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Amazon.co.jp ・本 (504ページ) / ISBN・EAN: 9784163558509
感想・レビュー・書評
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保守系オピニオン誌の論壇集。誤った世相や歴史認識に対して、知識人が 道理や事実を直言する内容。現代とは、国民と国家の関係やメディアの役割が異なる印象を持った
1969年から1999年は、貿易摩擦と戦争責任に対する国民の関心が高く、政治が期待されており、文藝春秋 も国民と政治のバランサーだったように読める
なるほどと思った論考
*国家権力の役割と国民の誤認識について論じた 高坂正堯
*ドイツの犯罪と日本の戦争犯罪の違いについて論じた 西尾幹二
*教科書問題について 事実関係を整理した 渡部昇一
歴史は「物語」である、と言いきってしまう論客が複数人いたが、少し言い過ぎにも感じた
高坂正堯 権力なき国家の幻想
三つの現実
*治める者と治められる者の区別のない共同体は存在しない
*構成員のすべてが自然に調和する共同体は存在しない
*社会に秩序をもたらす機構は、力と価値と利益の組み合わさった体系であり、衝突は避けられない
人々は幻想に支配されて権力を否定し、権力が不必要であるかのように振る舞い、その結果 無政府状態が起こり〜理想社会の建設や聖戦という社会的な理由で権力を正当化し、権力は強くなった
結論
人間である以上、対立が存在することを認め〜理想社会の建設を求めて絶対的権力を作るのでなく、対立を破壊的にしない仕組みとルールを作ることに、権力の役割を限る
福田恆存
核廃絶は絶対に起こらない
福田和也
平和憲法の輝きが消えた時、日本国憲法は、敗戦国の武装解除のために偽装された条約となる
西尾幹二 ヴァイツゼッカー独大統領謝罪演説の欺瞞
ナチスドイツは理想的人種社会を作る理念から、戦争目的と関係ないユダヤ人の大量殺戮を積み重ねた〜戦争犯罪でなく、全体主義体制の犯罪
戦争は勝利を目的とし、犯罪を目的とするものではない〜どんな国家も戦争をすれば戦争犯罪を犯す〜日本がアジアに対して行ったのは戦争犯罪
ドイツは、戦争犯罪を償っているのでなく、ナチスの全体主義の犯罪に限定して、個人補償を実行している
松本健一 南京大虐殺の神話的構造
歴史というものは本来「虚構」なのである。「物語」といってもよい
中嶋嶺雄 中国に呪縛される日本
悪質な少数の頭目と正しい多数の大衆という中国の論理を 日本に当てはめて、靖国問題や日中関係を中国の意にそうように動かすやり方こそ内政干渉
日本の対満・対華政策のなかに興亜の理想があったことは事実であり、アジアへのヨーロッパの上陸という国際環境のなかで、アジアを開放しようとする歴史的衝動を否定できない
日本が西欧列強の圧力に耐えて近代化を展開したのに対し、中国は伝統世界に安住したために、日本を含む列強の半植民地化を受けた
田中美知太郎 報道の自由とは何か
報道の自由は、うそをつく自由、人をだまし傷つける自由ともなりえる
言いたいことを言う自由を現実化すれば、万人との闘争が不可避となり、他人を傷つけ、他人から傷つけられ、損害が大きくなる
渡部昇一
韓国併合〜日本が維新に成功してなければ、韓国はロシアや欧米諸国の勢力下に置かれていた
日清戦争において、日本が朝鮮半島に上陸した時、すでにそこには清国軍がいた
満州事変が起こった時、朝鮮人百万人、日本人二十万人を守る政府がいなかった〜日本軍によって生命財産を保護された
日華事変が起こる前に日本人が受けた残虐事件も多い〜戦争のどさくさでなく、純然たる民間の日本人が虐殺された〜日本人だけが加害者だったわけではない
道理とも事実とも関係なく〜日本人を北京に土下座させることは、われわれの子孫にも土下座させ続けることに連なる
韓国にとって隣国の日本が強大になることは不安要素になる〜日韓併合問題は、罪悪史観から見るのが一番心情に訴えるものがある
国内で騒ぎが起こっているのはその国の責任であって相手国の責任ではない〜国内で騒ぎを起こすようなことをする政府が悪い
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