僕の高校中退マニュアル

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163545707

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  • 今、辛い学校生活を送る人へ 僕の高校中退マニュアル
    「有次」で庖丁を買うということ。( dancyu (ダンチュウ) 2013年 11月号)

    という記事を読んで、気になった稲泉さんの本を読みました。

    「高校にいるとき、そして、その後の二年間、他人に
    どう思われようが気にしないということが、どうしてもできなかった。」

    「学校なんてどうだっていいんだ、と割り切ってしまえば、
    やめるにしても、通うにしても、気楽なのだ。
    (中略)
    今は、その「どうだっていいことだ」という気持ちを少しは
    感じることができる。
    その気持ちを持つことで、僕は未来が開けた気がする。自由になれる。」

    このような文章を見て、胸が締め付けられるような思いがしました。

    中学、高校と、この人のことばかりを気にしているあの空間は
    何なのでしょうか。

    集団でいることで、かたや残虐になり、かたや傷ついていく学生たち。
    日本の学校というのは、なぜあんなにも異常な空間なのか。

    私は、中学時代は成績のためには他人にどう思われようが
    関係ない、と思っていましたし、

    高校時代は、好きなことを最優先に考えていたので
    成績や出席について、自分に課すことがなく、
    学校にいる他人については、やはり、どう思われようが
    関係ないと思っている人間でした。
    今振り返ると、授業や行事に出たり、出なかったりだからこそ、
    何とか卒業できたのだと思います。

    そんな苦しい時期を思い出させる本でした。

    今、辛い学校生活を送り、追いつめらえれて視野が狭くなっている人に、
    道はいくらでもあるし、世界はもっと大きく広いものだと、
    この本をお勧めしたいと思います。

  • 著者が実際に経験した出来事を書籍化したもの。
    高校を受験し、中退、大検合格、大学合格までの道のりが書かれている。学校生活に行き詰っていたり、高校を辞めて大検を受けようとしている人にオススメの1冊です。

  • たとえば、学校に何故行かなくてはいけないんだろう?行く意味があるのだろう?とか、そう思っているのであれば読んでみたらいいんじゃないかと思う1冊。
    高校に行くのが当たり前、ではないんだよ、と思えるのではないだろうか。
    選択肢の1つが増えるんじゃないのかな、と思います。

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著者プロフィール

稲泉 連(いないずみ・れん):1979年、東京生まれ。早稲田大学第二文学部卒。2005年に『ぼくもいくさに征くのだけれど 竹内浩三の詩と死』(中公文庫)で大宅賞を受賞。主な著書に『「本をつくる」という仕事』(ちくま文庫)、『アナザー1964――パラリンピック序章』(小学館)、『復興の書店』(小学館文庫)、『サーカスの子』(講談社)などがある。

「2023年 『日本人宇宙飛行士』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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