本の運命

  • 文藝春秋 (1997年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784163528205

みんなの感想まとめ

読書の魅力や意義について深く考えさせられるエッセイで、著者の幼少期からの読書遍歴や本に対する思いが丁寧に描かれています。特に、読書相談員としての視点から「子供を本好きにするには」というテーマが展開され...

感想・レビュー・書評

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  • 久々に井上ひさし。この本は、文科省が若い読者を増やすために、著名人におすすめの一冊を紹介してもらっている中で、上白石萌音さんが紹介していた本。若い人がこの本を読んだことも驚きだが、発売から30年近く経っても全く古さを感じさせないことも驚きである。名著であり、読書という行為について深く考えさせられる。

  •  積読だった本。本関係の本を読んでいたので,本棚から取り出して読んでみた。
     井上さんの家には13万冊あまりの本があったらしい。今では,それを地元の図書館に寄附したようだ。本には感想を書いたり,気づいたことを書きこんだり,線を引いたりしてあるようだ。もう,古本屋に売るつもりはないから,徹底的に本とつきあっている。
     わたしは,これまで,後で古本で売るつもりの本と,ずっと持っているつもりの本を分けてきた。だから,全集でも線を引いてやるやつもあれば,新品同然のものもある。退職してからは,毎月,図書館を利用しているので,まず,図書館で借りることが多くなった。そして〈読んでおもしろかった本は購入する〉という二重読書生活をしているのだが,これが身の程にあってきたような気がする。そうして買った本は,何度も開いて読むことになる。ドンドン汚れても大丈夫。
     古本屋周りが好きなのもわたしと同じ。ただ,わたしは田舎なので,神田に出かけるわけにはいかない。が,金沢の加能屋さんには,ずいぶんとお世話になってきた。行きつけの…とまではいかないけれども。
     人生を変えた本の話もたのしい。人にはそれぞれ,そういう本がある…というか,そういう本がある人が,おそらく本の世界にのめり込んでいくんだろうと思う。

     一ヶ月の本代が,トンデモない井上さん。それは彼が創造者だから仕方ない。
     考えてみると,わたしの本代だって,恐らく相当にのぼっているはず。

     本好きの人は,楽しんで読める本です。それにしても,なんで離婚したのかなあ。家にありすぎる本が原因でなければいいが…。もしそうなら,わたしも危ない…。

  • 女優の上白石萌音さんが紹介していたのを見て読んでみようと図書館で借りた1冊。
    これ、とっても面白かった。

    読書についてのエッセイで、幼いころからの読書遍歴だったり、本の購入についてだったり、本についての思いだったりが細かに書かれていた。
    きっと本好きな方ならわかる!と思うことが多々書かれたエッセイだと思う。
    読書相談員という仕事柄か「子供を本好きにするには」の巻は特に共感。
    子供の本離れは大人の問題、本離れの原因のひとつは本の「感想文」では?いうところは同感。

    本好きな方にぜひ読んで欲しいエッセイ。
    本は絶対になくならない、という井上ひさしさんの言葉が印象的だった。

  •  本好きがゆえの昔のいたずら話に笑わされ、本の今後の発展を願う気持ち、後世の子たちに伝えたい本の話に胸を打たれる。

  • 山形の歴史とともに、本の歴史も知れてとても面白かった。
    私も、母が本好きだったので
    それを見ていたからか、本で知らない世界へ行けるのが
    とても楽しかった。それは今も変わらない。
    「本を読め!」と言われたことは一度もなかったなぁ。

    読書感想文は
    子どもながらに「絶対意味がないし、本を読む楽しさとはかけ離れている」と思っていた。
    井上さんもそのことに触れていて、すっきりした。

    井上ひさしさんが亡くなる数ヶ月前に
    仙台で市原悦子×井上ひさしの朗読会に行った。
    体調不良で井上さんが欠席。そのまま亡くなってしまった。
    生きているうちに、生で話を聞いてみたかった。

    - - - - -

    井上様
    ・目次はこれからじっくり読みます!
    ・本の間から出てくるいろいろなモノ、私もワクワクします。図書館だと前の人が何を借りたか分かる紙です。
    ・「子どもの本離れは大人の問題です」p135~ 同感です!
    ・p154「本と精神分析」面白かったです。私が図太い神経なのは、もしかすると様々なジャンルの本を面白がって読んできたからかもしれません。。
    ・機会があったら「遅筆堂文庫」へ行ってみます。何度も訪れている山形に、こんなに素晴らしい場所があるなんて全然知りませんでした。

    p187
    【本は絶対になくならない。本がなくなるときは書記言語の無くなるときです。その時、人間はたぶん別の生き物になっているでしょう】

  • 最強の蔵書家!自分の蔵書が図書館になった男!
    本との出会い、付き合い方、これからなど。

  • 著者の少年時代に初めて本を通信販売で買った思い出からはじまり、13万冊の蔵書に、そして、地元(山形県)への寄贈による遅筆堂文庫(図書館)設立。また、幼少青年期の図書館との関わり(本への悪戯も・・・)など、本の好きな著者の言葉で印象的なのは「本との出会いは一期一会」「本は読まなくてもつん読し、関心を持って時々手に取ると、輝いてきて、読め読めと迫ってくる」という一文。床が抜けてしまうつん読蔵書でも面倒を見ているのと、放置しているのでは違うそうです。

  • この人の文章は平易で分かりやすい。凄い量の勉強があってこその親切な文体だ。

  • 生い立ちから、13万冊の蔵書を生まれ故郷に寄付するまで。ちょうど全国の自治体にばらまかれていたふるさと創生金を使って建てられた施設に遅筆堂文庫が誕生した。

    ・小学生の頃、「宮本武蔵」「三国志」「太閤記」を夢中になって読んだ。
    ・著者が知る範囲で本を読むのがむやみに早い人は、丸谷才一、大江健三郎、司馬遼太郎。司馬遼太郎は写真読みをしていた。
    ・仙台一高(旧仙台一中)には蔵書5000冊の図書館があったので、3年間に全部読むことを宣言したが、果たせなかった。
    ・月謝なしで入学した上智大学は夏休みまでに通わなくなり、母親が働いていた釜石に帰った。そこで市立図書館の本の整理を手伝っている間に文章を書くことに関心を深めていった。
    ・本の購入にかける費用は月に50万円。

  • 純粋に面白かったです。井上ひさし流読み方十箇条というものが載っているのですが、個人的には驚く事が多かったです。特に栞は一本だけでなく、自分で作るというのは驚きました。

  • 98

    生いたちから学生時代、本の読み方、図書館をつくるまで、など本とのつきあいを語る。あっという間に読める。

  • 司馬遼太郎さんは本を読むのがものすごく速くて「写真読み」をしていたとのこと。今でいうフォトリーデリングだな〜と思った。

  • これほどの読書家がいることに茫然自失。
    「読み方十箇条」は赤鉛筆と「書き抜き帳」は同じで感激!
    「本はゆっくり読む」も同感。「索引は自分で作る」はやってみたい。
    「本の新婚旅行」は近くの町までは行かないがやっている。
    自分の読書など全くたいしたことがないことを自覚した。もっとメチャクチャ読んでも井上先生と比べたらホンの遊びだ。

  • 小説家、戯作家、放送作家であった井上さんの本との人生について書いた本でした。

    小難しいことが書いてあるのかなぁと思いましたが、ものすごく読みやすく本のよさを教えてくれる一冊でした。

    井上さんの生い立ちや、本に対する考え方・扱い方などをいろいろと書いてあり、とても面白かったです。

    読書が苦手な方とかはこの本を読むと本のよさが分かるのではないかと思える本でした。

  • 井上ひさしがどのように誕生したかが書いてある。
    あっと言う間に読めたー( ´ ▽ ` )
    これからどんだけ本を読んでも、
    井上ひさしの域には到達できないって感じた。
    到達できるとも思ってないけど。
    でも、それなら、井上ひさしの著書を
    できるだけたくさん読めば、何か少し近づくのかな
    とも思った。

    図書館蔵書

  • 初版

  • 本は図書館に収まる:井上氏の蔵書は故郷の図書館となる〜本とどのように出会い,自らの蔵書はどうなったか〜建売住宅の床が抜け,女房に愛想を尽かされて,古本屋がやってきたけど断って,故郷に図書館を造ることになる。てっきり,彼は孤児となって施設に収容されたのかと思ったら,薬科大学を出て薬屋と本屋をやっていた父が亡くなり,母が土建屋となって,高校時代を修道士会の施設に通いながら,高校には碌に行かずに映画ばかりを見ていた・・・熱心な修道士の手紙で上智大学に滑り込んだが三月に嫌になって,鉄景気で湧いていた釜石で居酒屋を営む母の下から,図書館・病院に勤めて大学に戻り,映画の世界から脚本を書く立場に転身する。吉里吉里で印税を稼いで本に注ぎ込んだ

  • 井上ひさしさんの本との因縁みたいのが書かれてる。どんだけ〜って思うでしょうw

  • 井上ひさしさんってとっても行動力のある方ですね。
    かなり感化されました。

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著者プロフィール

(いのうえ・ひさし)
一九三四年山形県東置賜郡小松町(現・川西町)に生まれる。一九六四年、NHKの連続人形劇『ひょっこりひょうたん島』の台本を執筆(共作)。六九年、劇団テアトル・エコーに書き下ろした『日本人のへそ』で演劇界デビュー。翌七〇年、長編書き下ろし『ブンとフン』で小説家デビュー。以後、芝居と小説の両輪で数々の傑作を生み出した。小説に『手鎖心中』、『吉里吉里人』、主な戯曲に『藪原検校』、『化粧』、『頭痛肩こり樋口一葉』、『父と暮せば』、『ムサシ』、〈東京裁判三部作〉(『夢の裂け目』、『夢の泪』、『夢の痴』)など。二〇一〇年四月九日、七五歳で死去。

「2023年 『芝居の面白さ、教えます 日本編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

井上ひさしの作品

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