- 本 ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163291802
感想・レビュー・書評
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少年剣士の葛藤と成長を縦糸に、藩政に潜む内紛をからめて描いた青春時代小説。
全身が慄いた。背中が疼いた。何かを感じた。
意識が束の間、途切れた気がする。
刀を抜き、闇を払った一瞬の後、透馬が路に倒れこんだ。
払った刃が手応えを伝えてくる。覚えのある手応えだ。
人の肉を斬る手応え。p.321
剣の道に励む林弥、道場仲間の源吾と和次郎、才能あふれる透馬など、登場する若者たちに『バッテリー』の巧や豪のイメージがオーバーラップする。
著者の時代小説の代表作、という趣旨の書評を新聞で読んだおぼえがある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
物語りなんだけど、、、江戸時代とは。商人の子は10歳前後で親元離れ丁稚奉公に出されるし、武士の子は思春期に元服し出仕して結婚させられる。勿論、親が決めた相手だ。現代の子供たちの何と自由で甘やかされてる事よ。。。個性強い4人の若者たちの爽快な会話は面白いが、身分に逆らえない束縛と重い真実を背負わされる切なさ。何の落ち度もないのに政に揉まれ失われていく命。それでも若者たちの力強い希望が最後に見えたから良かった。
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初めてのあさのあつこ作品だった。ストーリーが展開される小舞藩という架空の土地の描写がきれいで気持ちの良い時代小説。登場する元服前後の若者たちの性格設定も好ましく、読後感は良かった。
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本の雑誌の目黒考二が勧めていたので図書館で借りました。あさのあつこは文書がうまくて読ませるんだけど、とってつけたみたいな話だと思いました。
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請求記号:913.6/As 図書ID:10026019
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進まぬストーリーにいらいら。
最後は何とかまとめているが、時代もの向かないのでは? -
17/110
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2014年12月7日面白かった。気配がないのは不思議です
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苦手意識があったわたしでも、とても読みやすい時代小説でおもしろかった。元服すれば一家の主として家を背負っていかなければならず、憧れの亡き兄に追いつこうと剣の稽古に励む林弥。望まぬ定めに抗いながらも運命に乗っかっていく透馬。現代にない侍魂が純で潔くてよい。後半、怒涛のごとく解き明かされる謎の数々は、さらりとしすぎであっけないのが残念ですが、読後感はとても清々しくて気持ちがよかった。
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オチが唐突な感じ。
著者プロフィール
あさのあつこの作品





