天狗小僧魔境異聞

  • 文藝春秋 (2011年3月24日発売)
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本 ・本 (328ページ) / ISBN・EAN: 9784163315805

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  • 江戸時代、平田篤胤が天狗小僧寅吉と再び邂逅し、
    仙境ばかりでなく、さまざまな魔境へも行き見聞きしてきた話を語る。

    その設定が面白い。
    寅吉(嘉津間)が見てきた魔境の話は、
    現代の日本であったり、ヨーロッパの国であったりする。
    平田篤胤の生活を描きつつ、7つの連作短編という風にもとれる。

    魔境の話は親子や夫婦、結婚しない女などリアルにありそうな話で、
    ちょっと毒が含まれてる。

    天狗の話かと思ってわくわくしたけれど、
    普通の庶民の話がほとんどだったので、ちょっと残念。

  • 江戸時代の話。
    時空を越えることのできる人物が見てきた様を語っていきます。

    皮肉さがおもしろかった。

  • この人の良さ、持ち味がでていない。

  • 舞台は江戸の国学者平田篤胤と周囲の人々。
    天狗小僧と異名をとり篤胤の元に寄食する嘉津間(かつま)は仙界、魔界を行き来でき、その見聞をそれぞれの人の抱える屈託に応じて聞かせる。

    その「魔界」とは現代の日本や、南の島、近未来の大震災後の日本だったりする。
    現代社会の普通の人の暮らしの中、普通の人の心の中の「魔」をクローズアップして見せる手法が面白い。

  • 平田篤胤に興味があって読んだ。
    坂東さんの初期作品の感じが好きなので、また戻ってくれてうれしいです。

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著者プロフィール

高知県生まれ。奈良女子大学卒業後、イタリアで建築と美術を学ぶ。ライター、童話作家を経て、1996年『桜雨』で島清恋愛文学賞、同年『山妣』で直木賞、2002年『曼荼羅道』で柴田連三郎賞を受賞。著書に『死国』『狗神』『蟲』『桃色浄土』『傀儡』『ブギウギ』など多数。

「2013年 『ブギウギ 敗戦後』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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