ひまわり事件

  • 文藝春秋 (2009年11月16日発売)
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感想 : 94
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  • 本 ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163286402

感想・レビュー・書評

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  • 「テーマ:ひまわり#5」です
    引き続き「ひまわり」考察もしていきます

    壁一枚で隔てた敷地に建つ「ひまわり園(幼稚園)」と「ひまわり苑(老人ホーム)」
    両方を経営する県会議員の理事長の思いつきで園と苑を交流させるため、壁は壊されることに
    園の問題児たちと苑のジジババたちが交流を深めて行く中、経営陣のなにやらきな臭いたくらみが見えてきて…というストーリー

    このジジババと幼稚園児たちの心の中の描写がええのよ
    まぁ、実際にはよくわかんないんだけどねジジババや幼稚園児の気持ちなんて
    ジジババにはまだ間があって体も普通に動くし、幼稚園の頃の気持ちなんか遠い昔すぎて覚えてないんだけど、スゲーよく書けてる気がするんよね

    結局、ジジババも幼稚園児たちも
    なんか同じなのよ
    生きるってことにたいした違いはないのよね

    そんなことを感じちゃいましたわ

    【ひまわり】はい、本作では「ひまわり」はもうダイレクトにジジィの誠次と幼稚園児の晴也が仲良くなっていくきっかけとして機能しています
    「ひまわり」を育てることで急接近していくんですよね
    これは「ひまわり」がとても育てやすい植物だってことも、そのアイテムとして選ばれた理由でもありますよね(水さえ切らさなきゃだいたいなんとかなる)
    途中で枯れてたら絶対仲良くなってないもん

    イメージや象徴としての「ひまわり」だけでなく、実際の植物としての「ひまわり」も物語に登場させやすいんですね

  • 幼稚園と老人ホームの交流という、一見微笑ましい風景の裏に見え隠れするオトナの思惑やら不正やらを暴き出すジジババとジャリたちの痛快劇(笑)登場人物の心理描写が丁寧なのでとても読み応えはあるんですが、事件が勃発するまでがちと長いような気が^^; でもこのお話、映画にするとすんごい面白いと思う!

  • この夏一番の一冊になりました。子どもだって、大人だって、色んな気持ちを抱えて、闘って生きてる。誠次と晴也を中心とした子どもと老人との交流に、胸が熱くなりました。最後の50ページは涙が止まりませんでした。。

  • タイトルどおり、まさしく「ひまわり事件」。
    誠次と晴也のやりとりにほんわかしたけど、、ストーリーに隠されたテーマは深い。
    自分の老後のことを考えたら、、ちょっと不安になった。。
    最後に誠次に会わせてあげたかったなー。

  • ラストでやっとタイトルの意味を理解(¯―¯٥)
    モンペやら不正な経営体制やら盛り込み過ぎな気もしないではないが、それなりに必要なエピソードなのかも。
    ただストーリがきちんと動き出すのに100ページはかかり過ぎかと思わないでもない。。。。

  • 最近介護問題に興味があるせいか、ひまわり苑の様々な人間模様の中にどっぷり浸かってしまって疲れた(笑)
    ひまわり園の子供と老人とのやりとりをマンガみたいだなぁと思いながらもほのぼの読めた。

  • 面白かった。強烈な皮肉の中にじわっとした優しさがとても良い。話の展開は予想を超えるものじゃなくて、バリケード封鎖とか少し白けたけども。この作家気に入った。

  • 『ひまわり事件』
    -荻原浩-



    ひまわり苑に入所している男性とひまわり幼稚園に通っている園児達が共に経営者や園長、親に不満をぶつける。

    そこにいくまでの話が長すぎる。

    最後、一緒に笑ってひまわりの花を見て欲しかったなぁ。


    荻原さんの作品結構好きなのに、今回はあまり惹きこまれず。

  • K図書館にて。

  • おもしろかった~!!さすが荻原さん。幼稚園児の性格や行動、ジジババのそれもすごくぴったりきていて良かった。意外な部分(晴也のかあちゃんが機捜)もあって楽しく読めた。
    小説の中でも{やっぱり政治家ってヤツは!!}と怒ってしまう。

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著者プロフィール

1956年、埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。97年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞。14年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞。16年『海の見える理髪店』で直木賞。著作は多数。近著に『楽園の真下』『それでも空は青い』『海馬の尻尾』『ストロベリーライフ』『ギブ・ミー・ア・チャンス』『金魚姫』など。18年『人生がそんなにも美しいのなら』で漫画家デビュー。

「2022年 『ワンダーランド急行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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