カルトの子 心を盗まれた家族

  • 文藝春秋 (2000年12月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (312ページ) / ISBN・EAN: 9784163563701

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

テーマは、カルトの恐怖とその影響を受けた人々の心の葛藤です。読者は、友人がカルトに傾倒した経験を通じて、この作品がどれほど重要で感情的なものであるかを実感しています。胸が張り裂ける思いを抱きながらも、...

感想・レビュー・書評

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  • 友人がカルトに傾倒したときに読んだ、僕にとってとても大切な一冊。読んでいて、何度も胸が張り裂ける思いでした。

    幸い、友人は無事こちらの世界に戻りました。

  • 子供をこんな酷い目にあわせるなんて親じゃないね
    ホントに頭にくる


  • 金銭トラブルはまだまだ表面的なものであり、
    本当のカルトの被害とはどういうことかがよくわかります。
    安倍晋三を射殺した山上容疑者がメール等で接触していた米本和広さんの本です。
    ただ、米本和広さんは現在、世界日報等に記事を書くあちら側寄りのジャーナリストになっているようです。
    それがさらにカルトの恐ろしさを感じさせます。

  • 統一教会に人生を狂わされ安倍を銃撃。そんなカルト2世がどんな環境に置かれたのか実態調査レポート。
    親がカルトに入信して自動的に信者になった子供たち。
    オウム真理教、エホバの証人、統一教会、ヤマギシ会。
    親の愛情を受けず、栄養も足りず、教育も受けず。成長ホルモンの分泌が少なく低身長、暴力で支配され自分で考えられない、社会の仕組みを知らない。
    抜けてからも、トラウマで異常行動、対人恐怖、等々。親と和解も出来ず。

  • p56 かみつき 愛着障害の一つ

    p87 神奈川県海老名市 ものみの塔聖書冊子協会の本部あり

    p284 abuseには、身体的虐待、ネグレクト、心理的虐待、性的虐待の4つがある

    p307 child abuse 児童虐待と訳されたのは多くの臨床家が不満をもっている
    直訳なら児童乱用、意訳をすれば子供に対する度を超えた支配権の行使

  • 衝撃的!

  • 自分が虐待してないとは言い切られへんなと思わされたな。こわい。

  •  この折檻事件は、エホバの証人の中では特異なケースである。私が恐ろしいと思ったのは、事件そのものよりもそのあとの会衆の空気である。同じ周回に属していた当時はまだ信者だった人が語ったところによれば、一人の子どもが死んだというのに、自分を含め会衆の誰一人としてムチによる懲らしめを反省せず、「組織と教えは正しいが、あの人が個人的にやりすぎたんだ」と仲間うちではなしただけで終わった。事件をきっかけに組織を離れた人は一人もいなかった。祇園会衆の長老も「不幸な事件が起きた。今後Aさんの家に近づかないように」と報告しただけだった。不幸な事件ゆえにAさん一家を支えるのが宗教の役割だと思うのだが、Aと仲の良かった信者が拘置所に面会に行くと、長老が自宅にやってきて、「なぜ指示を守らないのか。Aさんには会ってはなりません」と叱責した。(p.114)

     親子の情愛よりも集団の論理のほうを優先するのは、この教団だけではなくカルトや原理主義的な宗教、イデオロギー組織の特色の一つである。親の鹿とは、親が子どもにエネルギーを向けなくなるのと同義であり、子どもは親の愛を喪失したと感じる。孤独に耐えきれずに、組織に戻る二世は少なくない。戻れば、よく復帰したと親ともども会衆のメンバーに祝福され、再び優しさに包まれた人間関係が復活する。それは一斉でも同じである。
     孤独か祝福か。自由か束縛された生活か。アリサは悩んだが結局戻らなかった。先の彼女の表現を借りれば、「エホバの証人という囲いの中」から飛び出したわけだ。(p.121)

     短大に進学するときも母親は何も口を挟まなかった。短大に入ると名古屋の繁華街にあるスナックでアルバイトを始めた。一日4時間働けば月に20万円以上の収入になった。それでもSMAPの追っかけを続けた。毎晩遅くに帰ってくるというのに、咎められることはなかった。
     短大2年生になって、スナックのママに説教されてからようやくSMAPの追っかけをやめた。私がアリサにあったのはちょうどその頃だった。アリサは自分のことを冷静に見ていた。「依存するものがエホバの証人からSMAPにかわっただけです。二世だった子で組織を離れるとタレントの熱狂的なファンになる人は少なくありません。私も同じだったことはわかっていますが、SMAPを止めて次に何にはまるのか不安です。このまま何かに頼っていく生き方しかできないのか、何とか自立をしないといけないのですが」(p.124)

     トラウマ(心的外傷)が流行語のように使われるが、親に捨てられ親代わりだという係から暴力を受けてきたヤマギシの子の心の傷はとてつもなく深い。
     虐待の場から解放されたといっても心的外傷が癒えるわけではない。「虐待されているときはその辛さを防御するため、虐待環境に自分の諸感覚を適応させるのいん精一杯」(埼玉県立小児医療センターの奥山眞紀子)で、むしろ解放されると、逆に抑圧されていたものが様々な形となって現れるからだ。現れ方やその程度は学園に入った時期とその子の個性によって異なるが、とりわけ感受性の強い子、幼くして学園に入れられた子どもは深刻である。(pp.240-241)

    「いよいよ来年高校卒業です。もう一つうれしいことがあるんですよ。赤ちゃんができたんです。いまは妊娠8ヶ月です。それから請われて仕事先も変えました。仕事の時間が短くなり、給料も上がりました。それをきっかけにアパートも広いところに移りました。お母さんが出てきても大丈夫です」
    「カルトの子」を取材して気分が明るくなったのは後にも先にもこのときだけである。(p.257)

  • 再読。「教団X」を読んだながれでまた読んだ。何度読んでも衝撃的というか、子どもたちが気の毒でならない。あのほんまでっかに出てる澤口先生が注釈で取り上げられてるのは今まで気づかなかったな。こういう研究もしてたんだなぁ。ほんと、こういう人たちは今どうしているんだろう。みんなちゃんと生きてるんだろうか。ヤマギシ会の子が最近子ども時代のことを漫画にして出版したのが話題だけど、読んでみたいなぁ。図書館入らないかな。でもこれだけの人数がヤマギシで育ってきたはずなのに、全然話題にならないよな。みんな病んでいるんだろうか。

  • オレ身近にここに載っとる一通りのカルトおったけど、ここまでひどいと思わなかった。。。
    満たされん人がカルトにはまると思うてるんやけど、そのしわ寄せは見事に子どもに行くんやな。。。

  • カルトと言われる宗教にはまった親をもつ子の取材や考察。実は身近にいるのかもしれないんだろうなと思った。どの宗教も壮絶でほんとにカルト恐ろしいと思った。

  • 洗脳と脱洗脳をテーマにした落合尚之『黒い羊は迷わない』を読んで、
    この本を思い出したので、今頃だけどレビュー。
    親が信者だから……と、当然のように、
    生まれた子供も自動的に同じ宗教団体に所属させられてしまう問題を扱った
    渾身のルポルタージュ。
    本人に選択の余地を与えず、
    偏った価値観を植え付けるのは、なるほど確かに虐待の一種だな。
    親族の元に奪還された子供の呟き「ママの魔法がとけますように」に
    胸を締め付けられる思いがした。

  • 仮にカルトと呼ばれていたとしても、何を信じるかは本人の自由。けれども本人の意志とは関係なしに宗教に巻き込まれた子どもはどうなってしまうのか?
    カルト「二世」と呼ばれる子どもたちの、宗教からにけ出す前のこと、逃げ出せたあとの現実を追った一冊。

  •  統一教会、ヤマギシ会といった「カルト」と呼ばれる教団(集団)に親と共に属していた子どもが負った心の傷を取り上げたノンフィクション。心と体が未発達な時期にカルトによって大きな影響を受けてしまうことが、いかに重大な結果をもたらすのかがよく分かる。たとえカルトを抜けたとしても、カルトに巻き込んだ親が泣きながら子どもに謝罪しても、心の傷は容易には消えない。
     個人的に最も怒りを覚えたのはヤマギシ会の章だ。この集団(ヤマギシ会は宗教団体ではない)には「人権」「慈しみ」といった考え方がないのではないかと疑ってしまう。

  • それしか知らない幼いうちは平気でも、一旦疑問が浮かんでしまってからも逃げ場がない状況の閉塞感は想像しただけで痛い。
    ただ、オウム以後、社会全体が他人に対して防衛的な目線を持つようになったことによって、過剰な不安が蔓延して、親と子の間に入る他人の存在が少なくなっている。それも行き過ぎると(恐怖する)親の価値観を押し付ける土壌となりうるわけで、カルトを避けていれば他人事でいられるということでもない気がする。

  • 各団体の二世たちがどのような扱いを受け、どのように感じているのか、またどのような問題を抱えているのかについて書かれていた。

    もちろん団体ごとに扱いは違うのだが、共通して言えることは子どもは親の影響を非常に強く受けるということ。親の価値観を強制することが子どもに取って取り返しのつかないほどの傷を負わせているということ。

    また、これはここで取り上げられた団体の内容に限らず、普通の教育を考える上でもよくよく注意すべきことだと思う。
    自分の思いだけで見るのではなく、子供の心に目を向けることが大切だと感じさせられた。

  • カルトの子どもはホント大変なのは分かった。そういうカルトにはどう対応すればいいんだろう。虐待を奨励してるとして行政指導入れるくらいはできるかな。親が子どもと離れて暮らすのは制限できないよな。子どもの状態をみて施設が引き取るとかかなあ。

  • カルトという特殊な集団で養育された子供が、どのような傷を負ってしまうのかというのがわかる。本書では、オウム真理教、エホバの証人、統一教会、ヤマギシ会、ライフスペースの事例を扱っている。教団は違えど子供にふりかかる不幸は同じようだ。

  • オウムやヤマギニなど、新宗教にからめとられた家族とくに子供たちの実態をルポルタージュ親のチャイルドアビューズにより自己肯定することが弱い子供たちをどのように社会に受け入れていくか、問題提起されています。

  • 大学の授業で新興宗教に傾倒する人たちにたいして、興味を持ち、読みました。どのケースも信仰する人の気持ちを想像することは出来ても、共感はできないなぁと思いました。

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著者プロフィール

米本和広(よねもと・かずひろ) 1950年、島根県生まれ。ルポライター。横浜市立大学卒業。「繊研新聞」記者を経て、フリーに。著書に『新装版 洗脳の楽園』、『我らの不快な隣人』(以上、情報センター出版局)、『教祖逮捕』(宝島社)など多数。

「2021年 『カルトの子 心を盗まれた家族』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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