宇宙よ

  • 文藝春秋 (1992年1月1日発売)
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  • 本 ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163467108

感想・レビュー・書評

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  • 1990年、日本人初の宇宙飛行士となったTBS社員秋山豊寛さんに『宇宙からの帰還』を書いた立花隆が聞き取り調査をしたもの。後書きで秋山さんが「特捜検事立花隆が、容疑者秋山豊寛から聴取するといった感じ」と書いているがその言葉通り本当にひとつ残らず聴き取ってやる!という立花さんの熱意を感じる。秋山さんも立花さんもどちらも食えないオジサンなのでやりとりがすごく面白いのだが、いかんせん長い。ソビエトを含め、組織論とかサラリーマン論としての側面もある一冊。読んでやった自分も褒めてあげたい537ページの旅でした。

  • ソユーズで日本人初めて宇宙に出たジャーナリストから立花隆が絶妙のインタビュー。TBS社内選考で若い女性と2名が最終選考に残り、そして最後の一人に選ばれるまで。そして9日間の宇宙。下世話なトイレの仕方、ビールの飲み方、宇宙酔と嘔吐、宇宙でのビデオ、ゲーム、無重力の中ではしゃぐ飛行士たち。アポロのストイックなまでの真面目さ、真理追求・国家への忠誠の姿勢に比べ、全く日常の感覚で書く宇宙体験。楽しめます。そして崩壊寸前(飛行は1990年12月)のソ連社会の観察も鋭く興味深いです。ガガーリン以来の験担ぎで必ずたちションをする、同じ映画を見る場面などは無神論のソ連を皮肉る面白い描写です。

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著者プロフィール

評論家、ジャーナリスト、立教大学21世紀社会デザイン研究科特任教授

「2012年 『「こころ」とのつきあい方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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