この国のかたち (5(1994~1995))

  • 文藝春秋 (1996年3月10日発売)
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本 ・本 / ISBN・EAN: 9784163513508

作品紹介・あらすじ

神道や朱子学は日本人の精神史にどのような影響を与えたか-日本人の本質を探究してきた著者の、長年にわたる深い考察から生れた独自の史観のエッセンス。

感想・レビュー・書評

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  • この巻では、「神道」、「鉄」について多くが書かれている。

    古のこの国の人々は、自分たちが生きていく、また生活していく上で「自分たちを生かしてくれるもの」、即ち、大地や空、山や川、海などの自然こそが最も尊い存在である事実を感じ、奉って来たのだろう。
    神道は、その思想を興した者を崇めるわけでなく、また本尊といった物なども無い。
    自分たちを生かしてくれる自然、そして、その自然が実らせる豊かさこそ、唯一崇高なものだということなのだろうか。

    そして、「鉄」であるが、「鉄」が出現したこと、精錬技術の向上が、生活と文化、農や工などの労働に対しても、大きな進歩の一役を担ったことは言うまでもない。

  • 本の帯には、
    神道や朱子学は日本人の精神史にどのような影響を与えたか
    そして
    「人間の魅力」を収録とあります。
    内容ですが
    93から99まで神道
    109から112が宋学
    そして113と114が看羊学
    というようなことであります。
    日本という国は、一万年も続いた縄文時代で独自の歴史を刻み、「神道」という独自の価値観を保有する民族となり、大陸から伝わってきた「情報」「文明」を日本人社会にあったゆにカスタマイズしてきたわけです。
    「宋学」しかり、司馬さんの見立ても感じながら、「この国のかたち」を再読する。
    最高の時間の過ごし方だと私は思って読書しています(笑)。

  • 神道に教祖も教義もない、で始まる この国のかたち 5。
    葦原の瑞穂の国は神ながら、言挙げせぬ国
    (万葉集 巻13の3253)

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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