悪の教典 下

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 4099
レビュー : 767
  • Amazon.co.jp ・本 (411ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163295206

感想・レビュー・書評

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  • 上巻のレビューに、講演から伝わってきた貴志さんの想いについて書いたので下巻は素直に感想を。

    完璧な熱血教師の仮面の下で、上巻では邪魔な人物を密かに排除してきたハスミン。下巻はいよいよ大殺戮…

    「バトルロワイヤル」や「そして粛清の扉を」に似ている。

    人間的な感情の欠如したサイコパスがやりたい放題…ここまで来たらちょっとギャグ(笑)

    もう少し皆に生き残ってほしかったなぁ。巻末のアクノキョウテンは完全に悪ふざけ。

  • 映画が公開されると知って、とっても読んでみたくなった。
    目で見るのは嫌だったので。

    やっぱり凄すぎて、酷かった。
    こんな先生というか、人間が本当に存在したら恐ろしい。
    最初は素晴らしく正義感溢れるいい先生として描かれているのに、
    上巻の半分めくらいから正体が見え始めてきて。

    下巻のクラスの子達を次々に殺害していく過程。
    なんでそんな発想になっていくのか、
    やっぱり蓮実は異常だ。普通じゃない。
    生まれ持った悪魔の素質。
    信じられない内容が続くのが苦しいけど読み進めてしまう。

    同じ高校生を持つ親としては悲しいお話だ。

    蓼沼君は退学処分になったのに、戻ってきちゃダメだよ~
    せっかく蓮実から逃れられたのに・・・

    上・下巻の感想。

  • ほ---…という読了感。
    最後の一言が本当に怖いですね。日本の疑問いっぱいの法制度をかいくぐりハスミンの復活がないことを願って…
    映画も気になるけれど、ひとりで最後まで見る勇気はないです。
    2013/10/19読了

  • ハスミの殺人する様子がたんたんと書かれているだけ。
    上巻の方がハスミの感情を描写してて面白かった。

  • なんだかんだで割とすぐに読んでしまった。下巻。
    この結末もこれはこれでありだと思う。人間の情緒的な部分をすっ飛ばして如何に殺すか、殺したか、を次々と描いていくので、個人的には下巻の方が逆に読んでいて苦しくなかった。

    この社会って言ってしまえば「みんな」の同意を前提に作り上げられている世界なわけで、ルールに同意しない「欠陥人間」に最初から生きる場所が用意されているはずもない。だから、そういう人間は「ひとりで」生きていく(これはもう、殆どイコール死)か、力づくで「自分のルールで機能するコミュニティ」を作り上げるしかない。そういう意味で、後者の道を選ぼうとした蓮実先生はすごく正統派のキャラクターだなあと思った。見てて気分は良くないけど。こんな時に社会が異常を異常として切り捨てるのは、ある意味ではもっとも「かしこい」やり方なんじゃないかな。

    あと、多分私はこの作者とかなり相性が悪い。

  • 後半少し失速!?

    もちろんすごくおもしろかったけど・・・

    知能戦好きの私なので
    ガンガンの戦闘は少し・・・

    あと、ほんとに救いもなく人が死んでいく・・・

    ハスミン怖すぎ・・・

    これを映画でやるのか。
    見たいような見たくないような。

    映像化するとよけい怖い気がする・・・

    でも、やっぱりおもしろい!!
    ラストのゾクってする感じがいい!!

    映画先に観てでラストに驚くもよし
    原作先に読んでもよし

    ちょっとグロイのが苦手でなければ
    ぜひ読んでみて欲しい一冊です。

  • 主人公=犯人、その目線で話が進んでいくので迫りくるような恐怖はあまり感じなかった。とはいえ「サイコパス」の心理描写などにはぞっとするところが多々あった。
    下巻に入ってからは展開が短絡的で雑になっていき現実味が削がれてしまったように思う。

  • 怖いけど、夢中で読んだ!!面白かった!

  • 人が簡単に死んでいく。
    血はただの体液のようにそこにあって、肉体から流れて、塊が邪魔になる。
    入れ歯洗浄剤のように簡単に肉の塊は溶けて消えないから、面倒だけど何処かに片付けないと。。

    と、いつのまにか自分が蓮実の視点に立ってしまっていることに気づき、慌てて追われる側に立とうと試みるも、後半に行くにつれ勢いを増す殺戮場面に圧倒されっぱなしだった。
    そんな蓮実視点に立っていると、この殺人物語はなにが目的か?ということが毎度頭を一瞬かすめるが、それは全く不毛なことだった。
    x-SPORTSのように過激さ、危険さ、華麗さを極める無作為な殺人は、過去の蓮実の経歴が明かされるほどに、身体が重くなっていくのを感じた。

    読後に小説に出てくる、また蓮実を象徴する音楽として出てくる三文オペラの「モリタート」を聞くと、暗闇の中で血飛沫を浴びながらこんな陽気なメロディラインを口笛で吹き歩いていたかと思うと背筋が凍る思いがした。

    大学三年生、夏休み最初に読んだ本。

  •  私立晨光(しんこう)学院町田高校の英語教師、蓮実聖司は「ハスミン」の愛称で生徒に人気の男性教師。しかし、容姿端麗な熱血教師で、生徒や同僚の信頼に厚い蓮実には、誰にも知られてはならない秘密が…。それは、生まれつき、他者への共感能力が欠如しているということ。つまり、彼はサイコパス(反社会性人格障害)だったのだ。
     他人の感情がわからない蓮実は、自分に不都合な者の存在を許さず、たとえ肉親であろうと容赦なく殺していく。そして、その矛先は、同僚、生徒へと及んでいき…

     分厚い本を2冊、しかもホラー、ということでいったんは躊躇したのですが、読みだしたら、こわくて、やめられなくて、結局、振替休日に読みきってしまいました。前半は、巧妙に、慎重に進めていく蓮実ですが、ささいな失敗からボロボロと壊れていきます。後味悪いんだろうなぁ~と思いながら読んだのですが、ラストはちょっと意外な感じも。
     11月に映画公開。サイコパスの主人公は伊藤英明さんとか。

著者プロフィール

1959年大阪生まれ。京都大学経済学部卒。96年『十三番目の人格-ISORA-』でデビュー。翌年『黒い家』で日本ホラー小説大賞を受賞、ベストセラーとなる。05年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞。

「2017年 『ダークゾーン 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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