ボクサー回流 平仲明信と「沖縄」の10年

  • 文藝春秋 (1999年7月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784163554204

感想・レビュー・書評

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  • この本を読んでいると、
    沖縄の人というのがどういうものかが理解できる。

    ここの主役は、あくまでも平仲明信のストリーである。
    世界チャンピオンになる素材であった。

    ハードワークなるがゆえに、身体を痛めたりをする。
    我慢に我慢を重ねメキシコでチャンピオンとなる。
    1回目の防衛戦で、無名のボクサーに、タイトルを奪われる。
    わずかながらに、脳内出血が確認され、
    引退への道へ突き進むしかない状態へ追い込まれる。
    緑化事業をしながら、ボクシング・スクール・ジムを開く。

    平仲をとりまく人たちは、なんか水準が低すぎる。

    会長の仲井間は、ある意味では、
    沖縄的で、夢はでかいが、
    しかし、なすことは、言葉が少なく、
    説明がきちんとできない。
    そこにおいての交渉力もない。

    ボクサー・トレーナー・ジムのオーナー・マネージャーといつも、
    離合集散する。その理由は、うまく説明できない。

    しかし、この山岡淳一郎も、
    ボクシングシーンがあまりうまくない。
    心理描写だけで、描かれるゆえに、試合が結節点となって、
    シーンがかわっていく面白みがない。

  • 元WBA世界ジュニアウェルター級王者であり、故アンディ・フグ氏が師と崇めた、平仲明信氏の半生を描いた作品。
    内館牧子『夢を叶える夢を見た』の中で、この本が紹介されていたので読んでみました。

    平仲氏が世界王者になったのは、1992年4月10日、メキシコでWBA世界ジュニアウェルター級王者エドウィン・ロサリオ(プエルトリコ)に挑んで勝利したときであるので、自分自身、彼の試合をリアルタイムで見たことはありませんでした。
    しかし、この本の文章を読むだけで、彼のボクシングに懸ける情熱や彼の試合の凄まじさが伝わってきます。
    リングの外の攻防についても詳しく描かれており、現地のプロモーターのえげつなさなども、読んでいて興味深かったです。

    数々の困難を乗り越え、世界チャンピオンになっていく平仲氏の姿には感銘を受けます。著者である山岡淳一郎氏の文章も大変読みやすい。youtubeにも一部試合映像があるようなので、ぜひご覧ください。
    お勧めの一冊です。

  • 今から10年以上前に当時現役プロボクサーであった、キャラが面白く、個性的で沖縄出身のという少し異色な平仲選手のことが好きだったこともあり、最近たまたまNHKでやっていた番組で平仲さんが出ていたので思い出し本書を読む事になした。
    内容は、平仲さんの子供時代、ボクシングを始めた頃から始まり、ボクシングを辞め、事業展開を初めて現在に至るところまでをまとめたものだが、著書山岡氏の構成、文章がすばらしく、詳細や描写など魅力的で展開を面白くさせてくれる。また、不運だが一方で普通じゃない運命の持ち主であるプロボクサー平仲明信だからこそおもしろい内容だ。例えば、一方的に不利な条件でのファン・マルチン・コッジとの世界戦、再戦の消滅、入札、再入札、、引退の引き金となった試合後のこと、とこれだけいろんなことがあるのは珍しい。(戸籍上の名前は信明。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E4%BB%B2%E6%98%8E%E4%BF%A1 本書にもあるがビザの時にまた手間になったこともあったらしい。)
    実は平仲さんは引退を公式に受け入れるテンカウントゴングをまだ聞いていない。それはどうしてか、本書を読めばわかるかもしれない。

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著者プロフィール

1959年、愛媛県生まれ。ノンフィクション作家。「人と時代」「公と私」を共通テーマに政治・経済、医療、近現代史、建築など分野を超えて執筆。一般社団法人デモクラシータイムス同人。著書に『ルポ 副反応疑い死』(ちくま新書)、『コロナ戦記――医療現場と政治の700日』(岩波書店)、『ゴッドドクター 徳田虎雄』(小学館文庫)ほか多数。

「2025年 『ルポ 薬漬け 医療とビジネスの罠』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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