真綿荘の住人たち

著者 :
  • 文藝春秋
3.47
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本棚登録 : 1147
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  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163289403

感想・レビュー・書評

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  • 表紙から、少し怖そうなイメージを持って読んでいった。
    すると真綿荘の日常で、全然怖い印象は無く、するすると読んで行った。
    様々な関係性、人への感情を持った人がいて、それぞれの目線で描かれていく。特にラストは、そういう形に落ち着くのかとびっくりした。

  • いろんな住人が居るもんです。愛情表現にもいろんな形が有るかと思うけど、最後はどうも理解しにくい思いになりました。

  • シェアハウスというより賄い付き、大家さんのいる下宿屋「真綿荘」に住む男女、それぞれの不器用な恋を描く連作短編集。

    著者初読み。
    住民の恋の有り様、気持ちは理解できないものが多いけれど、著者が26歳の若さでこの本を書かれたことに驚いた。
    (図書館)

  • なんとも変わった人達が住んでる下宿だなと感じた。1番は大家さん。ほとんど納得できないまま話が進んで終わった感じ。

  • 晴雨さんと千鶴はそうだったのかぁと思いました。けっこう衝撃でした。最後は結婚ではなく養子縁組っていうのが意外でした。くじらちゃんと荒野先輩がうまくいってよかったです。

  • 恋愛ものであり、人間ドラマでもあり、成長記でもある、味わい深い作品でした。
    共感も反感もなかったというのが正直な印象。個性的なキャラも受け入れられた。
    管理人の綿貫さんと晴雨さんの関係…最初は全く理解できなかった。
    読後は「あるんだろうな。」と思えた。囚われている状態って案外気持ちいいものですからね。

  • 登場人物にそれぞれ独立した複雑さがある。住人たちがあまり友好的でなくドライな感じがよかった。

  • 面白かった。
    真綿荘の個性が強い住人のクセのある日常が展開される。
    冒頭、大和君の話で折れそうになるものの、八重子と椿のそこはかとなく耽美で微妙にエロい話で引き返した。

    大和君の人の良さ、人畜無害加減とは対象的に、大家の綿貫さんが時折見せる、爬虫類的な性格がちょっと怖かった。

    ラスト、顛末の展開は意外であったが、求めていた、欠けていたのはこれだったのか、納得感65ポイントの結末でした。

    結末として、インパクトはありました。

  • はじめの章、大和君にいまいち共感できずに読むのを辞めようかと思ったが、後の椿さん鯨ちゃんの章で持ち直す。ラストは少し意外。

  • 真綿荘に住む左利きの皆さんの連作。

    女子高生と付き合っている男性不振の椿さん。
    背が高い事を気にしているけれど、同じ大学の先輩に好意を持たれている事に気がつかず、真綿荘の大和君が好きな鯨ちゃん。
    どこか足りないというかデリカシーがないのだけれど、憎めない大和君。
    謎多き小説家で大家の真綿さん。
    真綿さんの内縁の夫で絵描きの晴雨さん。

    よくぞここまで個性的なメンバーが集まったものだと嘆息してしまいます。それぞれに苦しい恋をしていて、それがなんだか羨ましかったです。

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著者プロフィール

1983年東京都生まれ。2001年「シルエット」で第44回群像新人文学賞優秀作を受賞。03年『リトル・バイ・リトル』で第25回野間文芸新人賞を受賞。15年『Red』で第21回島清恋愛文学賞を受賞。18年『ファーストラヴ』で第159回直木賞を受賞。その他の著書に『ナラタージュ』『アンダスタンド・メイビー』『七緒のために』『よだかの片想い』『2020年の恋人たち』『星のように離れて雨のように散った』など多数。

「2022年 『夜はおしまい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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