まほろ駅前番外地

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163286006

作品紹介・あらすじ

第135回直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』での愉快な奴らが帰ってきた。多田・行天の物語とともに、星、曽根田のばあちゃん、由良、岡老人の細君が主人公となるスピンアウトストーリーを収録。

感想・レビュー・書評

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  • まほろシリーズ第二弾

    前作で出てきた依頼主達とのひと騒動。
    なるほど番外編で番外地か〜_φ(・_・

    娼婦ルルとハイシー、ヤクザの星くん、曽根田の婆ちゃん、バス停監視の岡夫妻、小学生の由良公…

    脇役のキャラが際立ってるから面白い!
    さすが三浦しをん(๑˃̵ᴗ˂̵)

    相変わらずの二人だが、行天の心の闇がラストでちょっとだけ出てきた…

    気になる第三弾!早く読まないと(´ー`)


  • 前作『まほろ駅前多田便利軒』は読んでいたのだけれど、
    ドラマ化されるのはこちらの『番外地』のほうなのだと聞いて
    あわてて手に取った、またしても計画性のない私。(間に合ってよかった!)

    前作を読んだのはかなり前なのに、登場人物が皆、くっきりと印象に残っていて
    あれ?これって誰だっけ?という人が一人もいないあたりが
    敬愛する名作漫画で培われた、しをんちゃんのキャラクター造形の素晴らしさです♪

    若くして、裏の世界では冷徹な仕事ぶりで通っているのに
    イラつきながらもママには寛容で、恋人の清海にはバランスのとれた和食を作り
    サンドイッチのお弁当まで作って夏期講習に送り出し
    飼う気のなかった子猫のために猫用品をごっそり買い込んで帰宅する星くんが素敵。

    多田が息子のふりをして見舞っていた曾根田のおばあちゃんが
    「まほろばキネマ」の看板娘で、遠い昔、映画のような「ろまんす」に身を焦がしていたり

    バスの間引き運転追及が生き甲斐の岡老人の陰で、実は奥さんが
    聖母マリアの如き慈愛あふれる視線で多田と行天の仲を見守っていたり

    倍も年上の夫に恋し続けた挙句に死なれた未亡人に、多田が久しぶりに恋したり

    無関心な親に放置され続けている少年、由良のことは気にかけて
    なにかとちょっかいを出す行天が、泣き叫ぶ幼児には発作的に怒りを爆発させたり

    まほろの懐かしい面々が、思いもかけない過去や新しい一面を見せてくれて
    もう、楽しくてたまりません♪

    それにしても、多田の恋は発展途上のままだし、ラストの「なごりの月」に
    行天の今まで見えなかった一面を突如として垣間見せちゃってるし、
    しをんちゃんたら、続きを書く気満々ね?!と
    ファン心理をくすぐってやまない筆遣いが心憎い、『番外地』なのでした。

    • 円軌道の外さん

      ドラマ観てますか〜?

      もうめちゃめちゃ
      ハマってます(笑)(^O^)


      切なさと笑いが絶妙に絡まって
      平成の傷天(...

      ドラマ観てますか〜?

      もうめちゃめちゃ
      ハマってます(笑)(^O^)


      切なさと笑いが絶妙に絡まって
      平成の傷天(傷だらけの天使たち)として
      後世に語り継がれるドラマになりそうな予感が
      今からヒシヒシとしてます(笑)♪
      (ロケ地巡りしたいっ!)


      あっ、瑛太繋がりで
      木10の
      「最高の離婚」も
      イチオシです(笑)


      2013/01/28
    • まろんさん
      円軌道の外さん☆

      観てますよ~もちろん!
      ごちゃごちゃした事務所兼自宅(?)で
      うだうだしてるふたりを観るのが楽し過ぎて♪
      逆回しを使った...
      円軌道の外さん☆

      観てますよ~もちろん!
      ごちゃごちゃした事務所兼自宅(?)で
      うだうだしてるふたりを観るのが楽し過ぎて♪
      逆回しを使ったオープニングとか
      テーブルをはさんで向かい合ったふたりの
      何気ない仕草が可笑しくてしょうがないエンディングとか
      細部までものすごく凝っているのもうれしいですよね!

      そして「最高の離婚」も、張り切って観てますよ~。
      最初の、瑛太が歯医者さんで聞かれもしないのに
      奥さんの愚痴を延々としゃべりまくるシーンから
      くすくす笑い通しでした。
      あんなに無駄に饒舌な役って、瑛太にはめずらしいですよね。
      ドラマの内容に沿って、ちょっとずつ変わっていくエンディングも素敵♪
      2013/01/28
  • このシリーズ大好きだ
    また多田・行天コンビに会えた

    どうしてこのシリーズが好きなんだろう?と考えた 
    多少の差はあれ人間誰しも陰陽両面を抱えている 
    生真面目な多田と破茶滅茶な行天の漫才コンビのようなおもしろさもさることながら
    多田・行天二人の陰の部分が読者を切なくさせ、放っておけない気にさせるのではないだろうか

    あれから二年
    実直に仕事をこなし少しずつ業績を伸ばしつつある多田 
    仕事はチャランポランだが、金剛力士像の吽形みたいな肉体を手に入れようと筋トレに励む行天

    二人とも相変わらずのようだが、横中バスの間引き運転を疑って止まない岡さんの奥さんは、多田の微妙な変化にちゃんと気付いている
    寡黙でどこかさびしげだった多田の口数が増え表情が豊かになったと

    しかし、子守の最中に見せた今まで見せたことがなかった行天の豹変ぶり 少しは行天のことを分かった気になっていたが、何も分かっていなかったと気づく
    行天が暗いなにかを抱え、必死になにかと戦っているのだとはじめて心から知った多田

    前作で、幼い我が子を亡くした深い傷を負う多田に行天がかけた言葉

    『すべてが元通りとはいかなくても修復することはできる』

    今回は多田が心の中で、行天に同じ言葉をかけている

    ますます目が離せない二人の絆、傷は完全に消えることはなくても、カサブタとなってポロリと剥がれ落ち、前を向いて歩けるようになって欲しいなと願うばかりだ

    シリーズ第三弾へ


  •  「まほろ」続編。やっと読めた。
     前作からだいぶ時間が空いてしまったけれど、曾根田のばあちゃんや岡夫婦や由良公の名前と前作のちょこっとしたエピソードを読んで、「ああー、そうだったそうだった。」とすぐに思い出せる。ルルたちも元気そうで良かった。


     岡夫人視点の話では、昔の多田があんなに暗かったのだと知ってびっくり。行天のほうは、前作にいろいろと含みがあったから、多田と暮らすようになって変わっていったんだなあって、実感していたんだけど、多田も行天と一緒にいることで変化していったのね。それはよかった。

     
     家族でも恋人でもなく、友人でもない多田と行天。細く薄い結びつき。
    行き場もなく、一緒にいたい相手もなく、「行天でも、まあいないよりはまし」と考えて、行天と一緒にいる多田だけど、はてさて行天の方はどうなのか。


     チワワにケーキを食わせようとしたり、
    便秘になると食欲が増したり、
    いきなり多田の運転する軽トラから飛び降りて由良公を追いかけたり、
    なぜかやたら歌がうまかったり、
    ありえないくらいケンカが強かったり、
    なぜかいきなり筋トレを始めたり、
    正月にはやたら立派な門松を欲しがったり、
    金剛力士像の吽形を目指すから、多田には阿形になれといったり、

    はたから見ると、ハチャメチャな言動をとる行天。けれど、彼はいまだいえない傷と狂気を内に秘める存在。


     多田と行天には、これからも離れないでいて欲しいと願う。
     お互いを大事だと感じる気持ちがあれば、家族や恋人や友人といった言葉を越えて、そこにはとても低音だがしぶとく存在する「愛」が存在するのだと私は信じたいから。

    と、いうわけで、続編期待します。

  • 前作のスピンオフ作品となっていて、1作目で登場してきた人たちの視点で描かれている。
    岡夫人の話を楽しく読ませてもらい、由良公でちょっと笑っちゃって、でも最後の行天には驚かされた。行天の過去に何があったのか…。
    行天の心の闇はかなり深く、重たいものなのかもしれない。
    早く第三弾を読まなくちゃ!

  • 久しぶりの再読。
    番外地というタイトルだけあって、脇役陣を視点にした話が中心。
    まほろの裏社会を若くして牛耳る星くんの意外な生活や考え、小学五年生にして人生を達観した感のある由良が行天に出会うことによってもたらされた不運な一日、曽根田のばあちゃんの若き日のロマンス、横バス間引き運転摘発に執念を燃やす岡と振り回される便利屋を見つめる岡夫人。
    いずれも彼らのドラマとしても良かったし、彼らから見る多田と行天も新鮮だった。
    終盤は行天のセンシティブな部分がクローズアップされる。これが次の『狂奏曲』でどう展開するのか。そして多田の恋は?→こっちは個人的にはあまり興味なし。どちらかというと、多田と行天との絆の方が興味ある。

    • さてさてさん
      fukuさん、こんにちは!
      いつもありがとうございます。
      私もようやくこの作品読みました。fukuさんは次の狂想曲も読み終えられているようで...
      fukuさん、こんにちは!
      いつもありがとうございます。
      私もようやくこの作品読みました。fukuさんは次の狂想曲も読み終えられているようですが、この番外地も面白かったです。書かれているように『彼らから見る多田と行天』という視点良かったです。この点では岡夫人視点がいいなと。私も狂想曲へ読み進めたいと思います。

      今後ともよろしくお願いします。
      2020/06/07
    • fuku ※たまにレビューします さん
      さてさてさん
      コメントありがとうございます。
      このシリーズは良いですね。多田と行天、それぞれの個性が上手く互いを補いあって支え合ってる感...
      さてさてさん
      コメントありがとうございます。
      このシリーズは良いですね。多田と行天、それぞれの個性が上手く互いを補いあって支え合ってる感じが好きです。
      この作品では脇役たちから見た二人の様子が新鮮で脇役たちが何を思い何を感じているのかの一端も知ることが出来て良かったです。
      次の作品もお楽しみ下さい。
      こちらこそ、今後も宜しくお願いします。
      2020/06/07
  • 「バイバーイ」と、別れた後、
    また、すぐにでも会いたくなっちゃう感じのふたりだなぁ~と、思った。

    便利屋稼業の多田と、行天。
    番外地編から出会った私は、このふたりの過去については、何ひとつ知らないが、
    暗く、重い何かがあった事を仄めかせつつも、
    不穏な陰が物語を覆ってしまう事など、まるで無かった。

    逆に、
    キレイごとを並べる必要など無くても、
    ごく自然に二人の周りに集まってくる人達との関わりを見てると、
    両者の間にしっかり結ばれている絆、は浮かび上がってくる。
    どこまで行っても、何をしても反発しあう、対称的な二人だが、
    物語の底のほうで、しっかり根付いているお互いへの信頼が、
    まほろ町を温かく照らす、柔らかい灯りになっている様な気がした。

    とにかく、
    本を閉じて「バイバイ」はしたが、
    またすぐにでも二人に会いたい!
    とんでもなく魅力的な便利屋稼業さん達の物語♪

  • まほろ駅前多田便利軒の続編
    続編だけあって、多田ではない登場人物の語りなど多くあり、楽しく読めた。便利軒が好きな人にはお勧めです。あと、便利軒を読んでからじゃないと楽しめないと思います。
    おもしろかったけど、最後に気持ちや状況がまとまらないかんじで終わったのが少し残念でした。
    以下要約には多少ネタバレあるので、全て楽しみたい人は読まないようにしてください。

    「光る石」
    便利軒に持ちこまれたのは、同僚がつけている婚約指輪を、今度のパーティーの時だけはつけさせないでほしいという依頼。破格の支払いにうっかり依頼を受けてしまい...。
    「星良一の優雅な日常」
    若いのにやくざものを取りしまる星の日常。清海を大事にしているところとか変態気味にストイックなところとか、でも、暴力の行使に容しゃないところとか、便利軒からの電話の間の悪さ具合とかおもしろかったです。
    「思い出の銀幕」
    多田が行天といつもの曽根田おばあちゃんに行くと、おばあちゃんはきゅうにピントがあったのか、はたまた行天と多田に刺激されたのか、結婚前の話を始めた。いいなずけは戦地に。留守を守っているとき行天のようなイケメンの風来坊が現れる。
    「岡夫人は観察する」
    バスの時刻監視に執着する岡家主人...をそばで支える婦人から見た夫や便利軒の二人の姿。
    「由良公は運が悪い」
    タワーマンションでほったらかされ気味に育てられている由良。今回も二人は休日仕事などでお金がおいてあった。若干多めの金額にうきうきして街に出るが、なぜか行天につきまとわれ、トラブルが続き、同窓会に出る出ないでもめている多田と行天に巻きこまれる。
    「逃げる男」
    遺品整理の依頼があって行ってみれば、突然死んだ男の部屋は異常なまでの収拾物にあふれ、異常に整とんされ、生活感はなかった。男の職業は?依頼者の若い奥さんが多田の好みで、行天がちょっかいだしたり。
    「なごりの月」
    今年の正月はきっちんまほろにつれていかれた多田。そして正月なのにインフルエンザの妻と元気な幼児を残してゴルフにいくことになった男に仕事をおしつけられた二人は用意してある有機っぽいナチュラル食材と格とうしたりするが、普通にわがままな幼児に行天がきれる。

  • まほろ駅前多田便利軒の番外編的本書.
    悪いのに憎めない、そんな人がたくさんでてくる.
    人情やさんの多田さん、行天はまだまだ何かを隠し持っていそうな感じ.

  • 再読。やっぱり内容は覚えておらず…。

    多田と行天以外の登場人物が語りのお話。どれも良かったですが、岡夫人、曽根田のばあちゃん、亜沙子さんの夫、の話が私は好きかな。
    岡夫人の夫との何の変化もない平穏な日常に、ちょこっと入り込んでる多田と行天。そして、
    曽根田のばあちゃんの話は、過去の大恋愛?!の話なのに、上手に多田と行天の話にしてしまう、のが面白い。
    岡夫人も曽根田のばあちゃんも、なんか影のある2人が魅力的に映っているのでしょう。
    恋愛ではなく、ちょっと魅力的な男の人が近くにいて、普段とは大きくかけ離れはしない、事件でもない程度の出来事が起きる、というのはなかなか楽しいものなんではないでしょうか?

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著者プロフィール

1976年東京生まれ。2000年『格闘する者に○』で、デビュー。06年『まほろ駅前多田便利軒』で「直木賞」、12年『舟を編む』で「本屋大賞」、15年『あの家に暮らす四人の女』で「織田作之助賞」、18年『ののはな通信』で「島清恋愛文学賞」19年に「河合隼雄物語賞」、同年『愛なき世界』で「日本植物学会賞特別賞」を受賞する。その他小説に、『風が強く吹いている』『光』『神去なあなあ日常』『きみはポラリス』、エッセイ集に『乙女なげやり』『のっけから失礼します』『好きになってしまいました。』等がある。

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