地獄で仏

  • 文藝春秋 (1996年1月1日発売)
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  • 本 ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163515700

感想・レビュー・書評

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  • ナンシー関初の対談集。お相手は口の悪い民族学者大月隆寛。
    92年12月~95年11月までCREAにて掲載。

    最初の頃は3歳年長の暴力デブ太郎大月隆寛が言いたい放題でナンシー関は遠慮がち。
    ナンシー嬢の歯に衣着せぬツッコミがピシピシ入り、大月氏の鎧が剥がれてくるとさすがの大月氏もタジタジ。終いにゃ、”毎回、地獄で閻魔大王だぁ”とシャッポを脱いだ。

    互いに遠慮なくデブ話を振る仲の良さ?波長が合ってるのか?
    大月氏って知らなかったけど面白い人ですね。
    テレビや芸能のことにもコメント出してた人みたいだけど、ナンシー関との対談で”こいつにゃ適わん”ということで以後、学者おやじに戻ったそうな。

  • 大月 :「心の一人のナンシーを」ってな。
    ナンシー :なんですか。それ。
    大月 :いや、みんなどこかでナンシーが見てると思えば、自分で自分にツッコミ入れて、不用意に何かを信じ込んだり、勝手な思い入れだけで突っ走ったりしなくなるんじゃないかと思ってさ。


    なんか変だ。なんかおかしい。そんなふうに感じていることを、ナンシー関はわかりやすい形に変えわたしの前に提示してくれる。彼女のいない今、大月さんに倣い、わたしも心に一人のナンシーを持ちつつ世の中をまっすぐにみていこうと思う。

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著者プロフィール

1959年、東京都生まれ。早稲田大学法学部を卒業後、成城大学大学院文学研究科へと進む。東京外国語大学助手、国立歴史民俗博物館助教授、国際日本文化研究センター客員助教授を経て、2007年札幌国際大学人文学部教授。2020年同大から懲戒解雇処分を受け、2023年2月札幌地方裁判所は解雇を「無効」とする判決を下した。同年12月和解が成立。2024年3月同大を定年退職。専門は民俗学・民衆文化論。NHK『BSマンガ夜話』の司会としても活躍。
著書に『廐舎物語』(日本エディタースクール出版部、1990年/ちくま文庫、1999年)、『民俗学という不幸』(青弓社、1992年)、『中津競馬物語』(監修、不知火書房、2002年)、『無法松の影』(毎日新聞社、1995年/文春文庫、2003年)、『うまやもん』(現代書館、2004年)、『全身民俗学者』(夏目書房、2004年)、他。訳書に『消えるヒッチハイカー』(共訳、J・H・ブルンヴァン 新宿書房、1988年)

「2024年 『シリーズ紙礫19掟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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