エリザベート―ハプスブルク家最後の皇女

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163463308

作品紹介・あらすじ

世紀末ウィーンで男爵令嬢と心中した皇太子ルドルフを父に、ハプスブルク帝国の黄昏を予感する老皇帝を祖父に、運命の子として生まれたエリザベート。その流転の一生を描いて、ヒトラー・ナチス、スターリンの嵐に翻弄される「中欧」の三姉妹都市ウィーン、プラハ、ブダペストの動乱と悲劇を浮かび上がらせた一大叙事詩。

感想・レビュー・書評

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  • 悲劇の皇太子ルドルフの一人娘として生まれたエリザベート。父を失い、祖父の皇帝フランツ・ヨーゼフに愛されて育つが、やがてオーストリア帝国は崩壊。 2度の大戦とそれに続く冷戦という苦難の時代を誇り高く生きた皇女の生涯を辿る。
    有名な祖母の名と美貌と情熱を受け継いだ彼女。最初の結婚には失敗したものの4人の子を育て、生涯の伴侶となる社民党の政治家ペツネックと出会う。激動の時代に翻弄されながらも、賢く大胆に自分の道を選びとっていった生き方は見事。貧農出身ながら常に彼女を支え尊重し続けた夫ペツネックも素晴らしい。

  • 2冊目の読書ノート 1993/9/5~2005/4/30に記載

  • 伝記としても読み応えがあるが、それ以上に、ハプスブルク帝国が2つの大戦で崩壊しソ連の支配下に置かれる様が明確に記されており、歴史書としてもとても興味深い。共産圏だと思っていたハンガリーもチェコも、そもそもは民主主義の国だったのにソ連の侵攻で国の体制を変えられてしまったことを初めて理解した。
    戦って自由を勝ち取り、破壊された街を修復し元の美しさを取り戻したウィーンの先人たち。今度ウィーンを訪ねた際には、彼らの足跡を辿りたい。

  • 中欧に旅行へ行く前に読破。
    大変面白かった。
    歴史ものは、たいてい飽きてしまうのに
    とても読みやすく、旅の参考になりました。

  • '97.6読了。
    最後の皇女は、皇太子ルドルフの娘で皇后エリザベートの孫である。

  • ミュージカルで有名なエリザベート皇后(シシィ)の孫であり、皇太子ルドルフの娘であるエリザベート(エルジー)の生涯。
    ハプスブルク家の崩壊も二度の世界大戦も経験した彼女の一生が、時代背景の丁寧な説明と共に描かれている。

    相当奔放に生きたようで、結婚や愛人との関係の件はページが進む。だが時代を経るにつれて、皇女様の家族との思い出話や恋愛から、どんどん世界を知り、政治を知り、「赤い皇女」と呼ばれるまでに至った。
    狭い個人の一生がハプスブルク家最後の皇女として相応しく、世界史の渦に巻き込まれていく様は哀れにも思える。

    欲を言えば、変更された国境ごとの地図も収録してほしかった。

  • エリザベートいえば、フランツヨーゼフ一世の妻でありオーストリア皇后であった稀代の女性"シシィ"が有名であるが、
    本書で語られるエリザベートはその孫娘でありハプスブルク家最後の皇女でもあるエリザベート・マリー・ヘンリエッテ・シュテファニー・ギーゼラである。

    彼女は皇帝フランツヨーゼフとシシィの孫として生まれ、幼いころに父を悲劇的な心中で失い、さらにはハプスブルグ家の最後の皇女として歴史の激動に巻き込まれた大変な女性である。
    しかし同時にハプスブルグ家歴代の女性と同様、自己の強さと華やかさを保ち続け、ある意味では最もハプスブルク家の皇女らしいともいえる。

    マリアテレジアをはじめ、マリー・アントワネット、エリザベート皇后,マリー・ヴァレリーなど歴史のいたるところで人々を魅了し物語を紡いできたハプスブルク家の女性たちであったが、彼女エリザベートによってその物語も完結を迎えたのである。

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