ペルソナ 三島由紀夫伝

  • 文藝春秋 (1995年1月1日発売)
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  • 本 ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163508108

感想・レビュー・書評

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  • 2015/11/10 読了

  • 三島由紀夫氏は、好きな作家のひとりです。その人の人生の、著書や雑誌、ネットからの情報からでは知ることの出来ない側面を知ることが出来て理解が深まりました。本棚にある著書を読みなおしてみようと思います。

  • この本を単なる三島由紀夫の伝記だと思って手に取った人は、いい意味できっと期待を裏切られる。
    まずもって、本書の4分の1(第1章)が祖父・平岡定太郎に関する記述だ。
    しかし著者にとっては、三島の血脈の理解のため、それはどうしても触れなければならなかった。
    そうすることで、平岡家(三島の父方)と官僚機構との負の関係性が明らかにされていく(平岡家は祖父から三島まで3代に渡って官僚経験者)。

    もし元来肉体が健全であったらとか、もしノーベル賞を受賞していたらとか、もし『鏡子の家』が高評価であったらとか、いろいろ考えるが、結局のところ三島はああやって自害する道にどのみち進んだだろうと思う。
    なぜなら、彼が忌み嫌った「日常性」、官僚機構の支配によって代表される退屈な日常性しか、最後には残りようがなかったから。
    そして、日常を超えた究極の世界=金閣の究竟頂(くきょうちょう・3階部分)の扉は、現実の日本において開きようがなかったのだから。
    その意味で、彼の死については虚しさも感じるが、平凡な言葉で表現すれば、そうするより他に仕方がなかったんだろう。
    読後そんな感想をもった。

    三島個人と平岡家と、そして彼らを取り巻く「日本の近代」についてまで描く質の高い一書。

  • 古本屋さんでみつけました
    楽しみ

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著者プロフィール

猪瀬直樹
一九四六年長野県生まれ。作家。八七年『ミカドの肖像』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。九六年『日本国の研究』で文藝春秋読者賞受賞。東京大学客員教授、東京工業大学特任教授を歴任。二〇〇二年、小泉首相より道路公団民営化委員に任命される。〇七年、東京都副知事に任命される。一二年、東京都知事に就任。一三年、辞任。一五年、大阪府・市特別顧問就任。主な著書に『天皇の影法師』『昭和16年夏の敗戦』『黒船の世紀』『ペルソナ 三島由紀夫伝』『ピカレスク 太宰治伝』のほか、『日本の近代 猪瀬直樹著作集』(全一二巻、電子版全一六巻)がある。近著に『日本国・不安の研究』『昭和23年冬の暗号』など。二〇二二年から参議院議員。

「2023年 『太陽の男 石原慎太郎伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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