- Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163281803
作品紹介・あらすじ
くたびれた一戸建て(平屋・貸家)に引っ越してきた男(45歳、作家、独居)。やがて、夜となく昼となく呻き声・悲鳴・絶叫が漏れ、屋根には血塗れの全裸女(マネキン)と巨大な赤剥けの手(粘土細工)が据えられ、はては探検を仕掛けた小学生が…。眠ったような町の住人-自殺しそこなった老人、うつの主婦、つやつや教信者の理髪店主、鳥インフルエンザにおびえる会社員等々と独居男がくりひろげる阿鼻叫喚のご近所狂詩曲。
感想・レビュー・書評
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記録
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よくこんなに気持ち悪い表現ができるなぁと感心します
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読了直後に書こうとした感想は「『Nルウェイの森』よりよっぽど健全な文学作品!」云々、支離滅裂になったので、日を置いて心落ち着けてσ(^-^;)
『ボラード病』でやめておけばよかった!
これ読んだ時点で、作者さんに屈服させられたでしょうよ(笑)。
すりガラスのモチーフが繰り返し描写されたり、ミニバンが登場したり…坂下宙ぅ吉は…ゼッタイ吉村さんご自身ですよね??
トキコだかトミコだか忘れたけど、なんだか羨ましくなっちゃった私が恥ずかしいー!
おぞましくて早く読み終えたかったのに、何この爽快な読後感(笑)。
ボラードといい独居といい、どうなってんだ海塚市〜┐(´ー`)┌
もーうヤダヤダ。こんな自分に正直すぎる作品いやだー(*^-゜)b
『巨女』を読める精根は尽き果てました…今のところ^^;
一旦美しき現実に戻って、出直してきます! -
『クチュクチュバーン』や『臣女』とはまた違ったグロさがあってゲンナリ。現実にありえそうな設定は、いやー、きつい。
まずもって一文目から篩にかけてくる。そして制止することなく歪さが加速していく。カタルシスも何もなく、読後にどんよりとしたものが残ってしまった。
…だってのに、小説が三冊目。なんにはまってしまっているんだろうか。 -
絶版となっている作品だが、図書館にあったので読むことができた。
この作品に合わない人は冒頭の一文でふるいにかけられるのである意味親切な作品と言える。
作品的には初期のエログロなディストピアそのものを描こうとしていた初期と、メッセージ性を分かりやすくした現在(「臣女」「ボラード病」の時期)の中間ということもあり、世界観と主張のバランスが良い作品だと思う。
吉村萬壱人気が高まっている今なら文庫化しても採算が取れるんじゃあないですかね?
様々な変人奇人が交錯し、宙ぅ吉のもとに集まってくる構成はとても面白かった。ある意味ドラクエ4である。
海塚市はこの後にボラード病の舞台となるわけだけど、この市民が特別同調圧力に染まりやすいという市民性を持っているわけではなくて、宙ぅ吉が講演会で述べているのと同様、誰にでもそういう素地があるということなのだろう。
終始堤くんが幸せそうで何よりです。 -
吉村萬壱氏の作品はこれで2作目であるが、この作品も独特である。作家とその作家の熱狂的なファンの物語を軸に、作家の近所に住む人たちの逸話が周りを添える。もともとは近所の一人でしかなかった、作家の熱狂的な若きファンはあることを境に一緒に住むことになって、それをきっかけに作家の生活は常軌を逸することになる。死んだ者の魂も二人の怪しげな宗教的行為(?)の為に成仏が出来ないのだった。
それにしてもこの表紙の写真はいい意味で騙されるよなぁ。 -
文学
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鬼才。
異常。
自分の中のどこを探しても、同じ言葉は出てこない。
同じ展開は想像もできない。
途中読み続けるのが面倒になりそうになったが、何か惹かれて読み続け、最後の方は一気読み。
一種異常なこの物語を書く根っことなったであろう、作者がこの世界に抱く違和感が、なんとなく腑に落ちるところもすごく気に入った。 -
悲しいなあ。切ない話です。きっと世の中にはこの手の人はいて、自分も眉をひそめて毛嫌いしてしまっているのでしょう。
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冒頭から強烈だった。
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適当にヤイトスエッドを借りて読んだ後に、この本を読みました。
続編のようなものなのでしょうか
何がしたいんだ
もうそれだけ。
平凡な私にはわかりませんでした。 -
描写がとにかくエログロで、読んでいて終始不快だった。不条理・不可解だけを集めた怪作といった感じ。おそらくホラーに入るのではないかと思うが、そちらに免疫・関心が薄いためにいまいち理解できなかった。タイトルから受ける印象ギャップがあり、間違って手に取ると残念なことに。
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タイトルと中身のズレ
心地良さとは別種類 -
読後、不安になる感じがして面白かった。奇抜な設定のようでいて、「藪の中」みたいな面白さもあり。その辺の人だって、或いは家族親友恋人だって、一皮剥いてみたらその内面はこの小説のように、結構グロテスクかもしれない。
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文学界2009年12月に書評されていた本
群像2009年12月に書評されていた本 -
吉村 萬壱 、初読!凄いなあ。