武士道エイティーン

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 1791
レビュー : 381
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163283203

感想・レビュー・書評

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  • ついに最終巻まで来てしまった、武士道シリーズ。
    早く読み進めたい気持ちと、最終頁に辿り着きたくない気持ちの板挟みで
    おずおずと捲ったグリーンの表紙。

    おやおや?!目次がいつもとちがう!

    香織が語り手となる、三文字熟語も潔い太字の明朝体の章タイトルと
    早苗が語り手となる、女の子らしいおしゃべりをそのまま書いたような細字のタイトルが
    前回までのように仲良く交互に並んでいるはずが、
    何やら見慣れない(しかもあんまり達筆ではない)手書きのタイトルが其処此処に。。。

    この手書きタイトルの4篇が、
    香織や早苗を取り巻く人たちを細やかに、重層的に描いていて

    完全無欠の美少女風だった早苗の姉 緑子の、
    モデルという職業への真摯さと、岡巧を想う純情ぶりにほろりとし、
    桐谷家が抱えた罪と、その清算に兄が人生を費やしたことを知って
    迷うことなく「桐谷の剣道を伝えていく」と決意した桐谷先生の覚悟に打たれ、
    その桐谷先生と、香織言うところの「チンピラ先生」吉野との意外な繋がりに驚きつつも
    気になってしょうがなかった百道浜での「ヤンキー13人病院送り」の経緯に手に汗を握り、
    あんなに崇拝していた香織に突如反抗的な態度を取り始めた美緒の
    平正眼の構えの奥に隠された自己否定や香織への思いに愛おしさがこみ上げて

    彼らにもかけがえのない人生があり、
    そしてその挫折や経験から生まれた技術や叡智や思い遣りが
    香織と早苗を確かに支えてきてくれたのだと、気付かされます。

    早苗の剣道のしなやかな強さのベースでもあった日舞の足遣いが
    最終的には早苗を苦しめる中で行われるふたりの決戦、
    くずおれた早苗に竹刀を放り出して駆け寄り
    礼法通り退場させるために、女だてらにお姫様だっこする香織の勇姿に
    感極まって、年甲斐もなくわんわん泣きながら

    思い描いていたのとはちょっと違う未来に向かって羽ばたくふたりに
    爽やかな感動への感謝と、未来への期待を込めて閉じた、最終巻。

    • まろんさん
      おお!発売されて3年たっていてもまだ予約待ち状態とは、さすが武士道シリーズ♪

      もう、オールキャスト勢揃い!っていう感じで
      皆のいいところが...
      おお!発売されて3年たっていてもまだ予約待ち状態とは、さすが武士道シリーズ♪

      もう、オールキャスト勢揃い!っていう感じで
      皆のいいところがこれでもか!というほど出てきて
      しかも、香織のツンデレぶりが可愛くてしょうがないという、うれしくてたまらない最終巻でした♪

      noboさんのところに、早く本が届きますように(*^_^*)
      2012/08/21
    • まっき~♪さん
      私も巧&緑子の話で泣いてしまったよー。
      ぼろぼろ。。。
      切なくって、切なくて…。

      桐谷先生と吉野先生が格好よくって、惚れ惚れしたし...
      私も巧&緑子の話で泣いてしまったよー。
      ぼろぼろ。。。
      切なくって、切なくて…。

      桐谷先生と吉野先生が格好よくって、惚れ惚れしたし、この本に登場した人物、全員格好いいですよね。。。

      もうメロメロですね♪
      2012/08/23
    • まろんさん
      巧も緑子も、あんなに想い合ってるのにね(>_<)
      仕事終わりに、自分へのご褒美として巧からの留守電を聴く緑子が
      可愛くて、切なくて、泣けまし...
      巧も緑子も、あんなに想い合ってるのにね(>_<)
      仕事終わりに、自分へのご褒美として巧からの留守電を聴く緑子が
      可愛くて、切なくて、泣けました。

      うんうん、桐谷先生と吉野先生、これぞまさに「頼れる男!」でしたね♪
      あ、それと、迷いの中にあった桐谷先生に
      ズバッと痛いことを言いながらも支える、
      たつじいの若き日の姿にも感動しました。
      ほんとに、武士道シリーズのみんなの、素敵なところが
      遺憾なく発揮された最終巻でしたね(*^_^*)
      2012/08/24
  • 武士道シリーズ最終章。
    面白かった!読み始めたら止まらなくなりました。

    脇を飾るキャラクターの気になっていたあの事や
    あの人の過去の武勇伝、二人の関係など
    磯山と早苗が試合で戦っていた舞台裏で起こっていた事が
    描かれていて、本当に心にくい程の演出。
    粋だなーと感動♪

    3冊読んだ中で一番感動と共に泣けました。

    全員野球じゃないけど『全員剣道』
    で、みんなどこかで繋がっていて温かい。

    高校3年最後の夏、それぞれの夏。
    いいな、青春♪
    一つのことに夢中になれるってそれだけで輝いている
    みんなキラッキラッしていて始から終わりまで
    楽しめる最高の本でした。

    読み終えたくないな~とさえ思いました。
    この本に出逢えてよかった!
    ありがとうございました。

    • まろんさん
      わあ、いいなぁ!ついに最終巻ですね!

      この数日読んでいた『船に乗れ!』が、同じ高校生活を描いているのに
      とても苦い結末になってしまって辛か...
      わあ、いいなぁ!ついに最終巻ですね!

      この数日読んでいた『船に乗れ!』が、同じ高校生活を描いているのに
      とても苦い結末になってしまって辛かったので
      まっき~♪さんのこのレビューに救われました。
      図書館の予約、次の本はこれにしようっと♪
      2012/08/10
    • まっき~♪さん
      正直言うとセブンティーンを読んでから時間をおいてから
      読もうと思っていたのですが、図書館で予約0だったので
      借りただけだったのですが、予...
      正直言うとセブンティーンを読んでから時間をおいてから
      読もうと思っていたのですが、図書館で予約0だったので
      借りただけだったのですが、予想以上に感動もので、
      あっという間に読破しました!面白いのでぜひ!ぜひ!読んで下さい。

      まろんさんの感想が楽しみです(*^o^*)
      2012/08/10
  • 16、17と続き、18のもくじであれ?と思う。
    香織と早苗の章ごとに目次の字体などが違うのはおなじみだけれど、
    その合間合間に手書きの章が挟まれていて。
    それが二人の脇を固める、外せない登場人物が主人公の、いわば武士道スピンオフ。
    緑子さん、ズルイわー。
    美人で誇り高くて、ちょっと意地悪で。
    でも内面での葛藤にすごく同調してしまって、ボロボロ泣かされてしまった。
    その他3篇の挿話もとても興味深かったし「あの人とあの人がそこでつながるのか!」と嬉しいサプライズも。
    何より誉田哲也さんの筆力には驚かされてばかりだ。
    どんな人が主人公だろうと、ちっとも違和感を感じさせない一人称の語り口。揺らがない武士道の世界。

    武士道の名に相応しい遠く続く、明るく輝く未来を見はるかす爽やかで背筋の伸びるようなエンディングだった。
    読んで良かった。
    ブクログ仲間さん、この本を教えてくれてありがとうございまーす!

    • まろんさん
      わ~いわ~い!永遠ニ馨ルさんも、武士道シリーズ制覇ですね♪
      そうそう、手書きタイトルの「武士道スピンオフ」部分がとても素敵で
      香織と早苗を囲...
      わ~いわ~い!永遠ニ馨ルさんも、武士道シリーズ制覇ですね♪
      そうそう、手書きタイトルの「武士道スピンオフ」部分がとても素敵で
      香織と早苗を囲む人たちの新たな魅力を発見してきゅん♪としつつ
      新たな目標を凛々しく見つめて歩き出すふたりに、もう、感動の嵐でした!
      誉田哲也さんには、この武士道シリーズのみならず、
      人の死なない、爽快な作品をもっともっと書いていただけたらうれしいなぁ♪
      2012/09/10
    • 永遠ニ馨ルさん
      はい!
      まろんさんのおかげで武士道シリーズに出会えたんですよ♪
      ありがとうございます!
      香織と早苗が先を見つめていく眼差しの熱さとその爽やか...
      はい!
      まろんさんのおかげで武士道シリーズに出会えたんですよ♪
      ありがとうございます!
      香織と早苗が先を見つめていく眼差しの熱さとその爽やかさが、とても心地よいエンディングでしたよね!
      他の誉田さん作品をちらりと検索してみたのですが、確かになんだか血生臭いというか武士道シリーズとは趣がまったく異なるようですね~。
      こういう爽快な作品をもっともっと書いていただけるよう、一緒に祈っていきましょう♪
      2012/09/10
    • まろんさん
      わあ!
      「まろんさんのおかげで」なんて言ってもらって
      うれしさの余り、嫌がるねこを胸に抱いてくるくる乱舞してしまいました(*'-')フフ♪
      ...
      わあ!
      「まろんさんのおかげで」なんて言ってもらって
      うれしさの余り、嫌がるねこを胸に抱いてくるくる乱舞してしまいました(*'-')フフ♪

      そうそう、誉田哲也さん、他の作品はなんだかとってもハードボイルドっぽいのです(>_<)
      でも、永遠ニ馨ルさんも一緒に祈ってくださるなら、勇気百倍です!
      2012/09/11
  • シリーズ三段。
    正直、だんだんPOWERダウンしている感はするなぁ。
    本作では、サブキャラのイイ話をオムニバスに挟んでいるのだが共通テーマが見い出せない感じ。
    香織、早苗のクライマックスも呆気ない印象。

    でも、三作通しては大変面白い青春小説でした。
    武士道に惹かれます。

  • GOOD! GOOD! GOOD!
    シックスティーン、セヴンティーン、エイティーンと
    いい流れで来たところに結末も抜群でした。
    番外編(?)に結構面白みとジンわりもあり
    登場人物の補足エピソード、良かったです。

    ★5つに近いです。

    “武士道”そして香織、早苗、桐谷先生。
    素晴らしいです。特にやっぱり一番は、磯山香織さんですね!!
    不器用だけど、芯のブレない(成長した暁として)
    無骨だけど優しい逆ハの字眉毛。サイコー!!
    『武運長久を、祈る』のフレーズには
    格好いいけど
    ぷっ(笑)
    してしまいます。

    “武士道”を突き進めてナインティーン、トゥウェンティ・・・と続編を熱望しちゃいます。

    人生だから色々迷いは必ずあると思います。
    当然ですよね。
    ”武士道”を基本として
    ライバル、友、仲間とも違う?
    太いもので繋がれる人との歩み
    そんな香織と早苗とのつながりも素敵すぎますね。

  • 武士道シリーズ完結篇。個人的には前作セブンティーンの方が好きです。今回は2人と言うよりは彼女達を取り巻く登場人物の過去も織り交ぜてのストーリー展開でもありますので短編集的な要素もあります。また、完結篇ではありますがその後も読みたくなるそんな一冊です。映画でも続編やって欲しいなぁ。

  • 4.0 最近、嵌まっている武士道シリーズの完結編(今のところ)。三部作を通して読むと二人の女子高生の成長過程が楽しく綴られてます。こんなに爽やかな読後感をあの誉田哲也が与えてくれるとは、、、『武士道ナインティーン』書いてくれないかな。

  • 今回は香織と早苗を取り巻く人達の物語もあり、人となりなどが垣間見え、深みを増してより楽しめた。緑子の話は妹思いだと感じ、感動。桐谷先生の物語は時代背景等が絡み、重い話だとしみじみ。吉野先生の武士道の原点は、過去の決闘にあるんだと頷いてしまう。美緒が良き先輩を持ったことで、今の剣道に繋がったと思う。インターハイは息が止まるほど圧巻だった。奇しくも、二人が出会った事でお互いが成長したこと、良きライバルであり盟友を持てたと感じる。このような仲間を持つのは大きな財産だと思う。その後の二人に期待が高まる、読後感。

  • 高校3年生。進路も迷うけど剣道に夢中。等身大の成長と悩みにリアルさがあって入り込みやすいのは相変わらずでした♪香織もお父さんとなんだかんだで通じあっているし。周りの人達の過去も入り乱れて今作も本当に面白かったです。理解者に囲まれて二人は幸せですね。その後の二人はどうなっていくんだろう。大学でまた好敵手となるんだろうか。待ってるから…その繰り返しの最後にまた不覚にも涙でした。とことん素敵な二人でした❤

  • 武士道シリーズ堂々の完結作品。
    終わってほしくなかったはずなのにとにかくこれがいい!挟まれた短編のリンクも、この世界に浸れて最高でした。脇役へのスポットの当て方にも感動。
    ああ、綺麗な最終回ってこうだよね…って。
    シックスティーン、セブンティーンと読んだなら読まない理由がないくらいです。

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著者プロフィール

誉田 哲也(ほんだ てつや)
1969年、東京都生まれの小説家。学習院中・高等科を経て学習院大学経済学部経営学科卒業。卒業後にミュージシャンを目指していたが、椎名林檎の存在で断念。格闘技ライターを経て作家活動に入る。
2002年、『妖(あやかし)の華』でムー伝奇ノベル大賞優秀賞を獲得しデビュー。2003年『アクセス』でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞。
代表作は、映画化もされた『武士道シックスティーン』に始まる「武士道」シリーズ。姫川玲子シリーズの『ストロベリーナイト』はドラマ化・映画化された。ほか、『ジウ』シリーズ、魚住久江シリーズ『ドルチェ』『ドンナ ビアンカ』や、『ケモノの城』『プラージュ』などがある。

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