やっちゃれ、やっちゃれ! 独立・土佐黒潮共和国

  • 文藝春秋 (2010年7月14日発売)
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感想 : 16
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  • 本 ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163294407

感想・レビュー・書評

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  • 高知に5年住み、妻も高知県民の私から視ると、土佐独立国の話は、現実に起こりそうな話。豪放磊落、先の事を考えない県民性、まっことえい。

  • 愛媛出身者ゆえに、高知を舞台にしたこの本に惹かれ読んでみたのですが、思った以上に面白い作品でした。
    共和国代表の暗殺シーンは、流石にびっくりした展開でしたが、それも最後には綺麗に収まり、見事です。
    高知は確かに四国四県の中でも特殊で、愛媛県人から見ても、東京へ行くより遠く感じるところです。そこを独立させると言う発想、見事です。そう来たかと感心しました。

  • 2020/6/27
    勿論面白い。

  • 最近流行なのかな住民投票。住民投票で決めていいことと悪いことがあると思う。

    ずいぶん思い切ったことするよねぇ、独立なんて。そもそも独立なんて重要なことを住民投票でおもしろ半分で決めてしまうことに不安がある。そんなにあっさり独立を決めて大丈夫なものなんだろうか?(大丈夫じゃないよね、いろいろ問題が噴出してたもん)

    第一、国防上危険すぎる。国として中後半端な混乱した状態なら、当然、乗っ取ってやろうと企んでいる悪い奴らがいっぱい来るだろうし。

    これを読んで、あら、いいじゃない。うちの県も独立やってみる価値あるかもーなんて思う地域が出てくるんじゃないかと心配になる。

    独立には私は反対だけど、それぞれの地域が地消地産、伝統文化、産業が活発になったり、盛り返していくことは悪くない。

  • ロビンソンクルーソーの都道府県版、とでもいうだろうか。面白い。後半の日本政府の工作はさもありそうで、アメリカはこういうことをいっぱいやってるのだろうな。

    そして、こんな風に上手くは行かないよな、と。

    しかし、この種の物語はもしかたら現代の革命的運動の物語になるのかもしれない。この本はそこまでのエネルギーはないと思うけど

  • 発想的になんかスゴいな、と思いながら読みました。最近では、地方も頑張ってる、みたいな本が多い中、こんな内容の本があっても良いと思う。少なくとも、未だに地方は自然があって、静かで住みやすい…みたいな勘違いをしている人にはオススメ。

  • 篠田節子かと思った。
    奇想天外なんだけど、人々はそれぞれの生活をしている。

  • 現状を考えると、北海道とか九州という単位が発想としては多いが、県の独立運動は奇想天外でもない。本筋の展開にしても、法律等の裏付けを除けば社会物と言うよりありふれたテレビドラマ的感じ。そしてまた、本筋にあまり関係ない人物、エピソードが多く、読んでいてむしろ混乱する。どうまとめるつもりだと残りページで心配していたら・・うまく納まった。いろいろと不満はあるが、読後感は悪くない。

  • 日本は国の土地こそ狭いけれど、各県の色はとってもカラフルだと思っています。

    県が独立して国になるのは極端すぎるかもしれないけれど、各県がアメリカみたいに自立して、独自の政治や行政が出来たらいいかもしれないなと思いました。
    または、どうせ狭い国なんだから、東京だけに重要な機関を密集させずに、どんどん分散させてしまえばいいのに。首都を京都に戻すとかね!
    都会がカッコよくて、田舎がダサいっていうイメージがもうダサいのかな。

    黒潮共和国の国民のような、情熱と高い意識が必要なときなのかなと感じました。

    お話の流れは、そんなに驚くような展開もなく淡々と進んでいったように感じましたが、テーマが独立というすごいものなので、読み終わってみると、面白かったかも、と思い、また、本から、やっちゃれ!やっちゃれ!と聞こえてきそうな力を感じる本でした。

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著者プロフィール

高知県生まれ。奈良女子大学卒業後、イタリアで建築と美術を学ぶ。ライター、童話作家を経て、1996年『桜雨』で島清恋愛文学賞、同年『山妣』で直木賞、2002年『曼荼羅道』で柴田連三郎賞を受賞。著書に『死国』『狗神』『蟲』『桃色浄土』『傀儡』『ブギウギ』など多数。

「2013年 『ブギウギ 敗戦後』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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