潰玉

  • 文藝春秋 (2009年9月14日発売)
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感想 : 7
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  • 本 ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163284903

感想・レビュー・書評

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  • 性的嗜好が合えば面白いと思えるかも。
    合わないと、不快なだけ。

  • タイトルが「どんな意味だろ?」と思って読んでみたが、これは失敗。こういうの作品は好きじゃないなあ。途中からかなり流し読みしてしまいました。

  • うーん。。。たまたま読みましたか、果てしなくMの話だったのですね。痛そ~の一言につきる。

  • 性を描く。

    その手法を学びたいと思い、本作品を手に取った。

    それはとても難しいことなんだと改めて認識するに至った。

    掲題の『潰玉』(かいぎょく)は、芥川賞の候補作となった作品。

    字面を見ると、結構高尚な内容かと思いきや、

    男の玉を潰す、即ち、陰嚢を蹴ったりするSMチックな小説だ。

    女に玉を蹴られることに興奮する男。

    そこに男の職業を混ぜ込んだ小説なんだが、

    その職業に係るまじめで硬質な話題が

    どこか別枠で語られているのがなんとも惜しい。

    別枠はいいとして、一種の大河小説のように

    もう少し長篇の小説にして、職業人としての男とマゾッホな男とを

    両方を描ききればとても良い小説になるのではないか?

    最終盤で、女に再度玉を蹴られている男に

    携帯が鳴り、仕事の話と性的行為が混在するところなど

    とても筆が冴えている。

    もう一つの小説『歓び組合』は

    現代ブルジョアジーの性的秘密結社を描いているのだが、

    これも同様の感想を持った。

    本作にいえることは、

    『潰玉』より性表現がより深化していることだ。

    ここまでやるか!という、深みに、我々はドツボに嵌めさせられる。

    ドツボにはまると感情は自由に赴き、こっけいさえ感じるようになるのだ。



    性を描く。

    即ち、それは、性的表現のあくなき探求と社会的深層を

    いかに調和させるか、あるいは倒錯させるか。

    その料理法に係っているということになるのではないか?

  • だめだ…一切、理解・納得・移入が出来なかった…。 ここまでイカレタ”世界”を作ってしまうのは、凄いと思うケド…。かなり飛ばし読みしたが、後味の悪さは、しっかり残った…。ニガい。

  • (200909)
    表題作はパワー系181の中のエピソードをふくらませた感じの中篇。
    男子が読むと痛さがリアルなんだろーか。

  • テーマが秀逸。
    女性の憂さ晴らしとして男性の玉を潰す所為を描いているものの、男性がそれを一貫して性的嗜好として受態している。男性の肝を潰しても男性自身を潰しきれず、女性優位には立てないというやり切れなさが伝わってくるように思われる。

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