- 本 ・本 (576ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163405407
感想・レビュー・書評
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映画『プライベート・ライアン』は、
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(2014.09.15読了)(2014.09.04借入)
「滄海よ眠れ ミッドウェー海戦の生と死」澤地久枝著、を読んだときについでに読めればよかったのですが、500頁以上あるので、厚さに負けて見送ってしまいました。
8月に「ミッドウェイ」森村誠一著、を読んだ際に思いだして、図書館で手に取ってみたら、第一部と第二部のみが、文章で第三部以下がデータであることが分かり、分取部分は、200頁ほどだったので、借りてきて読むことができました。いっぱいある宿題の一つが片付いた気分です。
日米開戦となった真珠湾攻撃は、1941年12月8日。日米戦争の負け初めがこの本で扱っている「ミッドウェー海戦」で、1942年6月5日から7日にかけての戦いとなっている。開戦から6か月後のことです。
ミッドウェー諸島は、ハワイ諸島の西側、ということは、日本に近い位置にある。
ミッドウェー諸島を占領し、アメリカの太平洋艦隊を殲滅し、戦局を有利にしようとしたのですが、惨敗を喫して、占領していた南洋諸島からもどんどん後退していくことになります。
第一部は、この本のできた訳とか、第三部の解説になっています。
第二部は、ミッドウェー海戦で、亡くなった方々の家族の声が、日本側と米国側、両方掲載されています。
第四部は、戦死者の名簿です。このようなものは、政府の公式資料としてありそうなものですが、無いということです。
第五部は、統計資料です。
ミッドウェー海戦の基本的記録として作成された本ということになりますので、読み物として読む本ではなさそうです。
どんな戦いだったかを知りたければ「ミッドウェイ」森村誠一著、を読むのがいいのではないでしょうか。最近、講談社文庫になっています。
【目次】
第一部 彼らかく生き かく戦えり
第二部 戦死者と家族の声
日本側
米国側
第三部 戦闘詳報・経過概要(抜粋)
第四部 戦死者名簿
日本側
米国側
第五部 死者の数値が示すミッドウェー海戦
あとがき
●知りたかったこと(15頁)
敵味方として戦い、互いに一つの海域に沈んだ男たちについて、何が共通し、何が異質であるのか、重ね合わせてみたいという気持ちが私の出発点にあった。家族を含めて、戦争とはいかなるものであるのか、具体的に知りたいと思っていた。
●国民投票で(183頁)
もし、いかなる国でも支配権を握る人々が、宣戦布告の前にそれを全国民の投票にかけねばならないとしたら、恐らく平和な世の中になるだろう。母親の票が成り行きを左右し、戦争は支持されないでしょう。
●辛いのです(212頁)
とてもいい子でした。こんな思いをしているのは私だけでないと分かっています。何百万人もの母親が私と同じ苦しみを味わっていることも知っています。でも辛いのです。彼がいないことに慣れるのは難しいことなのです。
☆関連図書(既読)
「石川節子」澤地久枝著、講談社文庫、1984.05.15
「人は愛するに足り、真心は信ずるに足る」中村哲・澤地久枝著、岩波書店、2010.02.24
「滄海よ眠れ(1) ミッドウェー海戦の生と死」澤地久枝著、文春文庫、1987.06.10
「滄海よ眠れ(2) ミッドウェー海戦の生と死」澤地久枝著、文春文庫、1987.07.10
「滄海よ眠れ(3) ミッドウェー海戦の生と死」澤地久枝著、文春文庫、1987.08.10
「家族の樹―ミッドウェー海戦終章」澤地久枝著、文春文庫、1997.05.10
「ミッドウェイ」森村誠一著、角川文庫、2000.12.25
(2014年9月16日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
彼らかく生き かく戦えり―戦死者を数値化して戦争の実像に迫るはじめての試み、コンピューターが解き明かす伝説化された海戦の謎、そして感動を呼ぶ戦死者とその家族の声。「滄海よ眠れ」以来7年間を費やした調査と取材の成果
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澤地久枝の作品





