- 本 ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163282503
感想・レビュー・書評
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朝のこどもの玩具箱。
昨日、こどもに思う存分遊んでもらったおもちゃたちが
ひと晩休んでエネルギーを蓄えて、玩具箱の中でおひさまの光を浴びながら
今日はどんなふうに遊んでもらえるのか、わくわくしながら待っているような、
なんて素敵なタイトルでしょう!
丁寧にトールペイントを施した木材に、真鍮の蝶番と秘密めいた鍵穴までつけた
アンティークっぽい装幀も、タイトルにぴったりで。
静かな決意から、決死の覚悟で挑む戦いまで
未来をその手で勝ち取るために踏み出すひとたちの、希望に満ちた6つの物語が
玩具箱に無造作にぽんぽんと投げ込まれたさまざまなおもちゃを思わせます。
『謹賀新年』は、星のかたちのストローのついた、シャボン玉セット。
『ぼくの神さま』は、戦いごっこの大好きな、男の子のための剣と楯。
『がんじっこ』は、頑固な顔をしただるまをてっぺんにのっけた、だるまおとし。
『孫の恋愛』は、桜の小枝を耳に挿した、狐のお面。
『しっぽ』は、ゼンマイでカタカタ動く、猿の人形。
『この大樹の傍らで』は、昔なつかしいデザインの、プラスティック製ロケット。。。
それぞれのお話をおもちゃに例えるとしたら、そんなイメージでしょうか。
中でも、人間であれば一人、二人のところを一狐、ニ狐、
人材を狐材、人徳を狐徳という言葉遣いも楽しく
狐たちの世界を慈しむように描いた『孫の恋愛』は『夏目友人帳』の緑川ゆきさんの絵で
髪からも瞳からも皮膚からも色素が抜け、寿命さえ劇的に短くなってゆく
ドームでの生活を捨て、祖先が住んでいた遥かな地球を目指すこどもたちを描いた
『この大樹の傍らで』は、『11人いる!』の萩尾望都さんの絵で
ぜひぜひ描いてほしくなってしまう、素敵な作品です♪ -
人の心の内面のとても柔らかい部分が大切に、丁寧に語られている。
読んでいて、とても穏やかになれる。
誰かが誰かと思う尊い気持ち。人は、それに支えられて生きている。-
きゃーっ、私もこの作品を読んでいたので、拝見させていただきとても嬉しかったですU^ェ^U。
おはなしそれぞれ独特の世界があり、次はどんなお話...きゃーっ、私もこの作品を読んでいたので、拝見させていただきとても嬉しかったですU^ェ^U。
おはなしそれぞれ独特の世界があり、次はどんなお話かな?とワクワクしながら読んでいたので、素敵なレビューを拝見させていただきありがとうございましたp(^_^)q 。2013/01/08
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6つの短編集。
ジャンル、作風様々。
印象に残ったのは「がんじっこ」。
見返して、やっぱり好きだなと思うのは「謹賀新年」。
あさのあつこさんの巧さがぎゅっと染み渡り、色とりどりに美味しく詰まった一冊。 -
これも短編集だった
がんじっこが好きです -
装幀/石川絢士(the GARDEN)
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家族愛?の話の短編集。最初の二つの話の共通点からそういう話の短編集かな〜(ネタバレになるのて書きませんが)と思っていたが、そうでもないらしい。SFあり、青春ありなあさのあつこさんの多才さ溢れる一冊。
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あさのさんの、あっちからこっちまで。
どの話も最初から最後まででなく、人生のごく一部。妄想が膨らむ。 -
あさのあつこの短編集。あんまり心にひッかっから無かった。
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まっすぐに生きていこうと思える短編小説集。
優しいというあやふやなカテゴリーじゃ、全然ダメなんだよなぁ。
私は「がんじっこ」が一番好きな作品です。
「あんたも、バンザーイって叫んで、好いた男を鬼にするかや」
どきりとしました。
著者プロフィール
あさのあつこの作品






物語をおもちゃで表現され...
物語をおもちゃで表現されているところが、私の想像では思い浮かべることがないまま、本を読んでいたことを思うと、「私はもったいない本の読み方をしていた」と反省でした。
素敵なレビューを拝見させていただきありがとうございました♪( ´θ`)ノ。
おお、これは読まねば!と手に取った本なのです。
いつも素敵な本...
おお、これは読まねば!と手に取った本なのです。
いつも素敵な本を紹介してくださってありがとうございます♪
ぜんぜんテイストの違う物語を、「玩具箱」というタイトルで
鮮やかに結び付けてしまう、あさのあつこさんのセンス、すごいと思いました(*'-')フフ♪