- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163297101
感想・レビュー・書評
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深くてすごく気づきが多かった。
目指していたものは全て『人の目』を介した自分であり、大人になると自分は何者でもないと知り、日々大切なものなんて限りなく少ないと気づく
歳を重ねると、生きやすく楽になる。
気にしなくなる、諦めなのかもしれない。
けれど、楽ならそれでいいじゃないか。
これから自分がどんなふうなことに気づき、
どう変わっていくのか、この本ですごく楽しみになった。
穏やかな代わり映えしない日々に少しの刺激と新しさ。これが一番理想だけれども。
その根底はやはりありきたりでも、当たり前ではない健康に感謝である。
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「普通の私」の物語。そう帯にあった通りの話。はじめはちょっといらっとして、最後の10年めはホロリとした。幸せ、本当に大事なもの、持ち時間。
ゆるやかに変わるって、なかなかすごいことかもしれない。
2017/10/14読了 -
夫のうつをきっかけに、田舎で暮らすことになった梨々子。
それまでの拘りや見栄や偏見を捨てて、新しく物事を認識できるようになっていく梨々子に、共感する。
年齢も同じくらいだし、子どもたちの年も近い。
ぶつかる壁も、きっと似ているんだと思う。
そのときに、どんな風に自分の気持ちを持って行くか、勉強になる内容。 -
夫が鬱になって、田舎に引っ越すことになった梨々子。越してからの10年間の様々な出来事を描いている。義父の家業を手伝いながら、紳士服店のチラシのモデルをする夫との関係。やや“普通”ではない息子達との関係。そして、ある日偶然知り合ったアサヒとの関係。
平凡な主婦の毎日かとおもいきや、意外な女性の精神的な変遷の話で、共感するところもある。特に最後の章の編み物の例えは解るなぁと思った。とても面白い作品。 -
日常から書き起す力すごい。
多くの人達がもつもやもやを見事に描写。二児の男子を持つ者として刺さる箇所も。
日常はつまらなくもあり、ありがたく愛しいものでもあり。 -
東京で暮らしていた子育て中の主婦が地方都市へと引っ越してからのお話。ウツになった夫と子どものことで悩んだり気づいたり。あー、そういうことってありそうと思える。淡々としたかんじの展開。
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うつ病で仕事を辞めた夫と子供達と一緒に、夫の田舎で暮らすことになった梨々子の10年間。
こんなはずではないと思いながら、田舎暮らしや子供のことに悩む梨々子には、ちょっと嫌悪感を感じてはいたのですが、月日が経ち、少しずつたくましくなっていく様が小気味よく、最後は良い読後感を感じながら、余韻に浸りました。
いろいろなことが楽になった、と言う梨々子。
その気持ちには、とても共感しています。
焦りはなかったと思うけど、今の自分に通じるものがあるなと言う感じ。
夫を見る目、ちょっと難しい子供を見る目に、時々ちょっとしたユーモアが混じり、そこが優しいなと、著者のフレーズに酔いました。
出逢って良かった1冊でした。 -
いちいちおもしろい。終わり方もよし。