敗れざる者たち

  • 文藝春秋 (1976年1月1日発売)
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  • 本 ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163335605

感想・レビュー・書評

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  • 勝者の視点ではなく、
    戦いに勝つことのできなかった
    なかなかスポットの当たることのない
    「敗者」に関しての作品です。

    ボクシング、野球、競馬の3つの世界が出てきます。
    なお、ボクシングの1つのみ敗者のち
    勝利をつかむ特殊なものとなっています。

    その中の、愚直すぎるがゆえに
    選手生命を失ってしまった
    ある天才選手の物語が一番印象深かったです。
    なお、この人のみはイニシャルです。
    (ただし、調べれば容易に出てきます)

    彼の夢は、彼を間違った解釈で見た
    マスコミの手によってある種
    絶たれてしまいます。
    天才だったのです。
    一部ではかのイチローよりもすごいいわれていますので。

    だけれどもやはり、天才と狂気は
    紙一重だったのです…

  • 華やかなスポーツの世界において普通は取り上げられることのない影の部分、つまり「栄光」と紙一重に位置する「敗北」とその後。30年以上前の作品ながら、まったく色褪せない斬新さを持ち続けている、負けていく・消えていくものたちを鮮やかに捉えたスポーツ・ノンフィクションの草分け的存在です。

    クレイになれなかった男
    三人の三塁手
    長距離ランナーの遺書
    イシノヒカル、おまえは走った!
    さらば 宝石
    ドランカー<酔いどれ>

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著者プロフィール

1947年東京生まれ。横浜国立大学卒業。73年『若き実力者たち』で、ルポライターとしてデビュー。79年『テロルの決算』で「大宅壮一ノンフィクション賞」、82年『一瞬の夏』で「新田次郎文学賞」、85年『バーボン・ストリート』で「講談社エッセイ賞」を受賞する。86年から刊行する『深夜特急』3部作では、93年に「JTB紀行文学賞」を受賞する。2000年、初の書き下ろし長編小説『血の味』を刊行し、06年『凍』で「講談社ノンフィクション賞」、14年『キャパの十字架』で「司馬遼太郎賞」、23年『天路の旅人』で「読売文学賞」を受賞する。

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