安土城の幽霊 「信長の棺」異聞録

  • 文藝春秋 (2011年1月28日発売)
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  • 本 ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163298801

感想・レビュー・書評

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  • 嫡子信康を信長に半ば嵌められて切腹さられることになってしまった徳川家康。表立った復讐は出来ないが信長の苦しむ姿を想像して雪辱をはらしたいという家康の命に、服部半蔵が挑む。半蔵は安土城に潜入して幻術を使って信長を苦しめようとするが、安土城には、実は……。信長の棺外伝。サクッと読める一冊。信康が実は今川の落胤だった、家康のジメジメした根暗さがなどの描写が印象に残る。

  • 12/03/05 家康が話の中心にいる。悪い奴の心の中を覗くのも面白     い。

  • 独自の見地でおはなしが進むので、この作者さんのほかの本(長編)を読後に読むことをお勧めしマス。
     
    ワタクシ的には『信長協奏曲』というコミックを読んでいる途中なので、
    あれ?なんかこんなキャラだっけ((?∀?))みたいになってしまったりでシタ。
    実在人物の歴史小説って、こういうとこがちょっと困る(笑。

  • 子供の頃に読んだ歴史の本と違い、最近の歴史小説は武将の負の部分を強調して書かれていて、イベントの描写のみに飽きている人には面白いと思う。
    信長や家康が身近な存在に感じれて、親しみが湧いてきた。

  • 本能寺三部作読了が前提の本。

    『つくもなす物語』は面白かったけれど他の二作は何だか中途半端な感じで今ひとつでした。

  • 「藤吉郎放浪記」「安土城の幽霊」「つくもなす物語」の三篇で、「信長の棺異聞録」の副題が付く。この副題は余分で、歴史小説からほど遠く小手先の内容。暇潰し漫画レベルだけど、まぁ読み易い。しかし歪曲した歴史的人物で気軽に遊ばれてもなぁ~

  • 多くの資料を元に執筆されていると想うが,読みやすいストーリーになっている.

  • とても印象深い短編は「つくもなす」だった。

    この数奇な運命をたどる茶器は本当に不思議な魅力があって、
    それでもって、「秀吉の枷」にもつながるという……

    なぜ家康が秀吉の密謀に気づくのか、それがこの短編にも描かれている。
    実物のつくもなす、見に行きたくなった。

  • 信長の棺のシリーズに連なる短編集。話しとしてはいたって普通。他シリーズを読了していなければ、分からない話しもあり、これだけで読むのは辛いかも。何故に、粗野で無教養の戦国武将が茶器類の収集に拘ったのかというところが分からないと本来であれば、平蜘蛛とかつくもなすへの拘りは分からないが、天下取りという意味づけがあるということであれば話は分かりやすいだろうとは思うが、正直、そのあたりの知見がないので、判別がつかない。元をただすと足利義満までさかのぼるという背景は分かるが、そもそも明のものなので、茶器そのものに霊験はなく、積み重ねた歴史が持つ重みに所有者が思い込みを持つと本当になるというジンクスの様なものなのだろう。

  • 前2題がどうにも尻切れトンボ。帯には中編とあるが、これは短編でしょう。おもしろくない訳ではないが、どうにも中途半端。

    「つくもなす物語」は★4つ。これが一番おもしろかった。つくもなす再生の過程で、(このシリーズでの)本能寺の変の真相に思い至る家康。前3作を読了してないとわかりにくいやも。

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著者プロフィール

加藤 廣(かとう ひろし)
1930年6月27日- 2018年4月7日
東京都生まれ。東京大学法学部卒業後、中小企業金融公庫(現日本政策金融公庫)に勤務し、調査部長などを歴任。山一証券経済研究所顧問、埼玉大学経済学部講師を経て経営コンサルタントとして独立し、ビジネス書執筆や講演活動を行う。
50歳頃から、人生を結晶させたものを残したいと考えるようになり、歴史関係の資料類を収集。2005年、『信長の棺』で作家デビュー。当時の小泉純一郎首相の愛読書との報道があって一気にベストセラーになり、高齢新人作家としても話題になった。のちに大阪経済大学経営学部客員教授も務めた。
『秀吉の枷』『明智左馬助の恋』を著し、『信長の棺』を含めて本能寺3部作と称される。ほか『水軍遙かなり』、『利休の闇』。その一方で『戦国武将の辞世 遺言に秘められた真実』、『意にかなう人生 心と懐を豊かにする16講』など歴史エッセイや教養書も刊行を続けていた。

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