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本 ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784163286709
感想・レビュー・書評
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狐や幽霊との交わり、因縁が絡む展開はまるで『今昔物語集』のよう。説話は好きなのでそれなりに楽しめたが、逆に言えば説話の域を越えていないのでそれほど新鮮味は感じられず、「不思議な、いい話」で終わってしまったという印象がぬぐえない。何より、時代にそぐわない言葉のオンパレードはやめてほしかった……って、別作家だけど前にも同じことを書いた覚えがあるなと思ったら、あっちの本も文藝春秋だった。怪談とはいえ時代物を書いているという意識が作家にないのか、それともここの編集者が無頓着なのか。
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山本容子の装丁も美しい怪談話。
おどろおどろしい話ではなく大人のための童話という感じ。
妖怪やお化けも出てくるけれど主眼は「迷える男たち」をどう落ち着かせるか、ということか。
女の亡霊に惑わせられるだけの話なら良くあるけれど、からりとした語り口、読後は憑き物がすとんと落ちたような爽快感が残りました。 -
内容(「BOOK」データベースより)
人とは添えぬ身なれども―狐女に少女幽霊、何故この男と出逢ったのか、宿縁か、この世の無念か、それとも…絶妙な語り口であやなす極上の人情・妖異譚。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
小林 恭二
作家、専修大学文学部教授。1957年兵庫県西宮生まれ。東大文学部卒。1984年「電話男」で第3回海燕新人文学賞、1998年「カブキの日」で第11回三島由紀夫賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) -
タイトルに惹かれて読みました。
おどろおどろしい話かしらと予想していましたが、そんなでもなく。
あやかしの存在が普通過ぎるくらい普通。
そんな時代やったのかもしれません。
素敵。
面白かった。 -
文学界2010年2月号より
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