- Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163287805
感想・レビュー・書評
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一作目からうすうす思っていたが、
神永と語り手の私(佐々木昭友)の口調?喋り方論じ方が似ていて、大詰めの美術について論じるときにどっちが喋っているか分からなくなってしまう、、、ところもなくはない、、、お互いが議論したり論考を補い合ったりしてるから尚更
岡倉天心にはじまり岡倉天心に終わる、前作よりも日本史に関わる内容で好みでした
■天才までの距離
■文庫本今昔
■マリーさんの時計
■どちらが属国
■レンブラント光線詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
味覚で真贋を見極める 美術探偵 神永シリーズ2 連作短編集
甘ければ真価あるもの、そうでない時は苦い
美術品を鑑定する歴史史料を紐解く秩序立った推理がひときわ興味深い
「本物」に対して「正当な価値」を導く看破は正に爽快です
美術コンサルタント神永と大学准教授の佐々木のフラットな距離感や脇役陣が一元的な鑑定ものではない物語の奥深さを創り出しています
東京と京都に分かれたことでより一層幅が広くなった
神永の意外な一面も見れましたし、ゆっくり永く続いて欲しい作品です -
シリーズ1作目同様に面白かったが、少々難解でもある。ドラマ化しないかなぁ。
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フンデルトヴァッサーという名前を日本語で「踏んだ炉端」とか「日照りとお婆さん」とかわざと言い違える、と志さんの言語センスが好き。中学高校時代が最盛期って辛いね。最近のTVでお馴染みの「消えた天才」って奴か。そういう扱いするのも、甘んじてされるのもひどいと思うけど。
人文系対理系、東京対大阪、日本対中国、対決の話が多かったな。 -
図書館で何気に手にとって読んでみたらこれシリーズ物だったのね。でもショートストーリで1話ずつ完結しているから問題なし。美術史にからめた人間模様のストーリーなので美術関係の知識があるとより面白そう。私は全然そっちの知識はないのだがそれでもなかなか面白く読めた。
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近代日本美術の父・岡倉天心の直筆画が発見された!?「筆を持たない芸術家」と呼ばれた天心の実作はきわめてまれだが、神永はズバリ、破格の値をつけた。果たして本当に天心の作なのか。
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表題作のほか、「文庫本今昔」 「マリーさんの時計」 「どちらが属国」 「レンブラント光線」
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シリーズになっていないと思っていたのだが、神永美有と佐々木の物語、本作が一作目のようである。価値がある美術品だと甘味を感じ、そうでなければ苦みを感じるという神永の天賦の才が、如何なく発揮されているのだが、それは、作品の真贋を見極めるだけではなかったのだ。もっと深い,描かれた紙の材質や、それが成された意図、時代背景にまで及び、いま目の前にあるものの、その人にとっての価値を推し量りさえしてしまうのである。イヴォンヌや琴乃も絡んで、次へと続くことになるのだが、もっと神永の天才ぶりを見てみたいシリーズである。 -
美術探偵・神永美有シリーズ第2弾。
前作のラストで離別したかに見えた神永と佐々木は、再び巡り会い連れ立って、いわくありげな美術品たちの謎と向き合ってゆく。
真相(らしきもの)から垣間見るのは、美を価値として認識し、時に誇示する人間の、頑是無い性(さが)と業。
また、世界を隔てる存在としての神永に対する、距離の取り方に戸惑う佐々木の逡巡と苦さが、このシリーズを単なる謎解き物に終わらせない深みとなっている。
神永もまた完成された超人ではなく、能力の形成過程にある彼を、佐々木が率直に貴ぶのも微笑ましい。
改めて、良き一対の二人だと思える。 -
相変わらず、シリーズものとは言え、
物語に入っていくのにちょっと癖がある。
それでも読みますが。
主人公と神永の関係が少しずつはっきりしてきて、
前作でのもやもやが少しとれた。
神永の設定がやっぱりもったいない気がする。 -
シリーズ第2弾。やはりぽかーん。
どうやらこのシリーズは合わんようだ。出たら読むけど!