高峰秀子の捨てられない荷物

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163572307

感想・レビュー・書評

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  • 高峰さんに支配力があるということに納得。作者も支配されている一人。
    でも、それだけの魅力やパワーのある方だったんだと思う。
    一番好きなのは、トークショーのために女優・高峰秀子になったというシーン。凛とした佇まいだったんだろうなと想像。
    作者のことをあれこれ言う人もいるだろうけど、他人としっかり線引きをしていた高峰さんが「かあちゃん」と呼ぶことを許していたことを鑑みれば、口を挟むことではないし、彼女のお蔭で高峰秀子という女優さんであり素晴らしいエッセイストに出会えた。
    これからも斎藤さんには書き続けて欲しい。

  • 著者の高峰さんへの思慕は崇拝と言っても差し支えないように感じるが、だからといって高峰さんをすべてにおいて完璧なだけの人とはせず、欠落した部分をあぶり出しそれさえも愛おしいとし、また自身が高峰さんに愛されたのは決して自身が完璧だったからともせず、むしろその逆であった(ある)からだと強調する。本書では運命という言葉を用いていたが、下世話ながら興味深く思ってきた著者と高峰さんとの関係が、こうして著書を読むうちにそれが少しずつ紐解かれて来る。

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著者プロフィール

斎藤 明美(さいとう・あけみ):作家。1956年高知県生れ。津田塾大学卒業。高校教師、テレビ構成作家を経て「週刊文春」の記者を20年務める。1999年、初の小説「青々と」で第10回日本海文学大賞奨励賞を受賞。2009年、松山善三・高峰秀子夫妻の養女となる。

「2024年 『高峰秀子 夫婦の流儀 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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