稲穂の海

  • 文藝春秋
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本棚登録 : 40
感想 : 10
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  • 本 ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163297002

感想・レビュー・書評

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  • 宮城が舞台になっていて、土地勘があり歴史的な背景も知っていたので感情移入しやすくて、とても面白かった。

    ちょっとした奇跡みずみずしく、キュンとなって幸せな気分になるお話だった。

  • BSフジ「原宿ブックカフェ」のコーナー“あの人が買う本”で登場。

    http://www.bsfuji.tv/hjbookcafe/highlight/06.html

    『悩みました・・・』
    KIKIさんが”今読みたい本”として選んだのは、
    「稲穂の海」(熊谷達也)

    『熊谷達也さんの、またぎについての作品が
    あるんですけど、それをずいぶん前に読みまして、すごくおもしろかったんですね。

    またぎのことっていうのは日本の文化でもあるんですけどそういうのを
    全く知らなくって、、この本を手にとってぱらっと見たら、
    日本の知らない歴史がおおく含まれている気がして、
    新しい世界に触れられるんじゃないかなと思って選びました』


    原宿ブックカフェ公式サイト

    http://www.bsfuji.tv/hjbookcafe/index.html

    http://nestle.jp/entertain/bookcafe/teaser.php

  • ☆は5つ!

    短編集です。熊谷達也の短編集はたぶん結構めずらしいのだと思います。そして「熊」を題材にしない熊谷達也の小説にはいまひとつ迫力のようなものが欠けるところが、確かにあります。(「熊」が登場する物語が迫力ありすぎる、という言い方も出来ると思いますが)

    でもわたしはこの『稲穂の海』という短編集とても好きです。

    熊谷達也ファンだけどまだこの本読んでいない方は、ちょっとだけ期待して読んでみてください。結構気にいると思います。

    それは・・・あ、いやそうか「年代」がキーポイントかもしれませんね。わたしは作者と同学年なので、もうどんぴしゃりでこの短編作品達のツボにはまってしまうのですけどね。

  • 昭和の高度成長期の
    モノがあふれ出てくる直前の
    あれやこれやの短編集

    人がまだ十分に人であった
    あれから
    まだ ほんの40年ぐらいしか
    経っていないのに…

    私たち日本人は
    どこに いこうとしているのだろう

    そんなことを
    思わせてもらえる
    作品集でした

  • 「オール讀物」に2007年から2009年に掲載された短編8編を集めた作品。昔話などの民話を採集している大学の研究者が、宮城県の仙北地方でトメ婆さんからいままで採集されたものとは全く違ったタイプの『梅太郎』という話を採取するが・・・・
    本のタイトルとなった『稲穂の海』をはじめ、『てんとう虫の遍歴』『団地の時代』などの熊谷達也らしい甘酸っぱい物語が展開する。

  •  再読。 著者は、今時の震災で息災でいるのか知らん、と思ったり。 フィクションの世界ではあるけれども、被災地と重なる土地が舞台になっている作品もあるだけに、心が痛む。  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 昭和30年代から40年代に書けての、仙台及びその周辺を舞台とした、農林水産本。 今時の震災で、かなりの被害が出ている地だけに、複雑な心境で読み進めた。 「桃子」は、ある意味で、「羊に名前をつけてしまった少年」に通じるものがあるのでは。 捕鯨船の砲手見習の話、稲作農家のせがれの話、酪農家の話など、興味深く読んだ。 農林水産本!

  • 作者が仙台在住なので、8話の短編はその周辺が舞台になっている。飾らず繕わず、実直に生きる人々の人生がとても良かった。その中でも「桃子」は素朴な中にも家族で暮らす原点が描かれていて思わず涙。やっぱり熊谷達也さんはいいなぁと改めて実感しました。

  • 短編集。

  • 宮城弁、しかも昭和の、ある意味懐かしさ満載の短編集。
    熊谷先生の昭和、仙台モノ、いつもしみじみとジンワリといいです。つい涙がポロリ。 

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著者プロフィール

1958年仙台市生まれ。東京電機大学理工学部卒業。97年「ウエンカムイの爪」で第10回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2000年に『漂泊の牙』で第19回新田次郎文学賞、04年に『邂逅の森』で第17回山本周五郎賞、第131回直木賞を受賞。宮城県気仙沼市がモデルの架空の町を舞台とする「仙河海サーガ」シリーズのほか、青春小説から歴史小説まで、幅広い作品に挑戦し続けている。近著に『我は景祐』『無刑人 芦東山』、エッセイ集『いつもの明日』などがある。

「2022年 『孤立宇宙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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