連合赤軍あさま山荘事件

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163517506

感想・レビュー・書評

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  • 私が生まれる前の事件、だけど「あさま山荘」の壁に鉄球が穴を穿つシーンは知っています。

    私の知識はその程度。

    なぜか、その時そこで何が起こっていたのか事実を知りたいという欲求だけはずっと以前からあったような気がします。

    本書は本事件を実際に現場で指揮をとった著者自らの再現本。

    だからこそ真実が全て赤裸々に語られていました。

    つい先日、平和な日本でおこった安倍元総理銃撃事件、日本中を震撼させた事件ですが、SNS全盛の今はそこで起こった現実がリアルタイムで共有されます。

    「あさま山荘事件」が何だったのか、「連合赤軍」とは何なのか、その時現場で何が起こっていたのか、現場のリアルを少し知ることが出来ました。


    ウクライナで多くの民間人がロシアによって傷つき、殺害されているのも今の現実。

    改めて「平和」の大切さに気付かされ、「平和」を守り続けることの大切さを学びました。

    説明
    内容紹介
    死者三人、負傷者二十七人。動員警官十二万人。十日間に亘った事件を当時最前線で指揮を執った著者が詳細に再現したドキュメント
    内容(「BOOK」データベースより)
    事件当時、警視庁警備局付として現場指揮に当った著者が当時のメモをもとに描く本書は秘密満載の昭和忠臣蔵といえよう。写真多数。
    内容(「MARC」データベースより)
    放水が止んだ瞬間、大久保九機隊長は決断した…。昭和47年2月28日、厳冬の軽井沢「あさま山荘」に人質と共に立て篭もった殺人集団を包囲。当時の現場指揮官が初めて明かす、死闘10日に及ぶ"城攻め"の一部始終。

    • kuma0504さん
      ヒポさん、おはようございます。はじめまして。
      つい生まれる前の事件、て言葉に反応してコメントします。
      小学生でした。先生が授業を中断してテレ...
      ヒポさん、おはようございます。はじめまして。
      つい生まれる前の事件、て言葉に反応してコメントします。
      小学生でした。先生が授業を中断してテレビ(この頃はNHK学習番組を見るために各教室にテレビが置かれていた)を見させたんです。この本で言及があったかもしれませんが、そのことの影響は圧倒的でした。SNSの現代の比ではなかったかもしれません。ものすごい「戦略」だったとつくづく思います。

      この後、「学生運動は怖い」という「空気」が圧倒的に広まりました。「大学に行っても学生運動だけはするなよ」。私の大学時代は「しらけ世代」と言われています。そういう意味では「歴史の転換点」でした。今回の安倍殺害が、そういうことになるかどうかはわかりません。内ゲバで殺し合うのは論外ですし、彼らの革命戦術は大きな間違いでしたが、この時から急速に若者は社会に物申す存在ではなくなっていったことは、おそらく日本の不幸だった、ひいては「平和」の後退だったと思います。

      すみません。
      単なる老人の愚痴です。最近の問題意識を此処でぶちまけてしまいました。
      2022/07/25
    • ヒボさん
      kuma0504さん、こんばんは♪
      そして、はじめましてですね。

      いつもいいねありがとうございます。

      そして、コメント頂きありがとうござ...
      kuma0504さん、こんばんは♪
      そして、はじめましてですね。

      いつもいいねありがとうございます。

      そして、コメント頂きありがとうございました

      約90%もの視聴率で中継されてたんですよね...

      そんな中での銃撃戦、しかも「学生運動」というぐらいで、犯人達は学生を中心とした若者達。

      大学に立て篭もるのみならず、どんどん過激な奴らが現れ、銃を奪い、爆弾を使う...

      今よりも政治に対し真剣に考える若者が多かったのでしょうが、訴え方を完全に間違えていましたね。

      暴力では何も変わらないし、変わったとしてもそれは暴君による恐怖政治以外の何者でも無いと思います。

      今の日本では考えられないと思いながら、そんな最中に起こった先日の銃撃事件。

      ながらく積読となっていた本書を手にしたのはそんなタイミングでした。



      2022/07/25
  • あさま山荘事件を本件の幕僚長自らが振り返る一冊。
    現場の動き、混乱、奮闘がドラマチックに描かれ、
    雰囲気や感情に包まれながら、集中して読み切ることができた。
    また、あさま山荘事件に至る諸々の事件についても回想されており、
    あさま山荘事件の持つ歴史的な立ち位置、意味合いも知れる。
    当然客観性には欠けるため、その点は理解しておく必要があるが、
    単純に読み物として非常に楽しめた。

  • 916

  • 世代ではありませんが、実際その場にいるかのような迫力のある内容でした!

  • 赤軍最大の事件あさま山荘じけんについて。
    昔は人質一人を救うのに警官が何人も死ぬのは非合理だ、と考えていたが、大きな間違いだったと思う。そもそも警察が当時持っていた機能や方針は、人を死なさず治安を守る。そのための機能ということを徹底していた。
    あの大所帯の組織を切り盛り調整して一つの目的に力を結集させるとはさすが佐々さんだなと感じる

  • 警察側の立場から書かれている一冊。
    あさま山荘や、連合赤軍などを直接知らない世代なので、こんなことがあったのか! と驚愕しながら読めた。この時代から、まだ40年ぐらいしか経っていないのがなんだか信じられないくらい遠く感じた。

  • 図表がもう少し詳しいと良いが、いずれにせよ、迫力、現場力。

  • 読んだのは文庫の方だった。あさま山荘事件を知らない世代が読んでも面白かった。映画化されたが、映画になる前に読んでいた。

  • 小池真理子さんの「恋」を読んで「浅間山荘事件ってなんだろう?」っと思い、この本を手にとりました。
    この時代・・この方々の思いもあるのかもしれません・・。でも、犯罪を犯さず自分の意見を通して欲しかったと思います。

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著者プロフィール

1930年東京生まれ。東京大学法学部卒業後、国家地方警察本部(現警察庁)に入庁。「東大安田講堂事件」「連合赤軍あさま山荘事件」等に警備幕僚長として危機管理に携わる。86年より初代内閣安全保障室長をつとめ、89年昭和天皇大喪の礼警備を最後に退官。2000年、第四八回菊池寛賞を受賞。2001年、勲二等旭日重光章受章。著書に『東大落城』(文藝春秋読者賞受賞)等がある

「2016年 『重要事件で振り返る戦後日本史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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