らいほうさんの場所

  • 文藝春秋 (2009年11月12日発売)
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本 ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784163286808

感想・レビュー・書評

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  • 人を疑う心、物事に対する不信感、執着や期待が、不安や憎悪を生み、最終的に悲劇へと自分自信を追いやってしまう。反対に、不幸中の幸いは、ちょっとした変化を前向きに捉えられ、良い方向に導かれる事もある。
    物語は、人間社会の心理や行動の描写を、同居している3人の家族で表現している。らいほうさんの場所は最後まで明らかにはならないが、読み手には何かを考えさせる内容である。

  • ミトンさんと同じ作者。
    図書館で借りた。
    途中まではのほほんとしすぎていて退屈になりそうだったが後半は変にリアルな気味悪い話になった。
    でも気味悪いまま終わるのではなく最終的にはのほほんに戻るから良かった。
    最初ののほほんとしている部分は読むのを止めたら次に読むのが億劫になりそうだったので読み進めていたら結局止まらなくて一気読みをした。
    定期的に出てくる志津の言葉はためになると思う。
    ドラマ、映画化しても良さそうな話。
    俊と志津が連鎖して弱っていくシーンが読んでいて特にしんどかった。それを近くで見ているマナもマナで辛いのがよく分かった。
    らいほうさんが何なのかをもう少し詳しく教えて欲しかった。俊が何を埋めたのか気になる。
    またこの作者さんの違う作品を読んでみる。

  • これってホラー??

  • 奇妙な味の小説。「らいほうさん」とは。ファンを自称する人とのやりとり。占いの仕事も楽じゃない。

  • ネット占い師の長女、バツイチの次女、肉体労働をする弟。「らいほうさんの場所」とは? 不気味な秘密に結びつけられた家族の物語。
    ------------------------
    独特の不気味さが漂う作品。
    日常のなかに潜む狂気が、少しずつ表に出てくる感じがなんともいえない。
    ただ、嫌いじゃない空気感。
    タイトルのセンスも好き。

  • タイトルや帯から受けた印象とはまったく違う
    ザラついて乾ききった不思議な世界。

    【図書館・初読・3/28読了】

  • 家族って近いようで遠い。そんな印象を受けました。リアリティもあって、面白かったですが、全体的に分からない部分があったかな。

  • 201312文章がきれいだけど、なんとなく読後感が重苦しい。よくわからないものをよくわからないままほうっておくのはいいが、もう少し最後に望みが持てるといいのにと思う。

  • 今まで読んでいた東さんの本とは違うイメージが残った。

    家に縛られている姉妹弟を本当に縛り付けているものはなにか?

  • 怖い。
    宗教的な怖さ。
    後味はあまりよくない。
    が、どんなに嫌でも家族である以上縛られ続ける現実を突きつけられた気分。けっして他人事ではない気味の悪さ。

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著者プロフィール

歌人、作家。第7回歌壇賞、第31回坪田譲治文学賞(『いとの森の家』)を受賞。歌集に『春原さんのリコーダー』『青卵』、小説に『とりつくしま』『ひとっこひとり』、エッセイ集に『一緒に生きる』『レモン石鹼泡立てる』、歌書に『短歌の時間』『現代短歌版百人一首』、絵本に『わたしのマントはぼうしつき』(絵・町田尚子)などがある。「東京新聞」などの選歌欄担当。近刊にくどうれいんとの共著『水歌通信』がある。鳥好き。

「2023年 『朝、空が見えます』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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