していただけに、ちょっと肩すかしだった。くじらがそんなに人間の心理を読むのかい…?

  • 偶々、一力さんの本が重なり貸し出された。ひとつは「損料屋喜八郎」シリーズと本書の2冊だ。彼は土佐高知の話を描かせたら、よりイキイキした文面になる。読む側は土佐の事を何ひとつ知らなくても、行った様な、昔から知ってる様な気にさせられる。内容が楽しみでならない。で、読後の感想。少々オカルトチックというか、鯨が、こう思うであろう、考えるんじゃないか、という鯨を擬人化した話の展開には笑わせられたが、話の内容としては、土佐の捕鯨師達、くじら組が鯨を獲る件りは、勢いの或る流れで面白い。

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著者プロフィール

1948年高知市生まれ。都立世田谷工業高校卒。旅行代理店、広告制作会社、コピーライター、航空関連の商社勤務等を経て、97年「蒼龍」でオール讀物新人賞を受賞。2002年『あかね空』で直木賞を受賞。江戸の下町人情を得意とし、時代小説界を牽引する人気作家の一人。著書多数。

「2023年 『草笛の音次郎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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