夜の底は柔らかな幻 (上)

  • 文藝春秋 (2013年1月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784163292700

作品紹介・あらすじ

恩田陸が贈る、日本版・地獄の黙示録



犯罪者や暗殺者たちが住み、国家権力さえ及ばぬ無法地帯である〈途鎖国〉。特殊能力を持つ〈在色者〉たちがこの地の山深く集うとき、創造と破壊、歓喜と惨劇の幕が切って落とされる――極悪人たちの狂乱の宴、壮大なダーク・ファンタジーをお楽しみください。

みんなの感想まとめ

独特の世界観と不思議な能力を持つキャラクターたちが織りなす物語が展開され、読者を引き込むダーク・ファンタジーが描かれています。舞台となる〈途鎖国〉は、犯罪者や暗殺者が集う無法地帯であり、そこに住む特殊...

感想・レビュー・書評

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  • 『ウラ、ウチ、ヌキ、イロ、ソク、フチ、タマゲ、カケラ』まったくもって意味不明なこれらの言葉が当たり前のように飛び交う物語、ほとんど何の説明もなく上巻の400ページを駆け抜けるストレスフルな我慢の読書。そもそもこの物語の舞台はどこなのか、『日本政府とは司法取引の話がついてるんだ』『日本政府と途鎖は全く別の世界よ』、我々の暮らす日本ではなく、でも『途鎖犬』、『お遍路』とどこか四国のあの県を思わす言葉がちらりほらり。現実のようで架空のような途鎖国を舞台にした物語が始まりました。

    『葛城は、宙に浮いていた。』、まるで常野の人々の如く不思議な能力を持った人々『在色者』、その在色者が入国を禁じられている途鎖国。いきなりの摩訶不思議な展開に不意打ちを食らいます。そう、これは恩田さんのファンタジー世界。いかにも悪者感漂う強敵も登場します。しかもそれが入国管理官という意味不明さ。そんな状況でお遍路の旅に出る主人公・実邦。理解し難い展開にストレスがたまる中、上巻の最後にようやく見通しが良くなります。そして、イロを持つ者通しの戦闘シーンが描かれていきます。ここはもう恩田さんの真骨頂。読者の想像力がめいっぱい試されます。このシーンを楽しめるかどうかは全て貴方次第。このあたりの戦いの表現は「失われた地図」も思い起こさせました。

    『目的地に辿り着けるのは一人だけ。正真正銘のゼロ・サム・ゲームだ。』、物語は下巻へ向かって進みます。こんな疑問あんな疑問が膨らむ一方で終わってしまった上巻、さて下巻で恩田さんはスッキリと物語を終わらせてくれるのでしょうか、それとも投げ出されてしまうのでしょうか。

    この世界観に浸れるならもうどちらであってもいい、それが恩田ワールド。でもやっぱりスッキリしたいと願いつつ続けて下巻を読みたいと思います。

    • キャラメルさん
      さてさてさんもこのシリーズ読み始めたんですね。私は先に終わりなき夜に生まれつくを読んでしまっていてなんじゃこりゃ?って。高知の森の中を訪れた...
      さてさてさんもこのシリーズ読み始めたんですね。私は先に終わりなき夜に生まれつくを読んでしまっていてなんじゃこりゃ?って。高知の森の中を訪れたことがあるので色んなことをイメージして読んでしまいました。このシリーズ大好きです。
      2020/02/14
    • さてさてさん
      ありがとうございます。
      「終わりなき夜に生まれつく」の真紅、そしてこの作品の深蒼と表紙もとても良い雰囲気です。まとめて読もうと思います。
      ありがとうございます。
      「終わりなき夜に生まれつく」の真紅、そしてこの作品の深蒼と表紙もとても良い雰囲気です。まとめて読もうと思います。
      2020/02/15
  • 上巻終了。
    レビューをチラ見すると結末の評価が分かれるようだが、どうなっていくんだろう。結末を読者にゆだねるのは恩田作品ではいつものこと。今の所、特に破たんもなくわくわくして読んでる。

    夕べは風邪の引き始めを感じて早々と寝てしまったので下巻を進められなかったのが残念・・・。

    最近ブクログ仲間さんの「僕の地球を守って」のレビューを読んで久々にあー、読んでみたいな~と思っていた。
    この小説でもイロと呼ばれる不思議な力を使って空中で決闘(?)する場面が出てくる。
    なんとなく紫苑(倫?)が誰かと空中で対決するシーンを思い出してしまった(笑)
    この手のシーン、やっぱり好きだな~。

    • takanatsuさん
      vilureefさん、こんにちは。
      「僕の地球を守って」の話が出ていてびっくりしたのと同時に読みたくなりました!
      「僕の地球を守って」を...
      vilureefさん、こんにちは。
      「僕の地球を守って」の話が出ていてびっくりしたのと同時に読みたくなりました!
      「僕の地球を守って」を読み終わったらこれも読みたいと思います。
      2013/03/04
    • vilureefさん
      takanatsuさん、コメントありがとうございます♪

      恩田さんは色んなジャンルを書いてますが、これはずばりSFだと思います。
      とっ...
      takanatsuさん、コメントありがとうございます♪

      恩田さんは色んなジャンルを書いてますが、これはずばりSFだと思います。
      とっても漫画チックで読みやすい(笑)
      上下巻ありますがサクサク進みます。もうそろそろ下巻のクライマックスに突入しそうです!!

      是非私の好きな対決シーンを堪能してくださいね(^_-)-☆
      2013/03/05
  • 恩田陸っぽいな〜と読んだ時に思った。

    最初にスピンオフの方を気づかず読んでしまったので、楽しみに読んでいた。

    在色者なる人たちの不思議な世界観に浸っていた。
    スピンオフからの本編だったが、意外と読み方として楽しめた。

  • 3.3
    うーん、難しい、、
    設定が変わりすぎててついて行けてない、、、

  • 途鎖(とさ)という日本と地続き(らしい)独立国が舞台で、世界にはイロ(超能力のようなもの)を持つ在色者と が年に一度の闇月にお遍路さんみたいな行事をするという。で、途鎖という音からも連想できるように”土佐”ですねぇ、もろに、大歩危小歩危などの地名もでてくるのでもう脳内では四国の景色がびっちり連想されてしまいます。同作家の『ネクロポリス』や貴志祐介『新世界より』を思い出しました。そういえば、ネクロポリスは和歌山、熊野三山を思わせましたが、今回は四国、、どちらにしても彼岸よりのイメージではあります。イロとかソクとかウラとか慣れた音で慣れない意味の言葉がたくさんでてきて面白い。上巻で駒がそろったので、下巻ではイベントが動き出すんだろう。楽しみ。

  • タイトルが素敵過ぎ。。。在色者って何だろう?

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    「国家権力の及ばぬ〈途鎖国〉。特殊能力を持つ在色者たちがこの地の山深く集うとき、創造と破壊、歓喜と惨劇の幕が切って落とされる。
    恩田ワールド全開のスペクタクル巨編!」

    • pokopoko0713さん
      タイトルすてきですよね。
      恩田陸らしく、ねっとりとした雰囲気を楽しめますよ♪
      タイトルすてきですよね。
      恩田陸らしく、ねっとりとした雰囲気を楽しめますよ♪
      2013/03/13
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ねっとりとした雰囲気を」
      恩田陸は「常野物語」シリーズくらいしか読んでいなくて、、、今は最近文庫になった「六月の夜と昼のあわいに」「ブラザ...
      「ねっとりとした雰囲気を」
      恩田陸は「常野物語」シリーズくらいしか読んでいなくて、、、今は最近文庫になった「六月の夜と昼のあわいに」「ブラザー・サン シスター・ムーン」を読もうと積んであります(「メガロマニア」は購入予定)。
      ねっとり!良いなぁ、、、pokopoko0713さんが薦める恩田陸の作品は何ですか?
      2013/03/14
  • 恩田陸らしいSF。
    ちょっとほの暗く全てを語らないので、謎のままのことが多い。
    途鎖、闇月、在色者。
    特殊能力を持つ者たちの戦い。
    過去から現在、そして未来へ。
    登場人物が多く、一覧が欲しくなります。
    実邦の過去、葛城の執着、それらが嫉妬と入り交じり混沌としている。
    どのように決着するのか、下巻が楽しみ。

  • ☆は4つ!

    あっ、恩田陸は嫌いだった、という事に読み始めて気づいた。

    陸ちゃんはこれまでには何冊か読んで、割と話題になっていた『六番目の小夜子』を読んだ辺りで、あっだめだこりゃ俺には合わない作風だわ、ということになっていた(りょうさん。SFやミステリや伝奇小説は好きだけど「ファンタジー」というジャンルだけは嫌いなのでした)

    でわ何で今この本を読んでいるか。ソリャーあれだよほら全部忘れていました、ってわけさ。もう歳だよといいう言い方もある。忘れるってさぁ、結構いい事だよ。皆さん諸兄さま、最近忘れっぽくなったまあそう気にしなさんな。

    この本だいたいさぁ、題名がなんだか胡散臭いぢゃん。『夜の底は柔らかな幻』ってさ、ちょっと暗くて黒い一般名詞を集めて意味を判らなくしてみました、って感じよね。実際に意味不明の本なんだけどさ。

    ☆を4つも付けたのは、もう完全にSFアクション小説の部分があるから。例えて言うと「バビル二世とヨミの戦い」そのものなんだよぉ。まいったぜ、と思いつついそいそと下巻に取り掛かる、エスパーりょうさんであった。

    すまんこってす。すごすご[m:237]。

    • ryoukentさん
      つづらさん、こんにちわ。コメントどうもありがとおござます。
      ここに書くとつづらさんのところへはお知らせとか行くのかどうかわかりません。
      でも...
      つづらさん、こんにちわ。コメントどうもありがとおござます。
      ここに書くとつづらさんのところへはお知らせとか行くのかどうかわかりません。
      でもここしかお返事書けないのでまたよろしくお願いいたします。つべこべたったった。
      2013/01/30
    • tsuzraさん
      えーと、直接お知らせはこないのですがお返事読みました。
      友だちのレビューというところを見ているので、だいたい大丈夫です(^_^)
      えーと、直接お知らせはこないのですがお返事読みました。
      友だちのレビューというところを見ているので、だいたい大丈夫です(^_^)
      2013/01/30
    • ryoukentさん
      あ、つづらさんからお返事が来た。
      あな嬉し。
      そうか ともだちのレビュー とかはそうやって使うのか。やっとわかったよぉ~。つづらさんありがと...
      あ、つづらさんからお返事が来た。
      あな嬉し。
      そうか ともだちのレビュー とかはそうやって使うのか。やっとわかったよぉ~。つづらさんありがとぅぅぅ m(__)m 。
      2013/01/30
  • タイトルから内容が良い意味で想像出来なかった作品。特別な能力とされる「色」を持つ人を中心に展開する。教祖的な人物の正体が徐々に明らかになっていく。下巻も楽しみです。

  • 世界観や能力の説明が一切ないままだったので、序盤は結構ストレス。意味のわからない単語がいっぱい…。けれど、いつの間にかのめり込んでしまい先が気になる。このまま下巻も楽しみたい。

  • 友人に勧められて、恩田陸を初めて読む。
    題材は好きやし、キャラも含め設定も良いのに、何せ説明が少なすぎる。特殊な世界観で特殊な名称(イロ等)を使うならもう少し説明が欲しかった。読み進めていくうちに「この単語はこういう意味なのかな」とわかってはくるがそこまで時間がかかり、ふんわりとしかわからないまま読み進めていくのが大変。
    個人的に好きな登場人物もおり、ある程度理解できる中盤以降になってくると楽しい。戦闘描写は少年漫画かな?という感じ。
    下巻まで読んだ後なので書くが、結末を読者に委ねる系がモヤモヤしてあまり得意ではないので、そういう人にはお勧めしない。うちの好きな軍勇司はどうなったん???
    それでも仕事中に早く帰って続き読みたいな〜と思えるくらいには引き込まれたので⭐︎4で。

  • レビューに「ネクロポリスみたい」と書いてあったので手に取った小説。怪しい雰囲気を醸し出しつつ、能力者のバトルをとても格好よく書いている。ただ、説明がないまま進んでいったのでちょっと置いてけぼりをくらった感じだった。「在色者」とか「ヌキ」とか、なんとなくは分かってももやもやした。下巻で詳しい説明があるのかしらん。

  • 『雪月花黙示録』や『夢違』、『常野物語』を連想させるサイキック・ファンタジー。
    "イロ"という超能力を有する"在色者"たちの国"途鎖"。そこでは入国管理官が警察組織とも丁々発止の権力を有しており、半ば無法地帯と化していました。
    盆にあたる"闇月"に宿縁に導かれた猛者たちが集い出す・・・設定が厨二心をくすぐります。
    役者が揃ってこれからデスゲームが始まるぞ・・・!と盛り上がったところで下巻へ。

  • 世界観や理の説明はあまりないのだが、登場人物たちが自分の目的に向かって突き進んでいくので
    気づくとサクサク読み進めている、という感じ。

    イロ、という能力者がいて、力の反動が凄く、無効化する手術や管理施設があったりと、なかなか難しい存在のようだ。
    また東京などと違う 鎖国 という国があり、イロは入国を取り締まられるのだが
    イロが多く住んでもいる、という矛盾??
    自国と他国のイロに違いがあるのだろうか。。。

    主人公の敵役の
    『常に闇を背負い、闇と表裏一体で生きてきた国。』
    『闇を背負った土地、おびただしい血が流されてきた土地、封印された歴史と死者を包み込んできた背景をもつ土地。』
    これらの感情は下巻で説明されるのだろうか。。。
    ちょっと『新世界より』を思い出す。

    敵役の表情が割と書かれているので(無表情ではないようだ)いまいち冷徹な人物、という意識が持てない。。

    タイトルに関係あるのか
    『夜の湖』みたいな男がいるらしい。

    下巻がどんな展開になるのか全く予測できない。。
    どうなるんだ?!!と、一度読むと止められなくなった作品

  • 実邦は過去とともに置き去りにしてきた故郷に仕事という名目で再び足を踏み入れようとしていた。
    途鎖の国ーそこは日本からはもはや独立した場所、そして数多の深い闇を内包する。途鎖には闇月という期間があり、それは一般の人々には盆のような趣がある行事だが、その裏では血が吹き、骨が砕ける悍ましい日常が繰り広げられる期間だった。警察も国家権力も手の出しようがない山、そのならず者たちを束ねる〝ソク〟という存在が最近代替わりをした。それは日本で何件もの凶悪な殺人事件を起こした犯人であり、実邦の夫だった男だった。
    この世界にはイロをもったものとそうではないものがいる。イロはあっさり言えば超能力で、その力が強いほど反動も生む、御しがたい力だ。それを持って生まれた人間を差別する者もいれば、妬むものも利用しようとするものもいた。そしてその用途は人を殺すことにも勿論有効だった。
    実邦のことを過去から追いかけてくる入国管理官のトップ。親友であり同じ在色者として幼い頃同じ人に師事した今は医師をしている、裏家業もこなす女性。入国から接触を重ねる印象の複雑な男。
    様々な思惑や愛憎が絡み合い一本の太い縄は編まれていく。土台固めの前半。さすがの面白さ。

  • 恩田ワールド、面白い!!
    この人の頭の中はどうなってるのだろう!!
    治外法権が認められている「途鎖(とさ)国」が舞台。
    途鎖国は特殊能力を持つ「在色者」を多く生み出しており、先祖を弔う「闇月」に、様々な目的を持って多くの在色者が集まってくる。
    実邦はある目的を持って途鎖国に戻ってくるが・・・。
    だんだん、怖くなってきた。
    下巻が楽しみ。
    (図書館)

  • 特殊能力と閉鎖空間と人探しという恩田節にいつもより多めの暴力を詰め込んだ感じ。『新世界より』が好きだった人なら間違いなく楽しめる。良くも悪くもボンヤリ終わる彼女の作品が本作ではどうなってるのか、下巻が楽しみ。

  • 恩田陸の久々の長編、超能力バトルもの。「常野物語」とも違う完全なオリジナル設定。ちょっと思わせぶりな展開が多くてなかなか話が見えにくいけど、恩田陸の新作をどっぷり読めるというだけで幸せ。

  • 面白い!この巧妙に仕込まれてる感がたまらない。
    今後の展開に期待も膨らみます。

  • 恩田陸らしく物語に引き込まれていく(笑)ページをめくる手が止まらなくって一気に読んでしまった(笑)世界観の説明もなく色んな言葉も登場してるけど物語に入り込めるのが凄いな~(笑)葛城の不気味さやまだ登場していない神山、青柳などいい感じのキャラクターが多い。上巻は凄く良かったけどまだまだ油断が出来ないのが恩田陸。下巻は楽しみと不安がまぜこぜ(笑)

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著者プロフィール

恩田 陸(おんだ・りく):1964年、宮城県出身。小説家。92年『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞および第2回本屋大賞、06年『ユージニア』で第59回日本推理作家協会賞、07年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞、17年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞を受賞。ほかの著書に『spring』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』『夜果つるところ』『夜明けの花園』『珈琲怪談』『酒亭DARKNESS』、エッセイ集『土曜日は灰色の馬』『日曜日は青い蜥蜴』『月曜日は水玉の犬』など多数。

「2025年 『spring another season』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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